職場の、同期だけど年上のAさんからの相次ぐセクハラに傷付いている。
セクハラと言っても、言葉の、ね。
初めは、「連休は彼女とデートですか?」だった。
「いやあ、いないですよ」と答えると、
後日、「彼女できましたか?」と訊いてきたので、
「いやあ、作る気ないですから...」と濁して答えておいた。
すると、その後はたとえば、町の広報誌かなんかに載っている記事を見せながら、
「お見合いパーティー開催ですって。カフェブリュさんも行ってみたら?」と言われた事もある。
それから、僕はちょっとした持病があって、あまり食事を摂れないのだけど、別に秘密にしている訳ではなくて、でも自分からすすんで話してはいないのでほとんどの人が知らないという面があるのだけど、
ある昼休み、僕が昼ごはんはサンドイッチ1個だけだったという事を知ったAさんは、
「サンドイッチ1個だけ?男なのに少ないですねえ」。
男なのに、という言葉が僕を傷付ける。
そしてまた今日。
始業前の雑談の時に、
「息子夫婦が私の実家へ行く事になって...」と言い出したAさんに、
「え?息子さん結婚したの??」と驚く同僚たち。
「だって、息子さん何歳?」と同僚が訊いたら、
「いやあ、歳はちょっと...若いから...それ言うと、斜め前にいる人が気にするからぁ、これ以上は言えません」。
斜め前にいるのは僕だ。
だいたい、僕が結婚について気にしてるなんて話はした事もない。
それに、「私は気を遣ってるんですよ」風の発言でアピールしているけれど、それを本人の目の前で口に出したらアウトでしょ。なんの意味もない。
そんな感じの事を平気で言ってくるんだ。
これ、僕が男で、言っている方が女性だから、あまり問題になってないように思われるんだけど、これを逆の立場にして考えてみると。
結婚している男が、結婚してない年下の女性に向かって、
「○○さん、休みの日は彼氏とデート?」
「○○さん、彼氏出来た?」
「お見合いパーティーがあるんだって。○○さんも行ってみたら?」
「女なのに、そんなに大食いなの?」
「○○さんが気にするから、○○さんの前では結婚の話はタブーだね」
と、言っている事になる。
どうですか?
これはもう、セクハラとして訴えられても不思議のない発言だと思いませんか?
これだけセクハラが社会問題になっているというのに、セクハラに対する認識が低い人っているんだなあ、と実感する。
セクハラは男がするものであって、女はしないと、Aさんは思ってるのかもしれない。
セクハラおやじというのは多くいるらしいけど、セクハラおばさんだっている。
セクハラに遭っても我慢している女性は多くいる、と聞いているが、ああ、僕もそんな人と一緒だなあ、と思う。
特に僕は男だから、なおさら我慢しなければならない様な感じだ。
だって、女性に対して「それはセクハラですよ」と指摘すると、逆上してしまう恐れがあって、かえって状況が悪化してしまう可能性が否定できないからだ。
だから、我慢するしかない。
Aさんは、同期だし、変な気を遣わないで話ができるので、決して嫌いな人ではない。
だけど、相次ぐこの種の発言を、冗談として、笑って受け流したりする余裕は僕にはない。
その度に、深く深く、僕の心は傷付いている。
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