今日、2月26日は桑田さんの誕生日。
僕は、好きなアーティストやアイドルの誕生日にはほとんど興味ないんだけど、桑田さんの場合は「素顔で踊らせて」の歌詞に日付が出てくるから憶えやすいんだよね。
というわけで、今日はサザンの事を考えたい。
そのアーティストの足跡を、ヒット曲から隠れた名曲まで、順番通りに振り返れるベスト盤って、絶対に必要だと思う。
初心者のためにも、コアなファンのためにも、持ってるだけで満足できるベスト盤。
活動を始めてもう40年近くたつサザンも、そういうのを出すべきだと思うんだけどなあ。
サザンのベスト盤と言えば、『海のYeah!!』。
しかし、この作品ももう20年近く前の作品なんだよね。
当時、待望のベスト盤だったし、初心者がサザンに触れようと思ったらまずはコレという感じの2枚組で、売れるべくして売れたものだった。
でも、これが良く出来たベスト盤かと言えば、個人的にはなんとなく違和感があるもので。
それまでの20年の活動をほぼ10年ずつ2枚に分けたんだけど、Disc 1がオリジナル・アルバム10枚から選曲したものに対して、Disc 2はアルバム5枚からの選曲(シングルのみの曲もあるけど)。つまり、前期は絞り込みすぎの感があり、後期の方に重心が偏りすぎている気がするんだよね。
しかも、曲順はリリース順かと思わせて、微妙に「なんでこの曲がこの位置に??」と思う謎もあり。意図してるものがわからず、どうしても違和感があるんだ。
だから、ちょっとこのベスト盤は完璧とは言い辛いんだよね。
さらにその昔には『すいか』というものもありました。
でもこれは、アルバムで言えば8枚分の時代を4枚組にまとめたものであって、これは逆に絞り込みが足らなくて(もちろんこれにもシングルのみの曲もあったけど)ボリュームがありすぎ、ベスト盤と言うよりも、企画盤と言うか、その装丁も含めてBOXという名称が相応しい。
『すいか』の続編の様な『HAPPY!』も同じ事が言えます。
あとは、『バラッド』シリーズがあるけれど、これはその名の通りバラードに特化したベスト盤なので(とはいえ、これはバラードか?と疑問に思う曲も入ってる)、やはり、純粋なベスト盤とは言えませんよね。
だから、まあ、そろそろサザンの活動の歴史が振り返られるベスト盤が出てほしいなあ、と思うわけです。
もしかしたら、来年はデビュー40周年を迎えるので、そのタイミングで出る可能性も充分あるのですが、その前に、僕がレコード会社の企画担当者だったら、こんなベスト盤を作りたい、と思い、今回このような企画を考えてみたわけです。
最近流行のオール・タイム・ベストという名称ですが、サザンはレコード会社は移籍してないので、オール・タイムなんて名乗る必要などなく、普通にベスト盤と呼びましょう(笑)。
で、問題は、何枚組の作品にするか、です。
最近の大物アーティストのベスト盤は3枚組あたりが流行のようですが、僕は、ベスト盤を作る際は、オリジナル・アルバムの枚数を基準にする必要があると思ってます。
オリジナル・アルバム4~5枚で、はじめて1枚のベスト盤が作れると思ってます。
で、オリジナル・アルバム8~10枚なら2枚組のベスト盤。
それくらいが、バランスの良いベスト盤が出来るというのが僕の持論です。
で、サザンの場合は、オリジナル・アルバム15枚で、うち2作品が2枚組なので実質17枚です。そのうえ、アルバム未収録でシングルのみの曲も多くあります。
この状態で3枚組のベスト盤だと、『海のYeah!!』からあまりパワーアップしない気がするし、何しろシングル曲だけで埋まってしまって、アルバム曲が入り込む隙がなくなり、ちょっと面白味のないものになってしまう可能性があり、よって、4枚組が妥当と判断しました。
4枚組だと、初心者には手を出し辛いという欠点もあるのですが、まあ、それはそれ。
昨年のポール・マッカートニーのベスト盤も4枚組でしたし、より良い作品にしようと思うならば、こうなるわけです。
4枚組で、値段をなんとか5000円台に出来たら、お得感もあり、魅力的な商品になるのではないでしょうか。
僕が思う理想のベスト盤とは言え、僕が好きな曲ばかりを集めたわけではないです。
なるべく客観的に、重要な曲を網羅するように心がけたつもり。とは言え、若干、僕なりの好みが反映されている部分があるのは否定しません。
1. シングルはアーティストの顔なので、なるべく優先。
2. 曲順はリリース順が王道。
3. ベスト盤はお腹一杯に詰め込むのが王道。しかし、各Discの収録時間はちゃんと1枚のCDに収まる様に80分以内。
これらの事を念頭に、選曲作業。
実際に、正規のCDとして店頭で売られていてもおかしくない、「売れるもの」を目指しました。
[Disc 1]
01. 勝手にシンドバッド
02. 茅ヶ崎に背を向けて
03. 女呼んでブギ
04. いとしのエリー
05. お願いDJ
06. 思い過ごしも恋のうち
07. C調言葉に御用心
08. 恋するマンスリー・デイ
09. タバコ・ロードにセクシーばあちゃん
10. 私はピアノ
11. いなせなロコモーション
12. わすれじのレイド・バック
13. シャ・ラ・ラ
14. ごめんねチャーリー
15. Big Star Blues (ビッグスターの悲劇)
16. 朝方ムーンライト
17. My Foreplay Music
18. 栞(しおり)のテーマ
19. チャコの海岸物語
[Disc 2]
01. 匂艶(にじいろ) THE NIGHT CLUB
02. 夏をあきらめて
03. Oh! クラウディア
04. Ya Ya (あの時代を忘れない)
05. ボディ・スペシャルII
06. EMANON
07. マチルダBABY
08. NEVER FALL IN LOVE AGAIN
09. 東京シャッフル
10. ミス・ブランニュー・デイ
11. よどみ萎え、枯れて舞え
12. 海
13. Tarako
14. Bye Bye My Love (U are the one)
15. Melody (メロディ)
16. 死体置場でロマンスを
17. 鎌倉物語
18. 夕陽に別れを告げて ~メリーゴーランド
19. みんなのうた
[Disc 3]
01. さよならベイビー
02. フリフリ’65
03. YOU
04. 逢いたくなった時に君はここにいない
05. 真夏の果実
06. 希望の轍
07. ネオ・ブラボー!!
08. シュラバ★ラ★バンバ
09. 涙のキッス
10. せつない胸に風が吹いてた
11. 慕情
12. エロティカ・セブン
13. クリスマス・ラブ ~涙のあとには白い雪が降る~
14. マンピーのG★SPOT
15. あなただけを ~Summer Heartbreak~
16. 愛の言霊(ことだま) ~Spiritual Message~
17. 太陽は罪な奴
[Disc 4]
01. LOVE AFFAIR ~秘密のデート~
02. PARADISE
03. SAUDADE ~真冬の蜃気楼~
04. TSUNAMI
05. HOTEL PACIFIC
06. 涙の海で抱かれたい ~SEA OF LOVE~
07. 彩 ~Aja~
08. 君こそスターだ
09. 夢に消えたジュリア
10. 愛と欲望の日々
11. リボンの騎士
12. DIRTY OLD MAN ~さらば夏よ~
13. I AM YOUR SINGER
14. ピースとハイライト
15. アロエ
16. 東京VICTORY
さて、どうでしょうか。
シングル中心なので、ありきたりな選曲ではあるけれど。
基本は、1枚のアルバムからは3曲を選曲。
2枚組のアルバムならその倍。
重要な曲が多ければ、さらに1曲プラスしてもいい。
こんな約束事を課しながら、選曲してみたら、これはホントに偶然上手くいったのですが、同じアルバムの収録曲がDiscをまたぐという事はなかったです。これはどういう事かというと、例えば、『ステレオ太陽族』収録曲がDisc 1とDisc 2に分断されて収録されるという事態は回避できた、という事。
これは我ながらよく出来たと思えるポイントで、非常に満足いくものが出来たと思っています。
選んだ曲は、他人から見たら、「どうしてこれを選んだの?」と思うものもあるだろうし、「どうしてあれが入ってないの?」と思うものもあるでしょう。
しかし、そんな事はよくある事なので、多少は目を瞑ってもらいたい。
同じタイプの曲ばかりにならない様に、ポップ、ロック、バラードなどと、流れや全体的なバランスや曲の時間を考えて、かつ抑えるべき所は抑えるという事を念頭に置いて選曲しました。
そういう、もろもろのポイントを考えると、これはホントに良く出来たベスト盤ではないかと、きっと多くの人に思ってもらえるだろうと確信しています。
特に、バランスの良さには自信があります(笑)。
ああ、実際に、こんなCDが店頭で売られていたら。
売れると思うんだけどなあ。
もちろん、これにだって文句の付け所はあるのはわかっているけど(ご意見があれば、是非聞かせてください)。
さて、これをプレイリストにして、iPodで聴くとしよう。
サザンの全音源を持ってらっしゃるファンの方、もし良かったら、みなさんもどうぞ。各Discとも、ちゃんと1枚のCDに収まる様に時間も計算してあるので、プレイリストで聴くだけでなく、CD-Rを作ったりしてもらえたらなお嬉しいです。サザン初心者の友人にプレゼントしても...って、4枚組は重いか(笑)。
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