今年9月にリリースされた新作。
モーニング娘。に関しては、遅れちゃってる感があって、9期メンバーも憶えてないのに、10期メンバーが入ってしまい、ついには11期メンバーも決まったという。
そんな状態なのだが、モーニング娘。のアルバムは1作目から買っているので、NEWアルバムが出るとなっては無視できない。つんく♂の書く曲が好きだし、最近は低迷しているとはいえ、まだ見限れないんだよね。
でも、本当言うと、今回は購入を見送ろうかと迷った。応援したいメンバーもこれといっていないし、最近のシングル曲もパッとしない印象が強いし、そろそろ手を退く潮時かも、と思ったのは事実だ。
先行シングル「One・Two・Three」が、ネットでの評判が良く、事務所も随分プッシュしてたので期待したのだが、聴いてみると、なんだかあまりいいとは思えなかった。「なんだ、この程度か...」と思っちゃったんだよね。だから、本当に見限るギリギリの所までいったんだけど、「One・Two・Three」と両A面の「The摩天楼ショー」を聴いて、心が動いた。躍動感溢れる素晴らしいディスコ・ソングになっていたのだ。一発で気に入った。「One・Two・Three」と両A面とはいうものの、TVなどで歌われるのは「One・Two・Three」ばかり。「The摩天楼ショー」は単なるカップリング曲扱いで、全然脚光を浴びてなかったから、僕もYouTubeで聴くまで、全然この曲に触れるチャンスがなかった。でも、聴いてみたら、この通り。「One・Two・Three」よりもずっといい。こちらを前面に押し出すべきだったのではないかと思っている。
まあ、そういった訳で、この「The摩天楼ショー」を聴くために、このNEWアルバムの購入に踏み切った。
そして、期待してこのアルバムを聴いたわけだけれども、全体を通しての感想はというと、うーん、まあ、やっぱりこんなもんなのかな、今のモーニング娘。は、といったところ。カッコいい、ダンサブルな曲を作ろうとしすぎてる。もっと可愛い曲とか、元気な曲とか、せつない曲とか、いろんなタイプの曲が聴きたかったのに、なんだかみんな同じような方向性で、つまらなかった。全盛期のアルバムは、もっとヴァラエティに富んだものだったように思えるから。
まあ、道重さゆみがブリブリに歌う「ラララのピピピ」や、爽やかで甘酸っぱい「ゼロから始まる青春」「笑って!YOU」、シングル曲として一定の水準は保っている「恋愛ハンター」「ピョコピョコウルトラ」など、悪くない曲も入っているので、完全に悪い作品とは言えないんだけどね。
だけど、モーニング娘が、以前のような勢いを取り戻すにはまだ時間がかかるだろうなあというのが正直なところ。つんく♂の才能が枯渇したとまでは思わないけど、AKBと違って、曲作りは結局つんく♂ひとりの肩にかかってるわけだから、なんとか、つんく♂がんばってくれ、また以前のように楽しませてくれ、AKBだけでなく、アイドル界を引っ張っていく存在であり続けてほしい、と願うのだった。