1曲目「Reel Around The Fountain」。スミスと言えば、ジョニー・マーのギターがかなり特徴があるので、当然ギターの音で始まると思っていた。しかし、初めに聴こえたのがドラムの音だったので、かなりビックリした。そして、ゆったりとした曲調なのも意表を突かれた感じ。でも嫌いじゃない。
2曲目「You’ve Got Everything Now」は、イントロの♪ジャーンという音が、相対性理論の「夏の黄金比」そのまんまで。相対性理論がスミスに影響されているというのは聞いてたけど、ここまでそっくりとはね。曲は軽快なテンポを刻み、僕はこんなスミスが聴きたかったんだという感じ。ラスト近くでモリッシーのヴォーカルがファルセットになるのが印象的。
3曲目「Miserable Lie」は、ゆったりとした感じで始まって、これはイマイチかなあ、なんて思ってたら、途中から突然テンポが速くなって、途端に聴き逃せない曲になる。これまたラスト近くでモリッシーのファルセットでの叫び。前の曲よりも凄い。救急車みたい(笑)。
4曲目「Pretty Girls Make Graves」はシャッフル・ビートというかスカというか、こういうリズムは大好きで、ポール・マッカートニーの「Mrs. Vandebilt」を思い出した。速攻でお気に入り。この曲ではサビでファルセットが。そうか、ファルセットはモリッシーの得意技だったのか、と、この時点で気付く。アコギが静かにフェイド・アウトしていくラストもいい。
6曲目「This Charming Man」が、僕が持っているベスト盤で初めに聴いたスミスの曲。トリッキーなギターの音で始まる、コレだよ、コレこそがスミスのイメージ。ギターも印象的だけど、ベースも目立つなあ。でも、オリジナルには、この曲は収録されてなかったんだって?それは大きいなあ。
7曲目「Still Ill」は、マイナーで疾走感という、僕の好物パターンの曲。これも有名な曲らしいから、昨年夏の時点でYouTubeで試聴していたと思ったのだが、こんないい曲だなんて、全然印象に残ってなかったなあ。このアルバムの中では一番好きかも。ラストの♪ジャッ、ジャーンとブレイクして終わるのが超カッコいい。
8曲目「Hand In Glove」はアコギの音とハーモニカが瑞々しく、ネオアコと呼べるサウンド。以前、新星堂が企画したネオアコのコンピレーションBOXを買った時、この曲が入ってた。これが最初のシングルなんだね。冒頭から曲名が歌詞に使われているので憶えやすかった。
9曲目「What Difference Does It Make?」もベスト盤に入ってたので、馴染みのある曲。最初はあまり好きじゃなかったんだけど、この1stアルバムの中にあると、なかなかいいアクセントになってるんじゃないかと思って気になってきた。
11曲目「Suffer Little Children」は穏やかな感じ。陰鬱のイメージの強いスミスだけに、こんな曲でアルバムが終わるのは意外な感じ。曲調は穏やかだけど、歌詞はどんなんだろ。意味を知るのがちょっと怖い...と思ってたら、これは連続殺人事件をテーマにした曲なんだって!やっぱり...そんな予感がしたんだよなあ。