13年リリースの14thアルバム。
今年になってスピッツにハマりかけているという時に、NEWアルバムのリリースの報。これはタイミングがいいという事で予約購入。
まだコアなファンではないので、高額のデラックス・エディションではなく、DVD付属の期間限定盤を。それでも通常盤より安かった。
1曲目「未来コオロギ」。
SHM-CDの効果なのか、イントロから素晴らしい音。グイッと心を掴まれるイントロ。アップ・テンポでちょっと切なさを感じるメロディは僕好み。秋から冬にかけての風を感じさせる。結果的にはアルバム中、1番好きな曲。
3曲目「りありてぃ」。
曲名はひらがなで、ほのぼのとした印象を受けるけど、テンポも速いし、実は結構ハードなロック曲。
4曲目「ランプ」。
ゆったりとボートにでも揺られながら日光浴が似合いそうな感じ。スピッツの優しいイメージが出てる。
5曲目「オパビニア」。
サビで感じる疾走感はなかなかのもの。
6曲目「さらさら」。
先行シングル。これがイマイチだったら、ちょっと躊躇したかもしれないけど、なかなかいい感じだったので安心してアルバムを買えた。これも切ない感じのメロディなんだけど、よく聴くと意外に力強いサウンド。
7曲目「野生のポルカ」。
タイトルからイメージできるそのまんまのサウンド。結構騒がしくて混沌とした感じ。フルートのようなフレーズや後半のコーラスなど、僕はムーンライダーズっぽさを感じたなあ。
8曲目「scat」。
イントロのハイハットの音がAKB48の「AKB48」とソックリで焦った。タイトル通り、スキャットというか、歌詞のないメロディを歌ってるので、印象としてはインストに近い。硬派なロック・ナンバーという感じでカッコいい。
9曲目「エンドロールには早すぎる」。
どこか無機質な感じがすると思ったら、ギター以外は打ち込みのサウンドだって。ギターの刻むリズムはクセになるかも。爽やかな朝のイメージがあるなあ。
12曲目「潮騒ちゃん」。
ギターのフレーズも含め、どこかコミカルな感じ。でも、サビは意外に真面目になるのがいいね。ギャップがあって。
13曲目「僕はきっと旅に出る」。
儚げなピアノのフレーズが印象的。独りでも前を向いて旅立つ決意のような、清々しさを感じる曲だ。
『ハチミツ』や『ハヤブサ』のような感動を期待しちゃってたから、ちょっと肩透かしをくらったかな。つまりは、そこまでの傑作ではない感じ。まあ、『ハチミツ』は20代の頃の作品なので、40代半ばの今に、それと同じようなキラキラ感を求めるのは無理な話でもあるか。
大袈裟なストリングスは一切使ってないとの話で、全体的にシンプルなバンド・サウンドになっている。
とび抜けて好きになれる曲がなくて、初めは、もしや駄作??と思っちゃったくらいなんだけど、何度か聴いてたら馴染んできて、それなりの安定感がある事がわかった。
メロディは耳に残りやすいものが多いし、ロックな曲から穏やかな曲まで、スピッツのイメージを損なわないものが並んでいるのはいい事だと思う。
聴けば聴くほど、好きになる曲が増えていくような実感はある。
僕はスピッツの全アルバムを聴いたわけじゃないから、他の作品との違いとかわからないし、ファンはこのアルバムの立ち位置をどう評価するのか気になるところではあるなあ。