そのアーティストの足跡を、ヒット曲から隠れた名曲まで、順番通りに振り返れるベスト盤って、絶対に必要だと思う。
初心者のためにも、コアなファンのためにも、持ってるだけで満足できるベスト盤。
それを、僕がレコード会社の担当者のつもりで制作するなら、という企画。
ポール・ウェラーの場合、『Modern Classics』『More Modern Classics』という、優れたベスト盤があるのですが、2枚とも収録時間にまだ余裕があったし、前者は4枚のアルバムからの選曲、後者は7枚のアルバムからの選曲で、比較すると、いささかバランスの悪さも感じます。
そこで、ポール・ウェラーのライヴの興奮が冷めやらぬ今、もっとボリューム満点、バランス感覚にも溢れたベスト盤を自分で作ってしまおう、と考えたわけです。
で、問題は、何枚組の作品にするか、です。
最近の大物アーティストのベスト盤はなんでも3枚組にするのが流行のようですが、僕は、ベスト盤を作る際は、オリジナル・アルバムの枚数を基準にする必要があると思ってます。
オリジナル・アルバム4~5枚で、はじめて1枚のベスト盤が作れると思ってます。
で、オリジナル・アルバム8~10枚なら2枚組のベスト盤。
それくらいが、バランスの良いベスト盤が出来るというのが僕の持論です。
で、ポール・ウェラーの場合は、オリジナル・アルバム13枚です。そのうえ、アルバム未収録でシングルのみの曲もあります。
となると、やはりここは3枚組が妥当という事になります。決して、流行に乗ったわけではないですよ(笑)。
3枚組で、値段をなんとか4000円以内に出来たら、お得感もあり、魅力的な商品になるのではないでしょうか。
僕が思う理想のベスト盤とは言え、僕が好きな曲ばかりを集めたわけではないです。
なるべく客観的に、重要な曲を網羅するように心がけたつもり。とは言え、若干、僕なりの好みが反映されている部分があるのは否定しません。
1. シングル曲はアーティストの顔なので、なるべく優先。
2. 曲順はリリース順が王道。
3. ベスト盤はお腹一杯に詰め込むのが王道。しかし、各Discの収録時間はちゃんと1枚のCDに収まる様に80分以内。
これらの事を念頭に、選曲作業。
実際に、正規のCDとして店頭で売られていてもおかしくない、「売れるもの」を目指しました。
[Disc 1]
01. Into Tomorrow
02. Uh Huh Oh Yeh
03. Above The Clouds
04. Remember How We Started
05. New Thing
06. Sunflower
07. Wild Wood
08. The Weaver
09. Moon On Your Pyjamas
10. Hung Up
11. Out Of The Sinking
12. The Changingman
13. You Do Something To Me
14. Broken Stones
15. Stanley Road
16. Peacock Suit
17. Brushed
18. Friday Street
19. Mermaids
20. Heavy Soul (pt 1)
21. Science
22. Brand New Start
[Disc 2]
01. He’s The Keeper
02. Sweet Pea, My Sweet Pea
03. There Is No Drinking, After You’re Dead
04. Love-Less
05. It’s Written In The Stars
06. Leafy Mysteries
07. Who Brings Joy
08. One X One
09. The Bottle
10. Wishing On A Star
11. Thinking Of You
12. From The Floorboards Up
13. Come On / Let’s Go
14. Blink And You’ll Miss It
15. The Pebble And The Boy
16. Wild Blue Yonder
17. Have You Made Up Your Mind
18. All I Wanna Do
19. Why Walk When You Can Run
[Disc 3]
01. 22 Dreams
02. Empty Ring
03. 7 & 3 Is The Strikers Name
04. No Tears To Cry
05. Find The Torch, Burn The Plans
06. Fast Car / Slow Traffic
07. Aim High
08. Starlite
09. Around The Lake
10. The Attic
11. Kling I Klang
12. Be Happy Children
13. Flame-Out!
14. The Olde Original
15. Brand New Toy
16. Saturns Pattern
17. Going My Way
18. I’m Where I Sould Be
19. These City Streets
20. Woo Se Mama
21. Long Long Road
22. She Moves With The Fayre
23. New York
さて、どうでしょうか。
シングル中心なので、ありきたりな選曲ではあるし、結果的に、『Modern Classics』『More Modern Classics』を丸呑みしちゃった感じなのですが(笑)。
まあ、あれらをパワー・アップさせたと思ってください。
基本は、1枚のアルバムからは4曲を選曲。
重要な曲が多ければ、さらに1曲プラスしてもいい。
こんな約束事を課しながら選曲してみて、非常に満足いくものが出来たと思っています。
選んだ曲は、他人から見たら、「どうしてこれを選んだの?」と思うものもあるだろうし、「どうしてあれが入ってないの?」と思うものもあるでしょう。
しかし、そんな事はよくある事なので、多少は目を瞑ってもらいたい。
同じタイプの曲ばかりにならない様に、ポップ、ロック、バラードなどと、流れや全体的なバランスや、曲の時間を考えて、かつ抑えるべき所は抑えるという事を念頭に置いて選曲しました。
そういう、もろもろのポイントを考えると、これはホントに良く出来たベスト盤ではないかと、きっと多くの人に思ってもらえるだろうと確信しています。
特に、バランスの良さには自信があります。
ああ、実際に、こんなCDが店頭で売られていたら。
売れると思うんだけどなあ。
もちろん、これにだって文句の付け所はあるのはわかっているけど(ご意見があれば、是非聞かせてください)。
さて、これをプレイリストにして、iPodで聴くとしよう。
ポール・ウェラーの全音源を持ってらっしゃるファンの方、もし良かったら、みなさんもどうぞ。各Discとも、ちゃんと1枚のCDに収まる様に時間も計算してあるので、プレイリストで聴くだけでなく、CD-Rを作ったりしてもらえたらなお嬉しいです。
ポール・ウェラーに興味ある人には、CD-Rにして、是非差し上げたいところなんだけどなあ。
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