13年リリースの4thアルバム。
K-POPの凋落が止まらない。完全にブームは終わり、残ったのはコアなファンだけ。
2年前には100万枚に迫る勢いだったKARAも、たった2年で売り上げは4万枚ほどになってしまった。
たしかに、出すシングルも以前ほど魅力的なものがなくなり、僕も燃える気持ちはなくなってしまったのだが、1度好きになったものは簡単には見限る事はできず、アルバムが出るとなったら、まだ買ってしまうのだった。
初回盤AはDVDとポスター特典付きだが、6500円と高額なので買う気になれず。初回盤BのDVDはライヴ映像収録との事だが、セットリストを見ると、もう聴き飽きた感のあるシングル曲ばっかりで...しかもどうせ口パクなんでしょと思うと、あまり魅力のあるものにも思えず。だったら、ボーナス・トラックのある初回盤Cがいいんじゃないかという事で、それを選択。
ガールズ・シリーズこれで完結だって謳ってるけど、前作で、ガールズ三部作とか言ってなかったっけ?4作目の今回のアルバムもガールズを継承。
ボーナス・トラックなどと言って、過去3枚のアルバムにすべてしつこいくらいねじ込んでた「ミスター」「ジャンピン」がようやくなくなった。「ミスター」に頼らない、純粋なオリジナル・アルバムになった事は評価できる。
1曲目「サンキューサマーラブ」。
3曲目「バイバイハッピーデイズ!」。
この2曲が先行シングルだった訳だけど...どちらも明るい曲調で、決して悪い曲ではないんだけれど、これぞKARAという魅力があまり感じられないのは何故なんだろう。しかも、「♪忘れないよサヨナラ」「♪バイバイ涙拭いてサヨナラ」とか、もう日本からは撤退しますよ、さようならと解釈できてしまうような歌詞も痛々しい。
2曲目「バーン!バーン!ハートビート」。
ユーロビート系のこの曲はなかなかいい。サビが切ないスパイスが効いてる。
5曲目「POP STAR」。
タイトルからは、ポップな曲なのかと期待したけど、ちょっと想像とは違った。だけど、どことなく初期のKARAを髣髴とさせるようなビート・ナンバーで、これもなかなか。
7曲目「エンドレスナイト」。
お洒落で可愛い休日、といった雰囲気が表れてていい感じ。「♪Sunday Monday Tuesday...」というフレーズはありきたりだけど効果的。
8曲目「一番にわたしを抱きしめて」。
これはタイトルを見て、きっと「今贈りたいありがとう」のようなバラードなんだろうなあ、そしてきっと作ったのは磯貝サイモンなんだろうなあと思ったら、まったくその通りだったので笑ってしまった。でも、そんな曲が好きな人はきっとこれも気に入るはずで、安定感のあるバラードだった。バラード苦手の僕だけど、悪くない。
10曲目「マイボーイ」。
タイトルを見て、たぶんと思ってたけど、やはり、韓国盤アルバム『STEP』に収録されてた「DATE(MY BOY)」の日本語版。大好きな曲だったので、嬉しいんだけど、今回のアルバムを聴いてみて、一番好きだと思えたのがやっぱりこの曲...つまりは過去の曲だというのは複雑なところ。新曲に酔いしれたかったのに。
11曲目「ハッピーハッピーラブ」。
初回盤Cのみに収録のボーナス・トラックがこれ。つまりはこの曲に期待してこれを買ったわけだが...うーん、所詮は本編から漏れたボツ曲というところなのか。それほどグッとくるものではなかった。タイトルからしてポップで明るいものを期待してたのだが、ちょっと暗めだったし。
聴き終わって、まあ悪いアルバムではなかった。親しみやすいメロディに、K-POPらしいビート。新鮮さはないけれど、統一感があって、安心して聴き流せるアルバムだった。
今までのアルバムは、シングル曲頼りで、アルバム曲に力を入れてないなあという感じがあったけど、今回はシングルは2曲で、アルバム曲9曲だったわけだから、アルバムを作るという事に力を入れたんだろうというのがわかって、ちょっと嬉しい。過去のアルバムの中では、一番アルバムとしてはまとまって完成度の高いもののような気がする。
だけど、何度も言うようだが、以前ほど燃える事ができない。いいなあKARA、と心から思う事ができない。普通のアルバムになってしまったとも感じる。
変わったのはKARAなのか、それとも僕の心の方なのか。
↑ 「マイボーイ」。
タイトルを見て、たぶんと思ってたけど、やはり、韓国盤アルバム『STEP』に収録されてた「DATE(MY BOY)」の日本語版。