「ときめきのヘッドライナー」にどハマりして、1stアルバムも聴いて完全にNegiccoファンになった僕。
でも、メンバーはあんまり可愛いとは思えないし、名前も憶えてない。
僕はキャラよりも曲を好きになるタイプ。
Negiccoは曲がズバ抜けて良いのだ。
こんな僕でもNegiccoファンだと言ってもいい...よね?
その「ときめきのヘッドライナー」が収録されるであろう次のアルバムは、名盤になるに違いないとずっと期待してた。
15年リリースの、オリジナル・アルバムとしては2ndとなるアルバム。
1曲目「トリプル!WONDERLAND」。
「♪せーの」で始まり、「♪エヌ・イー・ジー・アイ・シー・シー・オー!」との掛け声も入るシングル。アップ・テンポでゴリゴリ鳴るベース、スペーシーなアレンジでややファンキー。アルバムの高らかな始まりを宣言。「♪3人寄ればネギの知恵」というのが楽しい。
2曲目「ときめきのヘッドライナー」。
おや?しっとりと切ないバラード歌謡路線か?の導入部分。その後、テンポがアップして...うわわぁぁ、僕好みだあ!!と、1度聴いただけでiTunes Storeで即購入を決定したというシングル。もうワクワクが止まらない。前半は「♪どうせあの娘の次に好きなんでしょう?」と切ないメロディで聴かせる。「♪弱虫の強がりを~」と早くも昇天して聴き所充分。こういうの、全盛期のつんく♂がハロプロで得意にしてたよなあ。そしてガラッと雰囲気が変わり、「準備はいいか?」とリスナーに問いかける。松浦亜弥の「桃色片想い」の「行くよっ」を思い出した。今で言えばももクロの百田夏菜子の煽りを髣髴とさせる。ノイジーなギターのリフに導かれ、大興奮のサビへ。このスピード感、爆発力。切なさ。そしてキュート。もう言う事なし。「♪ときめきのヘッドライナー」の「♪ライナー」なんてすごく可愛い歌声。「♪エヌ・イー・ジー・アイ・シー・シー・オー!」は思わず力こめて掛け声をかけちゃう。このサビのスピード感は、佐野元春の「ヤングブラッズ」のようなカッコ良さ。爆発力はモーニング娘。の「恋愛レボリューション21」のごとく。インパクトはPerfumeを聴いた時のような。間奏のピアノは、興奮を抑えられているかのごとく聴こえた後の、チア・ガールのような掛け声と共に「さあ、みんな、Negiccoと一緒に行っくよぅ!」と煽ってサビ。聴くものを飽きさせない展開。そして「♪ラララララ」の清涼感と解放感!「ラララ」で大合唱ができるというのは名曲の証だね。「♪約束の草原で君を待つ」だなんてヒーロー・ソングみたい。大感動。僕の中では、間違いなくNo.1アイドル・ソング。
3曲目「1000%の片想い」。
お洒落で可愛いモータウン・ビートが心弾む感じを演出。Negiccoは新潟のアイドルなのに、都会的な感じを受ける程のオシャレ感あり。
4曲目「クリームソーダLove」。
これはもう、タイトルからして名曲感漂うというか、僕好みで期待が高まった。米米CLUBや槇原敬之みたいな、90年代J-POPの様な優しくて柔らかい感じのアレンジ。ホーンの鳴りが心地良く穏やかになる。女の子のほのぼのとした恋愛を歌った胸キュン・ソング。「♪パチパチ弾けてシュワシュワ溶けてく」というサビもアイドル・ソングの王道。期待通り、アルバム曲の中では一番大好きな曲。
5曲目「サンシャイン日本海」。
小西康陽に続き、またもやピチカート・ファイヴ、またもや渋谷系という、Original Loveの田島貴男が作詞・作曲・編曲を担当したシングル。リリース当時は一度聴いて、ちょっと地味かなとスルーしたのだが、こうしてちゃんと聴いてみると素晴らしい曲だった。とにかく全編転がるようなギターの音色が印象的。真夏の暑い中、タオルで汗をバシッと拭うような爽快感に溢れた夏歌。イントロからAメロに入る瞬間のコードの音がグッと切なくさせ、そのままAメロからBメロと切なく流れるコード進行が最高。特にBメロの「♪あなたはひやむぎ」のメロディが素晴らしく、もちろんサビも完璧。夏って派手で楽しいという印象だけど、ああ、こんなに切ない夏もあるんだなと。日本海と言うと、寒い冬っていうイメージだけど、ここでは見事に夏。そんなギャップも素晴らしい。田島貴男がアイドルをプロデュースするなんて、どうなる事かとビックリしたけど、期待以上の出来。さらにビックリした。素晴らしい仕事。
6曲目「裸足のRainbow」。
ギターのカッティングが歯切れ良いシャッフル・ビート。ビートルズの「Good Day Sunshine」の様な。サビのブレイク時のベース・ラインが唸って気持ちいい。
7曲目「二人の遊戯」。
初めに聴いた時は、かったるいダンス・ミュージックかと肩を落としたのだけど、2回目に聴いた時に覚醒。なんてけだるく素晴らしい曲かと。Aメロはゆらゆらとただ体を揺らしていたと思ったら、特にいいのがBメロ「♪今宵誰もが愛を感じ合うのさFeeling そうYou And Me」のメロディ。素晴らしすぎる。特に「♪You And Me」の部分はエクスタシーを感じる程。狂おしい。こんなダンスは初めてだ。
8曲目「パジャマ・パーティー・ナイト」。
実は前曲「二人の遊戯」にも「♪パーティー・ナイト」という歌詞があって混同した。こちらがタイトルにパーティー・ナイトが付く曲。パーティー・ナイトとは言うけれど、それほど派手なものではなく、これもどちらかというと少し地味目。パジャマを着た夜だからかな。「♪パジャマでParty!」の後の「♪イエー!」や「♪フーッ!」がなんとも可愛く雰囲気のある盛り上がり。「♪あぁいつまでもこんな事やってられたらいいな」の部分がとっても良いと同時に、そうだな、こんなNegiccoが続いていけばいいな、でも永遠にNegiccoが続くわけではないしなと、少し感傷的にもなる。
9曲目「BLUE, GREEN, RED AND GONE」。
これはテクノっぽくもあるけど、リズムが激しく動くラガマフィンのノリ。メロディはたいした事ないかな?
10曲目「Space Necojaracy」。
前曲よりもさらにテクノっぽく。無機質で透明感のあるヴォーカルも光る。宇宙的なネコジャラシというのが面白く、イメージしやすい。
11曲目「自由に」。
これはお遊び心満点。前半は「♪Lalala…」ばかりで歌詞がないメロディなのかと思いきや、途中からラップらしきものも入って。こういうのって、初めはどうでもいい捨て曲かと思うんだけど、だんだんクセになってくるんだよね。
12曲目「光のシュプール」。
最新シングルでもある冬歌。「サンシャイン日本海」で気を良くした?田島貴男が、ここでは編曲のみを担当した。田島貴男もなんらかの手応えがあったんだろうね。スキーで颯爽とシュプールを描くようなスピード感と爽快感。清々しいNegiccoの新境地。
13曲目「ありがとうのプレゼント」。
エレピの弾き語りのような1分ほどのバラード。最後の最後にほんのささやかな感謝の気持ち。
いやあ、期待してた通りの出来だった。
1回目聴いた時は、あれ?こんなもんかなと一瞬思ったんだけど、何度も聴くうちにすぐにどんどん好きになり、毎日聴いても飽きない。
1stよりも進化していて良かった。
これは間違いなく名盤だ。
外注したいくつかのシングル曲を除くほとんどの曲の作詞・作曲を手掛けたconnieというプロデューサーの才能の素晴らしさに驚嘆する。
アイドル・ソング好きの人に限らず、すべての音楽ファンに聴いてもらいたい。
VIDEO
↑ 『Rice&Snow』全曲試聴映像