Disc1。
冒頭の「Chi Ga」のイントロにハッとさせられた。あれ?知ってるはずの曲なのに...別ヴァージョン?と思ってしまった。このイントロの音色の美しさは特筆すべきものだ。
続く「This Is The Modern」も、もともと知ってて大好きな曲。勢いのある2曲を冒頭に持ってきてるんだね。
哀愁漂う男の曲なのがグスタフの「Duel Of The Dynamite」。
同じ哀愁曲でも、ビヨルンが作ったのが「Cinderella」。ミドル・テンポのマイナー曲で、どちらも好きだなあ。
続く「Last Time Infected」はビヨルンによるシャッフル・ビートの曲。
「Carbon Place」はちょっとテンポを落としてダラけた感じ。キャッチーなサビ前のファルセットが切ない。
8曲目から10曲目にかかる、この辺りがこのDiscのハイライトかも。何故かと言うと、この後が「Sheepdog」のアコースティック・ヴァージョンだから。原曲の、あの勢いが最高なのに、これはただ気が抜けた感じになってて、どうにも好きになれない。
「Spit On Your Love」はおどろおどろしくて、いかにもカップリング曲だなあという妖しい感じの曲。
Disc2。
冒頭の「The Quarry」は、唯一の新曲らしいんだけど、非常にマンドゥらしい、聴きごたえのある曲だなあと思った。
「Searching For Owls」は4thのボーナス・トラックだった大好きな曲で、前半の疾走感とサビのブラスが印象的。
「Moonshine Fever」は迫りくるリズムが印象的で、サビ前の「♪Fever~」の連呼がサビを盛り上げる。メロディアスなサビに続き、テンポが速くなってブレイクして終わるラストがカッコいい。
ビヨルンによる「India Love」は、最初はなんて事ない曲かと思ったのだが、サビがキャッチーで流石。
「For The Tears」も4thのボーナス・トラックだったんだけど、この頃の楽曲の特徴でもある、民族音楽的な女性コーラスが印象的なバラード。
ビートルズ・フリークな彼らを証明するのが「She’s So」。1stのボーナス・トラックだった曲だけど、こうしてここに収められると、よりビートルズっぽさが強調されるなあ。
「We’re Hit」は2ndの頃の作品で、「The Band」を髣髴とさせる、一体感が素晴らしい。
そして、ビートルズの「A Hard Day’s Night」のカヴァー。マイナー調で攻めて随分とアレンジを変えて演奏してるので、別の曲みたい。ビートルズのとだいぶ違うので、最初は拒否反応があったんだけど、慣れてくると結構良く思えてきた。マンドゥの音にしてるな、と。
Discの後半は、カップリングにありがちなライヴ・ヴァージョンが中心。代表曲の「Long Before Rock’n’ Roll」「Sheepdog」や「Little Boy Jr」など。どれも速くてカッコいいロックンロールが聴ける。かったるいアコースティック・ヴァージョンじゃなくて良かった。
やっぱりカップリング集は楽しいね。いろんな年代の曲が入ってるし、裏ベスト的な感覚で聴けるのがいい。
DVDは日本とは違うPAL方式だったけど、パソコンなら問題なく観れる。
ライヴは通常のものではなくて、スタジオでのライヴ形式での演奏。
グスタフがエレキではなくアコギを弾いてるので、アコースティック・ライヴと言ったら言い過ぎだけど、アレンジはややおとなしめ。
となると、危惧してた通り、「Sheepdog」はアコースティック・ヴァージョンだった。これにはガッカリするよね。エリック・クラプトンが「Layla」をアコースティックで演った時よりガッカリする。
でもまあ、ライヴは1時間以上収録してるし、映像はフィルムが適度に荒れてて、ビートルズの『Let It Be』の様な趣きがあってカッコ良かった。