XTCは、初めに『Skylarking』を聴いて、それからベスト盤聴いて、『Nonsuch』以降はリアル・タイムで聴いて、一番好きなのは『Oranges&Lemons』で...ってわけなんだけど、ベスト盤を聴いて満足しちゃったからなのか、初期のアルバムにはなかなか手が出せなくて。
でも、『Black Sea』くらいは聴いといた方がいいよなんて友人にも言われたりしててね。ずっと気にはなってた。いつか機会があればな、と。
それこそ、初期のアルバムをリマスターしてまとめたBOXなんて出ないかなと待ってはいるんだけど、そんな都合のいいものはなかなか出ずで。
でもそんな中、このアルバムがAmazonで700円だったから、ついに買ってしまったという2012年の冬。
しかし、買ったままずっと放置してしまって、2年近くたって、先日やっと聴く事にした。
80年リリースの4thアルバム。
1曲目「Respectable Street」。
古いレコードをかけてるかの様な切ないメロディのオープニングから一転、XTCらしい派手なギター・サウンドに。めまぐるしい展開にビートルズっぽいメロディ、ビーチ・ボーイズっぽいコーラス。でも変態。それがXTC。
2曲目「Generals And Majors」。
これはベスト盤にも入ってて知ってたけど、このアルバムで何回も聴いて好きになったかな。ドラムと口笛が印象的。そこに絡まるようなギターがクセになる。
3曲目「Living Through Another Cuba」。
最初からテンションが高いコーラス。そこへギター・リフが煽り気味で入り、決め手はものすごく耳に残るメロディ。主なメロディは僅かしかないからこれがサビか。でもこの少ないメロディを繰り返して押し切ってしまう。聴いてて楽しく、一番興奮したのがこの曲。大好き。
4曲目「Love At The First Sight」。
前曲で上がったテンションをクール・ダウンさせるべく...といった感じのテンポで始まるんだけど、この曲も結構パンクなサウンドなわけで。
5曲目「Rocket From A Bottle」。
サビのまくしたてる感じとベース・ラインの盛り上がりが心地良い。
6曲目「No Language In Our Lungs」。
ここにきてようやくスローな曲。だけどバラードというわけではなくて、中盤のヴォーカルはテンションが高い。
7曲目「Towers Of London」。
これもベスト盤で聴いて知ってた。グニョグニョしてる感じがたまらないんだろうね。サビの「♪アッハッハーン」が心地良い。Cメロではハッとするような展開。終盤の高音のコーラスも清々しく見事。
8曲目「Paper And Iron」。
ぐつぐつ煮込んだようなAメロから、潔いリズムで一変する所が好き。
9曲目「Burning With Optimism’s Flames」。
これもサビがキャッチーでテンションが上がる、大好きな曲。
10曲目「Sgt. Rock」。
これもベスト盤で聴いて知ってた。勇ましい感じでつい口ずさんでしまうんだけど、いまだに僕はつい「♪Sgt.Pepper...」と歌ってしまう。終盤でサビのメロディに被せるギターの音が気持ちいい。
11曲目「Travels In Nihilon」。
本編最後の曲は7分もある大作なんだけど、単調で長く、これだけはどうも好きになれないなあ。
12曲目「Smokeless Zone」。
ここからボーナス・トラックで、シングルのB面だった曲みたい。これはコリンの曲らしく、たしかに他とはちょっと違ったスパイスが効いてる感じがするも、思わず頭をガンガン震わせたくなるテンションの高さは紛れもなくXTC。
13曲目「Don’t Lose Your Temper」。
これもパンクな感じで盛り上がる。タイトル名を連呼する所はキャッチーなメロディで耳に残る。
14曲目「The Somnambulist」。
抑えた感じの演奏がXTCらしくない穏やかさ(笑)。でもどことなく不気味で...。
いやあ、XTCを侮ってたかな。これぞニュー・ウェーヴ。
一回聴いただけではイマイチだったかなと思っちゃったんだけど、繰り返し聴いてたら、恐ろしい中毒性。聴いてるうちにどんどん好きになった。
個人的には、すごくムーンライダーズっぽいなあと思ってしまったんだけれど、もちろん影響を受けてるのはムーンライダーズの方。XTC好きな人にはムーンライダーズも聴いてほしいなあ。
ムーンライダーズに限らず、このニュー・ウェーヴ、ギター・パンク、ギター・ポップでサイケなサウンドはあちこちに影響を与えたんだろうなあと思う。
やっぱり他のアルバムも聴いてみたいなあ。
↑ 「Living Through Another Cuba」。
最初からテンションが高いコーラス。そこへギター・リフが煽り気味で入り、決め手はものすごく耳に残るメロディ。主なメロディは僅かしかないからこれがサビか。でもこの少ないメロディを繰り返して押し切ってしまう。聴いてて楽しく、一番興奮したのがこの曲。大好き。