斉藤和義のライヴを観てみたくって、ツアー初日の先行抽選に申し込んだんだけど、ハズレ。
そうこうしてるうちに、NEWアルバムのリリースが決まって。
買うべきか、レンタルで済ますべきか悩んだんだけれど、好きな「遺伝」をはじめとするシングルとか配信で先行発表されてた曲のほとんどはアルバム本編に収録されないとの事にビックリ。
それらは、初回限定盤のボーナス・ディスクにまとめられるとの事。
たぶん、レンタルだと通常盤だろうから、ボーナス・ディスクの曲が聴きたかったら、買うしかない。
でも、ジャケットはちょっと趣味が悪い感じで萎える。あまり買いたいと思えない...。
それに、初回盤は4000円超えという価格設定。
ボーナス・ディスクは6曲入りだから、ミニ・アルバムみたいな感じなので、2枚組と言うよりも1.5枚組。
今どきは、2枚組でも3000円台で買えるCDが多くなってるので、この価格設定は高いな、と思ってしまう。
というわけで、なんだか、あまり買いたいと思えなくなっていたのでした。
そしたら、その後、幸運な事に、ライヴのチケットを入手する事に成功しまして。ホント偶然の、ラッキーな出来事だったんですけれど。
そうなったら、なんとしてもNEWアルバムを聴きこんでおく必要があるわけで。
ボーナス・ディスクの曲だって、当然耳にしておかねばなるまい。
というわけで、勢いで、今回のアルバムは、しっかりと初回盤を購入しておこう、という事になったのでした。
18年リリース、前作から2年半振り、19枚目のアルバム。
1曲目「マディウォーター」。
リミックス・ヴァージョン。この曲は知ってはいたけれど、ちゃんとCDで聴いた事はなかったので、オリジナル・ヴァージョンとどう違うのかはわからず。
シリアスなロックンロールで、カッコいい。
歯切れの良いアコギに、昇天するようなサビがサウンドのツボ。
2曲目「オモチャの国」。
オモチャと言うからコミカルな曲なのかと思いきや、これまたシリアス。
3曲目「Good Luck Baby」。
ミドル・テンポの前半から、爆発するに至るサビ。とにかくサビのスピード感がハンパなく心地良い。
キャッチーなサビをライヴで一緒に歌ったら気持ちいいだろうね。
4曲目「青空ばかり」。
明るくポジティヴなロックンロール。
軽快なんだけど、意外と骨太。
3分未満であっさり終わっちゃう。
5曲目「エビバディ」。
これまた斉藤和義らしい、肩の力の抜けた、のほほん曲。
6曲目「世界中の海の水」。
アコースティックな響きのバラード。
切ない歌詞がいいですね。詞を読んで好きになった曲です。
7曲目「問題ない」。
とにかく楽しい曲。
頭の中空っぽにして、バカになって「♪ Yeah Yeah Yeah」と、踊り狂いたいですね。
8曲目「純愛」。
これも体が自然と疼くダンサブルな曲。
純愛というけど、不倫の曲っぽい。まあ、不倫ってある意味純愛ですからね。
でも、楽しい曲調なので、Secret Loveな切実感は伝わってきません。
9曲目「12時55分」。
ブルース・ハープの味付けが印象的です。
10曲目「始まりのサンセット」。
壮大なバラードです。アレンジはちょっとビートルズっぽくて嬉しい。
メロディも素晴らしく、特にサビの「♪ あぁ」のコーラスが綺麗で心地良いです。
11曲目「Good Night Story」。
ラストはまさかのインスト。
今までの斉藤和義にはなかったような、フュージョンぽい曲です。ギター・ソロが堪能できます。
これでしっとり心もクールダウンして、アルバムは幕を閉じます。
好きな曲BEST 3
第1位 「Good Luck Baby」
第2位 「始まりのサンセット」
第3位 「問題ない」
とにかく、楽しいアルバム!というのが強い印象です。
おもちゃは楽しいのが当然、という事ですね。
どの曲も粒揃いで、40分ほどで聴き終わってしまうので聴きやすいし、当然何回もリピートしたくなります。
これは傑作ですね。
Bonus Disc
1曲目「マディウォーター」。
オリジナル・ヴァージョンがこっち。
正直、パッと聴く分には、アルバム本編のリミックス・ヴァージョンとどこが違うの?ってくらい、印象としては変わらないです。
ドラムが打ち込みじゃなくて生という大きな違いがあるらしいですけど。よくわかんない(笑)。
2曲目「ひまわりに積もる雪」。
雪が深々と降りそそぐ雰囲気が伝わってきますが、そこにひまわりという矛盾する季語的なものを使って、世界観を倒錯させています。
切実なバラードです。
3曲目「行き先は未来」。
くねくねとグルーヴするロカビリーです。
4曲目「遺伝」。
素晴らしい、素晴らしい曲です。
曲調としてはバラードですが、斉藤和義らしい、どこかとぼけたような、それでいて達観してるような感じで「♪ 人は誰でも平等で」とか「♪ いつか努力は報われる」「♪ やり直せるさ今からだって」「♪ 闘ってみるか遅くはないさ」「♪ 信じてみなけりゃ始まらぬ」と言われると、和兄ぃの言う通り、僕もがんばってみるよ、と力が湧いてくるような気がするのです。
感動で涙が出そうです。
5曲目「はるかぜ」。
以前の「ウェディング・ソング」に雰囲気が似てるかな。
素朴でアコースティックな香りです。
6曲目「I’m a Dreamer」。
スカのリズムが楽しいです。
サビもキャッチーだし、ライヴで盛り上がる事必至です。
好きな曲BEST 2
第1位 「遺伝」
第2位 「I’m a Dreamer」
というわけで、Bonus Discにも良い曲満載でした。
しかし何故、Bonus Discなんて中途半端なモノを作ったのか。
アルバム本編は、ドラムマシンを使っての、斉藤和義一人多重録音の曲、というテーマに縛って編まれたものらしいです。
だから、生のドラムやベースを入れてバンド演奏的なものとなっていた楽曲は、アルバム本編から外された、と。
そういう事らしいです。
まあ、そういうテーマでアルバムを括るのもひとつの考え方なんですが、それによって、素晴らしい曲がアルバム本編から漏れてしまった、というのは痛手です。
そう、特に「遺伝」です。
こういう素晴らしい曲は、是非ともアルバムに入れて、後世に残してほしかった。非常に惜しい事です。
アルバム本編が40分ほどで、Bonus Discが25分ほど。ダブる「マディウォーター」を抜かせば、両方合わせても60分ほどなんです。だったら、合わせて1枚のアルバムにしてほしかった、というのが正直な気持ちです。
60分くらいだったら、普通のアルバムだし、とりたてて長く感じるわけでもないですもん。
Bonus Discは初回限定盤のみですので、後世には残らないんですよ。
非常にもったいない。
僕自身、時間が中途半端なミニ・アルバムはあまり好きではないので、繰り返し聴くのは、ちゃんとしたアルバムの方なんですよ。
だから、こういうアルバムの作りにしてしまったというのは、ちょっと失敗だったんじゃないか、って気がするんですよね。
せっかくいい曲が集まってたのに...。
そんな、ちょっと残念な所もあるんですけれど、傑作は傑作です。
斉藤和義に興味のある人は、なくならないうちに初回限定盤を手に入れる事をおススメします。
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2000年リリースの5thアルバム。
『Stanley Road』でのポール・ウェラー大復活。完全にファンの心を掴み取り、これでもう何をやっても安泰。
そんな空気が漂い始めました。
ポール・ウェラーも安心して、自分の音楽に邁進する余裕ができたと思われます。
ベスト盤を出して一区切りを付けた後、僕たちファンも余裕が生まれ、静かな気持ちでこのアルバムを迎えていたような憶えがあります。
ジャケットの佇まいからも、いろんなプレッシャーから解放されて、リラックスした雰囲気が感じ取れました。
1曲目「He’s The Keeper」。
アコギが奏でるゆったりとしたリズムが主体のサウンドだけど、ポール・ウェラーお得意の「静かな闘志」が感じられるグルーヴの曲です。
相変わらずギター・ソロが熱くて。
2曲目「Frightened」。
優しくストリングスが包み込むバラードですが、意外とドラムが激しくて。
3曲目「Sweet Pea, My Sweet Pea」。
娘に捧げたという、カントリー風の子守唄。
これ、長い間「スイートピ、スイートパ」って憶えてたな(笑)。
4曲目「A Whaeles’s Tale」。
ザクザクと刻まれるアコギのストロークが印象的なフォーク・ロック。
5曲目「Back In The Fire」。
これまたフォーク・ロック的なサウンド。
音の印象こそ違えど、ここまでこのアルバムを聴いてきて、静かなメロディの奥深さとか、スタカンの『Confessions~』を思い出したなあ。
6曲目「Dust & Rocks」。
またまたフォーク・ロック的なバラード。
というか、つまりこれはだいぶフォーク・ロックに特化したサウンドのアルバムだな、とここで気付きます。
この曲はちょっとだけカントリーっぽい気もするけどね。
一旦演奏が終わったかと思いきや、またフェード・インしてきて続き(インスト)が演奏されます。
7曲目「There Is No Drinking, After You’re Dead」。
ここにきて、ようやくヘヴィなロックンロール曲が登場します。
これまでずっと穏やかな印象の曲が続いていたので、アップ・テンポのロック曲の登場に嬉しくなります。
とは言っても、割と控えめで、イケイケという感じではありません。
とりあえず、エレキ・ギターをかき鳴らして、タイトなリズムを刻む程度、という印象でしょうか。
でも、キレのあるギターがカッコいいです。
8曲目「With Time & Temperance」。
冒頭のコーラスが印象的です。ストリングスが盛り上げたり、ドラムがバタバタと、曲調がめまぐるしく展開します。
9曲目「Picking Up Sticks」。
ドアーズ風の怪しげなオルガンがリードします。
終盤はテンポが速くなっての演奏、特にドラム・ソロには興奮します。
10曲目「Love-Less」。
イントロのピアノの荘厳な響きからして名曲です。
この味わいもスタカンを思い出します。
バート・バカラックのスタンダードのようなホーンがさりげなく挿入されて、盛り上げに一役買います。
壮大なバラードとなるラスト曲です。
11曲目「Helioscentric」。
アルバムのタイトルにもなっているけれど、これはアルバム本編には入ってなくて、シングルのカップリング曲。
僕の持っている日本盤のボーナス・トラックという扱いです。
タイトル曲なのに、どうして本編には入れなかったのか謎です。
中東かインドかという気がしないでもないインスト。
ま、たいした曲ではないという事でしょうか(笑)。
でも、よく見たら、アルバム名と曲名ではスペルが微妙に違います。これは謎。
12曲目「Bang Bang」。
虚ろな曲。カヴァーみたいです。
好きな曲BEST 3
第1位 「Love-Less」
第2位 「There Is No Drinking, After You’re Dead」
第3位 「Picking Up Sticks」
前半は、かなりフォーク・ロック的なサウンドが目立ち、今までのような骨太の熱いロックは陰をひそめていて、「地味だなあ」という印象なのですが、後半から段々とエンジンがかかってくる感じです。
とは言っても、ガツーンとくるタイプの曲はあまりないのですが、最後まで聴けば、どこか不思議と味わいがあるというか、これはこれで悪くないな、と思えます。
気合いを入れて、勢いをつけた曲作りではなく、肩の力を抜いて、自然に任せて出来上がった曲を並べたら、こんなアルバムになった、という感じです。
リリース当時に聴いた時は、そんな力の抜け具合が僕には物足りなく映ったものです。ポール・ウェラーにはもっと刺激あるものを求めていたんですね。
今ではもう全然そんな事はなくて、これもなかなか良いアルバムではないか、と思える様になりました。
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97年リリースの4thアルバム。
正直、前作でポール・ウェラーから少し心が離れてしまっていた僕でしたが、ポール・ウェラーのアルバムは、これからもずっと買い続けると決めていたので、迷いなく(仕方なく?)購入しました。
あまり期待しないで聴いてみよう、という軽い気持ちで臨んだのですが、良い意味で裏切られました。
とにかく、冒頭からカッコいいんです。
そして、その勢いは衰えないままアルバムのラストまで貫かれます。
ジャムともスタカンとも違う、骨太のロックがここにありました。
1曲目「Heavy Soul (Pt 1)」。
タイトル通り、ヘヴィなサウンドと、グイグイと迫りくるグルーヴ。
間奏の左右に分かれたギター・ソロ・バトルが熱いです。
今までのアルバムは、1曲目から勢い良く飛ばしてた印象でしたが、今回は、やるせないコード進行とメロディを持ったこの曲が、不思議な期待感を煽ります。
2曲目「Peacock Suit」。
タイトなリズムにサイケなギターが印象的なキラー・チューンです。
ポール・ウェラーの熱いヴォーカルを聴いていると、「よし、このアルバムは当たりだな」と早くも思わせます。
終盤の「♪ ピーコック・スーツ、イエーッ」というコーラスがビートルズ風でもあり、楽しいところ。
3曲目「Up In Suzes’ Room」。
もの悲しいメロディだけど、ただ悲しくさせるだけでなく、心の奥の激しさも併せ持ったようなアレンジです。
間奏の高音のギター・ソロがセクシーな泣きです。
4曲目「Brushed」。
ドタバタと激しいリズムと、サイケに歪みまくるギターのサウンドの組み合わせは、まるで万華鏡を見てるかのような煌めき。
ビートルズの『Revolver』風のサンプリングを多用したアレンジは、ずっと聴いていたくなる魅力に溢れています。
たしか、パスポートを作るために大宮へ出掛けた際に、そこのビルの一角のモニターで、この曲のPVが流れていて、足を止めて興奮して眺めたのを強烈に憶えています。
5曲目「Driving Nowhere」。
たしかに、オープンカーでドライヴしながら風を感じたくなるような軽快さがあります。
6曲目「I Should Have Been There To Inspire You」。
大空を漂う雲のようなイメージが浮かびます。
ゆったりとしていながらも、ワイルド。
終盤の、左の跳ねるようなピアノと、右のキレのいいギター・コード・カッティングが気持ちいいです。
7曲目「Heavy Soul (Pt 2)」。
1曲目のタイトル曲の演奏の続きとなるインストです。
左右に振られまくるギター・ソロが魅惑的です。
1曲目ほどヘヴィな感触はないかな。
8曲目「Friday Street」。
ライヴでよく採り上げられる曲なので、自信のある曲なんだろうけど、個人的にはあまり好きじゃないかな。
ただ、すごく憶えやすくて印象に残る曲ではあります。
好きじゃないのに印象に残るから、余計に、ね(笑)。
9曲目「Science」。
正確なリズムを刻むハイハットに、ギターの「カッカッカッカ」というキメのカッティングが印象的です。
熱を帯びて歌っている最中にフェード・アウトしていくのがなんとも儚い気分になります。
10曲目「Golden Sands」。
フランクな感じを通り越して、少しぶっきらぼうな雰囲気。
そんなラフな演奏の中、ベースの音が心地良いです。
11曲目「As You Lean Into The Light」。
シリアスな中にも、どこか穏やかな味わいがあります。
12曲目「Mermaids」。
リラックスした演奏がいいですね。
アコギとドラムが主体なんだけど、ストリングスとかサイケなギターも入っていて、結構凝ったアレンジなんですよね。でも、印象としてはいい意味でシンプルなんです。
「♪ シャララララ」というサビのリフレインが、元気に、前向きになってアルバムが終わる感じで良いです。
13曲目「Eye Of The Storm」。
ボーナス・トラックとなるインスト。
これは蛇足かな(笑)。
好きな曲BEST 3
第1位 「Brushed」
第2位 「Peacock Suit」
第3位 「Heavy Soul (Pt 1)」
とにかく、これは素晴らしい!と思いましたね。
離れかけていた心を繋ぎとめるには充分すぎるアルバムでした。
それまでは、ポール・ウェラーって、スリムでお洒落な印象だったのに、すっかり筋肉がついて、たくましくなったという感じです。
ポール・ウェラー・ソロ、まだまだ行ける!これからもついていく!
改めてそう思ったのを憶えています。
初期の最高傑作は世間的には『Stanley Road』でしょうが、僕の中では断然コッチです。
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欅坂は、CDデビュー前に始まったTVの冠番組を観たのですが、正直、すぐに気に入る娘が見つけられず、番組自体もあまり面白いと感じられなくて、すぐに観るのを止めてしまいました。
それからデビュー後は、シングルをなんとなく聴いてましたが、「ふーん、こんな感じか」くらいに思ってました。嫌いなタイプの曲ではないけど、すぐに飛びつくほどでもないかな、と。
1stアルバムが出ると知った時は驚きましたね。出るのが予想外に早かったですから。
乃木坂とかAKBグループとかの様子を見てると、デビュー・シングルからアルバムが出るまでは異様に待たされた、という印象が強かったですから。
で、他のアルバムをレンタルするついでの数合わせ(まとめ借りしないと安くならないので)で、この欅坂のアルバムを借りてみたんです。
そしたら、思っていたより全然良くてね。
全体の流れの中で聴いていたら、それまで「ふーん」くらいにしか思ってなかったシングル曲の輝きにも気付き始めて。
今まで、どうしてこの良さがわからなかったんだろう、って。
それから鬼リピートでした。
曲が好きになったら、次は好きなメンバーを見つけたい。
そうすれば、欅坂がもっと好きになれるから。
以前は、あまり可愛いと思える娘はいなかったけど、今の目で見たらどうか。
さて、どうしよう、TVの冠番組でも観てみるか、と思ってた矢先。
ふっと、浮かんだのです。
「長濱ねる」
1度聞いたら忘れられない、インパクトのある名前。
こういう名前の娘が欅坂にいる、ってのは知ってたんです。
でも、顔は知らなかった。
なので、まずはこの娘がどんな顔をしてるのか調べてみようか、と。
そしたら。
ドンピシャでした。
こんな可愛い娘がいたのか。
以前、冠番組を観てた頃には気付かなかったぞ(ねるの履歴を調べると、たぶん、その頃はまだいなかったのかな)。
ねるの存在をもっと早くに知ってたら、もっと早く欅坂の事が好きになってただろうに。
とにかく、あっという間にお気に入りのメンバーも見つかりました。
これで、欅坂にハマったと言っていいでしょう。
ただ、レンタルして聴いていたこのアルバムでしたが、やはり物足りません。
レンタルしたのは通常盤で、実際には2枚組(+DVD)のType AとType BというCDが出ているわけですから。
通常盤の中にだけでもこれだけいい曲が揃っているのだから、他にもいい曲があるだろうし、CDが欲しいな、と思うようになりました。
ただ、4000円以上するCDを2枚も買うのはちょっとキツい。
とりあえず1種類、買いたいなと。
Type AとType Bのどちらを買うかという事ですが、大好きな「エキセントリック」のPVが収録されたDVDが付いているType Bも魅力でしたが、それよりも、長濱ねるのソロ曲がDisc 2に収録されているType Aの方でしょう。
僕にとって優先すべきは、映像よりも音源の方です。
というわけで、Type Aを購入する事となりました。
Disc 1
1曲目「Overture」。
オープニングSE。
欅坂らしい、絶望感も入り交じったイメージ。
2曲目「サイレントマジョリティー」。
このデビュー・シングルで、欅坂の方向性がビシッと決まりましたね。
明るく輝いたアイドルらしからぬ、ダークなイメージ。
世の中に対する諦観がありつつも、このままでいいのかと訴えてくるような。
そういう暗さや説教臭さが初めは好きじゃなかったんですけど、いったん欅坂を受け入れられるようになったら、だんだん好きになってきました。
存在感のある曲です。
3曲目「手を繋いで帰ろうか」。
アイドルらしい曲があってホッとしました(笑)。
ポップなカントリー・ロックで、アコギの音色が爽快感抜群です。
サビのベース・ラインが気持ちいいですね。
4曲目「キミガイナイ」。
冒頭のピアノとヴォーカルの、カクカクとした(笑)メロディに心奪われます。
サウンド的には、乃木坂のような清楚系ですね。
5曲目「世界には愛しかない」。
これをシングルとして初めて聴いた時は、冒頭の「うわぁぁぁぁぁ」という絶叫に引いたし(笑)、メロディじゃなくて、セリフの部分が印象に残って、なんか、「歌じゃなくて朗読かよ」と、興味を持てなかったのですが、こうしてじっくり聴いてみたら、かなりの名曲じゃないですか(笑)。
そのセリフの部分も含めて、疾走感に溢れたサウンドでスリリング。
セリフ部分が終わると、だんだんと盛り上げていって、サビは壮大なメロディ。大きく包み込むような世界観です。
サビのラストの「♪ それが僕のアイデンティティー」は、拳を高々と突き上げて大団円を迎えるようなカタルシスを感じられます。
6曲目「語るなら未来を・・・」。
これまた切迫感に溢れた、ダークな曲ですね。
絶望の中でも未来を語ろう的な感じでしょうか。
暗い中にも救いがあるのが欅坂でしょうね。
7曲目「ひらがなけやき」。
ダークなイメージが強い曲が多い欅坂の中では、こういうほのぼのとした曲があるとホッとしますね。
8曲目「二人セゾン」。
これは評価の高い曲ですよね。「普段アイドルなんて聴かないけど、これは好き」等と、アイドル・ファン以外の受けもいいように思います。
一聴すると、ふんわりとしてて清楚系。でも、乃木坂じゃなくて欅坂が歌うと、言葉の裏には何かあるんじゃないか?と勘繰りたくなってしまいます(笑)。
切ないとも悲しいとも違うし、楽しいなんかじゃ決してない。それでいて開放感のある不思議な、サビの畳み掛けるようなメロディがツボに来るんだと思います。
9曲目「制服と太陽」。
温かい気持ちになる曲ですね。
制服は強制されて着る服ですが、そんなのなくたって、という訴えに聴こえます。
10曲目「誰よりも高く跳べ!」。
これはカッコいい曲です。勇気が湧いてきます。
高く跳ぶために、身を屈め、力を貯め込んで、ジャンプする直前の何とも言えない高揚感が詰まっています。
11曲目「大人は信じてくれない」。
もうタイトルからして秋元康お得意のコースですよね(笑)。
そういう絶望感の中にある少女たちの中で、欅坂はどういった対応をするのか。
サウンドもヘヴィです。
12曲目「不協和音」。
やっぱり欅坂は笑わない、ダークなアイドルというイメージをさらに突き詰めた曲ですね。
サビ前の「僕は嫌だ」のセリフは否応にも印象に残ります。
こういう暗い曲は、拒否反応を示す人も多いでしょうが、それをカッコいいと思えるかどうかで、欅坂を好きになれるか分かれてくる気がします。
13曲目「僕たちは付き合っている」。
この宣言はなんでしょう。そんな事を、わざわざ宣言する理由はどこにあるのか。
「決意表明」なんでしょうが、その奥底には「不安」があるような気がします。
リズム、サウンド的には行進が似合うイメージ。
14曲目「エキセントリック」。
この曲、ネットで話題になってたので、You Tubeで試聴してみたら、たしかにいい感じでした。この曲がアルバムに入ってると知ったから、レンタルしてみようとも思ったきっかけの曲です。
前半のラップは、ゲスの極み乙女。を思い出させますね。作った人(秋元康も含めて)は相当意識したんじゃないでしょうか。「♪ 伝言ゲーム」の部分とか、まんま川谷くんが作りそうじゃないですか。
ラップが終わって歌メロに入ると、さらに素晴らしい。ピアノのフレーズも美しい。
サビは一緒に歌いたくなります。ハモりたくもなります。
変わり者と思われてもいい、と開き直った歌詞にメロディがピタッとハマってます。
ダークなカッコ良さが得意な欅坂らしい曲です。
15曲目「W-KEYAKIZAKAの詩」。
ほんわかとしつつも、力強く自分達の存在をアピールしたテーマ曲。
好きな曲BEST 3
第1位 「エキセントリック」
第2位 「世界には愛しかない」
第3位 「誰よりも高く跳べ!」
Disc 2
1曲目「月曜日の朝、スカートを切られた」。
これは、1枚モノの通常盤だとラストに収録されてます。
欅坂らしい、諦観溢れる感じがシビアに胸に迫ります。
2曲目「渋谷からPARCOが消えた日」。
平手友梨奈のソロ。カッコいい歌謡曲という感じです。
どことなく切ないメロディから、「♪ PARCO」連呼のキャッチーなサビ。
平手のキャラを活かした素晴らしい曲。
3曲目「少女には戻れない」。
「♪ 純愛はもう無理」と、少女には戻れない悲しさ(?)を歌ってます。
サビのファルセットに透明感を感じて、欅坂っぽくないギャップがいい。
4曲目「乗り遅れたバス」。
やや拙いながらも真っ直ぐなヴォーカルに耳を奪われます。
6曲目「100年待てば」。
長濱ねるのソロ。
ここまで、欅坂らしい【絶望と共に生きる少女】といった感じの曲が並んできましたが、ここに来て、明るいアイドルらしい曲の登場です。
イントロが聴こえてきた瞬間、「ねるの曲だ!」と直感できたように、長濱ねるのキャラを活かした曲になってます。
ホーンの響きが派手に煽ってますが、ねるの歌声はやや控えめ(笑)。
7曲目「沈黙した恋人よ」。
歯切れの良いサウンドが心地良く、どちらかと言うと乃木坂っぽい清涼感も。
8曲目「チューニング」。
70年代のフォーク・ソングのような和むメロディで、懐かしさを感じます。
9曲目「青空が違う」。
ドタバタと慌ただしい感じが可愛いらしいポップ・ソング。
体がフニフニと疼いてしまいます。
10曲目「夕陽1/3」。
これまた爽やかですなあ。そして優しいです。
13曲目「危なっかしい計画」。
前半とサビが全く違う印象を受けます。
サビはガンガンに盛り上がるパーティー・ソングの趣です。
14曲目「自分の棺」。
再び平手友梨奈のソロです。
平手はどこまで行っても平手ですなあ。カッコいい。
孤高の存在です。
好きな曲BEST 3
第1位 「渋谷からPARCOが消えた日」
第2位 「危なっかしい計画」
第3位 「青空が違う」
というわけで、しっかりとCDを購入して大満足です。
すでに気に入っていたDisc 1はもちろん、Disc 2にも好みの曲がたくさん見つかりました。
コメントはしなくても、結構気に入ってるものもあるんですよ。好きなんだけど、言葉にできないや、って感じで(笑)。
欅坂は、センター平手のキャラを軸として、「笑わないアイドル」みたいな感じで、ダークでカッコいい曲を中心にその世界観を作り、裾野を広げてきました。
ただ、現在、平手は活動休止状態のようです。初めは素直にカッコいいと思えましたが、だんだん見ていて痛々しくなってきてましたもの。いろいろがんばらされてきたツケが回って来てしまいましたね。このまま引退してしまうのではないかという心配もあります。
そう考えると、このセンター不在の状況はかなりピンチとも言えるのですが、アルバムを聴いていると、欅坂は平手だけではない、というのも感じるんですよね。
そんな事はファンならもうとっくに知っているし、だから大丈夫だと思うんです。
いろんなキャラの女の子がいそうですから、この際、乃木坂みたいな曲でもAKBみたいな曲でもなんでもいいんで、「笑わないアイドル」からの脱却を図ってもいいと思うんですよね。
ピンチをチャンスと捉えて。
カッコいい曲ももちろんいいんですけど、そればかりではやっぱり疲れる。
アイドルなんだから、もっとアイドルらしい、女の子らしい、可愛いものを求めてるファン、そしてメンバー自身もいる事でしょう。
方向転換とまでは言いませんが、いろんな球を投げてもいいだろう、と。
その方が、もし平手が無事に戻ってきた時には、平手らしさもさらに輝くと思うし。
それはきっとできると思います。このアルバムを聴いてて、その可能性を感じました。
結構いろんな事ができそうじゃないか、と。
思ってたほど、ダークな曲ばかりではなかったですね。
ただ、一般人は、アルバムのDisc 2までは聴きませんからね(笑)。TVで歌われるシングルしか耳にしないでしょうから。
やっぱり、世間にアピールできるのはシングル曲しかない。
今度は長濱ねるをセンターにして、思いっきり可愛い曲をやってほしい。賢そうな曲でもいいかな(笑)。というのが、僕の勝手な願望ですが、なにしろ、まだ長濱ねると平手しか、顔と名前が一致してるメンバーがいないので(笑)。
他に、わたなべりか、とかいますよね?ゆいちゃんずとかってのもありますよね?名前しか知らないんです。顔はなんとなくしか浮かばず、それが合ってるかどうかもわかりません。
つまりは、メンバーについては超初心者の僕です。
ただ、曲は好きです。だから、ファンだと名乗ります。極論、曲が良ければなんでもいいや、って思ってますので。
曲の良さが気になるついでに言うと、やっぱり、僕が買ったType Aだけでなく、Type Bにだって、いい曲があるんじゃないか、と思わざるを得ません。
ホント、こういうアルバムの作り方ってあくどいですよね。
でも、いつかそのうち、手に入れる事になるのではないか。
そんな気がしちゃってます。
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95年リリースの3rdアルバム。
不安だらけで、世間の評価も冷たかったソロ・デビューから、ジワジワと支持を回復させていって、とうとう本国でチャート1位を獲得するに至った、大復活アルバム。
ロング・セラーにもなり、コレを最高傑作とする人も少なくないです。
だけど、世間での盛り上がりとは裏腹に、僕はそれほど熱くなれなかった。
もちろん、大ヒットして、ポール・ウェラーが再評価された事はものすごく嬉しかったんだけど、僕がポール・ウェラーに求めているメロディやサウンドとはかけ離れてしまったような気がして。
決して悪くはないんだけど、僕の好きなのとはちょっと違う。
ああ、そっちの方向へ行くのね、と。
そんなわけで、世間の盛り上がりとは裏腹に、僕的にはあんまり思い入れのないアルバムで、少しポール・ウェラーから心が離れてしまった思い出があります。
1曲目「The Changingman」。
またしてもアルバム1曲目からキラー・チューンで幕開け。
カラフルなギターのアルペジオに、モコモコした低音のサウンドが気持ちいい。
ポール・ウェラー・サイケデリック・ロックの最高峰。
2曲目「Porcelain Gods」。
おどろおどろしい雰囲気の前半から、穏やかなコードのサビのギャップ感がいいです。
3曲目「I Walk On Gilded Splinters」。
前曲の雰囲気を引き継ぐかのようなアレンジの、ドクター・ジョンのカヴァー。
サビが憶えやすく、一緒に口ずさみたくなります。
左右のチャンネルに分かれたギター・バトルが、特にヘッドホンで聴いてると興奮します。
4曲目「You Do Something To Me」。
憂いを持ったバラード風で、ファンにも特に人気がありそうな感じです。
ポール・ウェラーがピアノを弾き語っている姿が目に浮かびます。
5曲目「Woodcutter’s Son」。
跳ねるリズムが黒っぽくファンキーで、スワンプ的なノリも。カヴァー曲みたいに感じるけど、れっきとしたオリジナルなんだよね。ポール・ウェラーの新境地。
6曲目「Time Passes」。
大陸的で穏やかなバラード。
かと思いきや、タダでは終わらず、ラストは混沌としたサイケなインストに。
7曲目「Stanley Road」。
ピアノのアタックが強調された、ノリの良いリズムが好き。
間奏のギター・ソロが良いフレーズを奏でています。
8曲目「Broken Stones」。
ちょっとカントリーっぽい、平和な感じ。
フェンダーローズのピアノの音が印象的だなあと思ったら、弾いているのはミック・タルボットだって!
9曲目「Out Of The Sinking」。
一聴すると地味なんだけど、割とクセになるリズムで、サビに向かうにつれ、だんだん熱くなっていく感じがたまらないです。
最初はまったく印象に残らなかったくらいなのですが、後にベスト盤に収録されたりして、重要な曲なのかな?と気に掛けるようになったら大好きになりました。中毒性があります。
10曲目「Pink On White Walls」。
今日は気分が良かったのでサラッと歌ってみましたよ、ってな感じの小品。
11曲目「Whirlpool’s End」。
前半は大した事ないかなーと思って聴き流していたら、「シャラララ」コーラスが飛び出して一気にモッズ感。
激しい演奏が一旦クールダウンしてから、また激しくなるという構成、もはや弟子と言ってもいいオーシャン・カラー・シーンのスティーヴ・クラドックを迎えた炎のギター・ソロの連続で7分超の大作。
12曲目「Wings Of Speed」。
スピードというタイトルとは裏腹に、ゴスペル風ピアノ・バラードでした。
好きな曲BEST 3
第1位 「The Changingman」
第2位 「Out Of The Sinking」
第3位 「Stanley Road」
上記したように、当時はあまりのめりこめなかったアルバムなのですが、一連のポール・ウェラー・ソロが好きになった今、改めて聴いてみると、決して悪くはないんです。
たしかな流れがあって、一本筋の通っているアルバム。そこは高く評価できます。
ああ、やっぱりすごいアルバムだったんだなあ、というのが感じ取れて、だいぶ見直しました。
聴くタイミング、順番が違っていたら、もっと素直に好きになれてたアルバムかもしれません。
もちろん、今では大好きになりましたし、これからも繰り返し聴いていけば、さらにハマっていきそうな気配は感じます。
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再結成してからのサニーデイは、気になりつつも、ほとんど聴いてませんでした。
割と最近まで、配信に消極的だったサニーデイですが、一気にダウンロードやストリーミングの方に針が振れました。
これで、ネットでも彼らの楽曲が気軽に出回るようになり、僕の耳にも届きやすくなったというわけです。
そんな流れの中、昨年、NEWアルバム『Popcorn Ballads』が配信限定でリリースされるという報を受けました。
先行で公開された「青い戦車」がとても気に入って。
ジャケットもすごく好み。女の子は特別可愛い子ではないけど、とても良い写真で、ロゴも含めて、センスの良さを感じるジャケットでした。
これは、CDで欲しいなあ、と。
とにかく、名盤の匂いがプンプンしました。
配信限定リリースとの事でしたが、待っていれば、CDとしてリリースされるんじゃないか、と心待ちにしていました。
そしたら目出度く、年末にCDとしてリリース。
2枚組なのに2700円という価格設定も嬉しかったですね。
久し振りにリアルタイムでサニーデイのアルバムを買いました。
Disc 1
1曲目「Tシャツ」。
オールド・タイプのロックンロール。
とてもチープな仕上がりで、1分と満たずに終わります。
2曲目「東京市憂愁(トーキョーシティブルース)」。
ファルセットなのか、エフェクト処理なのかわからないのですが、高音でハモるヴォーカルが印象的です。
虚ろでシンプルな演奏です。
3曲目「青い戦車」。
一聴して気に入ったファンク・チューン。
最近のサニーデイはこんな感じになってんのかあ、と。
けだるいメロディが、うだるような暑い夏の日を思わせます。
4曲目「きみの部屋」。
序盤はピアノを基調としたバラード。
進むにつれて、アコギなど段々と音が厚みを増していって、インド風味な感じも。
曽我部恵一の高音ヴォーカルがセクシーです。
5曲目「泡アワー」。
6曲目「炭酸xyz」。
この辺りの流れは、同じ様なサウンドがループするヒップホップ臭が漂い始め、僕の苦手な感じです。
7曲目「街角のファンク」。
前曲からのヒップホップ的な流れは収まらず、ゲスト・ラッパーによるラップまで飛び出します。しかし、こういうラップは僕は嫌いなんですよね。
ただ、CDで聴いてると、ベースの音が強烈に響きます。
8曲目「きみは今日、空港で。」
嫌な流れが終わり、通常のサニーデイ・サウンドに戻ってホッと一息。
爽やかながら切なくもある、サニーデイのメロディです。
9曲目「花火」。
やや大袈裟なサウンドがフィル・スペクター風。
サビは、地味に盛り上がるキャッチーなメロディ。
壮大な雰囲気はデヴィッド・ボウイみたい。
これはシングルにしてもいいくらいの出来ですね。
10曲目「クリスマス」。
そしてまた強力なファンク・チューン!
これはクセになります。ゆらゆらと踊れる曲です。
初期のサニーデイからしたら、考えられないような変化ですが、僕はこういうのは大好きです。
「♪ クリスマス 彼女の名前はクリスマス」というサビは一発で憶えられるメロディなので、つい一緒に歌ってしまいます。
11曲目「金星」。
これまたけだるいなあ。やる気あるのかなあ、ってくらい(笑)。悪い意味ではないですよ。
金星って、宵の明星とか明けの明星とかって言いますけど、これはそのどちらでもない感じ。
好きな曲BEST 3
第1位 「クリスマス」
第2位 「青い戦車」
第3位 「花火」
Disc 2
1曲目「抱きしめたり」。
いい感じのタイトルに騙されました(笑)。
全編通して、セリフというか、つぶやきというか。これは曲なのか?実験的です。
2曲目「流れ星」。
イントロからフィーチャーされるアコギのストロークがワイルドで、そこに重低音のベースが加わってカッコいいです。
けだるくもありながら、そこがクール。
3曲目「すべての若き動物たち」。
タイトルにインパクトがありますなあ。
若干、ヒップホップ的な香りがします。
4曲目「summer baby」。
可愛いテクノ・ポップです。
メロディも親しみやすく、サビは一緒に口ずさんでしまいます。
5曲目「はつこい」。
素朴なフォーク・ロック路線は、初期サニーデイに通じるものがあるかも。
ゲストの泉まくらさんがラップを歌ってます。女性のラップは許せます。
6曲目「恋人の歌」。
アコギによる弾き語りの、寂しい感じの曲です。
チープな録音はデモ音源的な味わい。
7曲目「ハニー」。
切ないサウンドに、透きとおる様な歌い方の曽我部さんがいいです。
8曲目「クジラ」。
深海を思わせるようなサウンド。
9曲目「虹の外」。
陰鬱な前曲から一転、華やかでファンキーな曲です。
10曲目「ポップコーン・バラッド」。
ややサイケながらもシンプルな演奏をバックに歌うバラッドです。
11曲目「透明でも透明じゃなくても」。
これも、落ち着いた味わいのバラッドです。
なんか、寂しい気持ちになってくるなあ。
12曲目「花狂い」。
桜の花がどんどん散っていく時のような儚さを感じます。
13曲目「サマー・レイン」。
ヘヴィなビートが唸るロックンロールです。
14曲目「popcorn run-out groove」。
「サマー・レイン」の旋律のおまけです。
好きな曲BEST 3
第1位 「流れ星」
第2位 「はつこい」
第3位 「虹の外」
2枚組という事もあり、とにかく制作意欲旺盛、というのを感じます。
実験的な面が垣間見られ、ゲストとのコラボもあり、今までのサニーデイにはなかった要素、新しいものを作り出そうとしているのが伝わってきます。
なので、とっちらかってもいるし、今までのようなサニーデイを期待している人は落胆するかもしれません。
僕も、最初に聴いた時は、「期待してたほどではなかったかも」と思いましたもん。
だけど、何度か繰り返し聴いていたらOK。馴染んで来たら好きになりました。
サニーデイが、どんどん進化していってる様子が伝わってくるアルバムです。
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先月は、中古CDを50枚以上買ってしまいました。
ていうか、この半年くらいで200枚くらい買ったと思います。
でも、聴いたのはまだ10枚ほど。
このペース、明らかにマズイですよね。
なんとかしなければいけません。
その他、大好きなアーティストの新譜を中心に、新品のCDも月に何枚かは買ってます。
新品のCDは値段もそれなりにするわけですから、優先順位が高いです。
1回聴いて、ハイ終わり、だなんてしたくありません。
ちゃんと元を取ろうと、気の済むまで繰り返し聴きたいと思っています。
僕の場合、新品で買ったCDは、ブログに感想を書くという事を課題にしています。
感想を書けるまでになるには、何回か聴く必要があって、5回じゃちょっと足りないし、かと言って10回以上聴くとなると、時間もかかりすぎるし...と、なんとなく「8回聴いたら一区切り」が基準になってます。
というわけで、8回聴いたら感想をブログに書く、というのが基本姿勢なのですが、これだけでも、かなり時間はかかるわけですよね。
1日1回聴いても、1週間以上はかかる。
まあ、高いお金を出して買った新品のCDですから、そこまで時間をかけて楽しめば、意義はあったかなと思えるのです。
が、しかし。
そうやって、新品のCDに時間を費やしているのですが、その聴き方だと、時間的に月に3枚くらいしか消化できないんですよね。
だから、1枚のCDにじっくり向き合えば向き合うほど、未聴のCDがたまっていきます。せっかく発売日に買っても、聴くのは何ヶ月も後、なんて事はザラです。
新品のCDを聴くだけでも、こうなんです。
つまり、新品のCDを聴くのに精一杯で、中古で買ったCDに手を付ける暇がないんですよ。
どうせ安く手に入れたものだからと、優先順位が低くなってるんです。
聴くのは後回し、後回しで、それなのに、欲しいCDを見つけたら買い込んでしまうわけですから、たまる一方なんです。
それから、僕は、一人のアーティストに的を絞って、徹底的にハマるのが好きなんです。
1stから最新作まで、順を追って聴きこんで、そのアーティストの世界観に浸る。
特に、ライヴを観に行く予定のアーティストなんかは、ライヴが近付いたら、ロックオンして、そのアーティストばかりを聴いて、その世界に浸って、ライヴに向けて気持ちを高めていく。
そんな予習が楽しい。
最近は、毎月のようにライヴに出掛けてますから、常に、なんらかのアーティストにハマっている状態です。
つまりは、やっぱり、中古で買ったCDなんて、聴いてる暇がないんです。
でも、このままではマズくないですか?
せっかく買った中古CDが、たまりにたまって、どうにもなりません!
なんのために買ったのか。
もちろん、聴くためです。
これはなんとかしなければなりません。
CDを聴くペース、スタイルの意識改革が必要と思われます。
以前の記事で、
「聴きたいと思う音楽は、その日の気分に左右される場合も多いので、ただ消化する事を目的にはしたくありません。ここを間違ってしまうと、音楽を聴く事が楽しくなくなってしまいます。
その時に聴いてみたいと思えるものを聴く。
そこは譲れません。」
と書いたのですが、ちょっと変更です。
その時に聴いてみたいと思えるものを聴く、というこだわりは捨てます。
とりあえずは、「毎日1枚は、今まで聴いた事なかったCDを聴く」というのを日課にしてみようと思います。
とにかく、まずは未聴CDを消化してみる事が大事、と思うようにします。
それに、こういう「縛り」を作る事も意外と好きだったりします。
何を聴こうか、深く考えずに、とにかく未聴だったCDを片っ端から聴いてみる。
で、初聴きの感想をTwitterにサラッと書く。
それを日課にしてみようと思います。
新品のCDを聴く事、ライヴの予習、それに加え、未聴CDの消化。
今まで以上にハード・スケジュールで音楽を聴く事に積極的になろうと思います。
これくらいの意識を持ってないと、どうにもなりませんもの。
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最近、「中古CDは買わない」という禁を破りました。
安さには勝てません。ポリシーを曲げました(笑)。
ただし、一応、中古CD購入に対するマイ・ルールを設定しておくと。
まずは、HARD OFFのジャンクCDコーナーにあるものだったら即購入OK。
なにしろ108円で買えてしまうんですからね。品数は多くないですが、僕が中古CDを買うきっかけになりました。
それから、TSUTAYAのレンタルではまとめ借りで1枚200円、というのが基本なので、レンタルに置いてあるCDならば、レンタルを選択すると思います。
ただし、店頭にないCDはお取り寄せになるので、その場合は1枚350円になります。
となると、BOOK OFFの280円コーナーにあるものが視界に入ってきます。レンタルするよりも安いわけですからね。
なので、レンタル店頭には置いてないCDが280円コーナーで見つかったら購入検討の価値あり、という事になりました。
で、僕の地元のBOOK OFFでは、280円コーナーが底値なのですが、ライヴに出かけたついでに立ち寄った各地のBOOK OFFを訪ねてみると、200円コーナーがあったり、500円以下のコーナーに108円のものが置いてあったりして、同じBOOK OFFでも、店舗によって底値の基準が違うという事にも気付きました。
それからGEOでは、1番安いものは180円の値札が付いてます。もちろんこれも購入対象になります。
で、あちこちのお店をまわっていると、280円以下になるCDって、リリースから10年以上たってるものがほとんどだなあ、という事がわかりました。
ただし、10年以上前のものでも、ベスト盤は需要が高いためか、安くなりにくい、というのもわかってきました。
安くなってるCDって、80年代後半から00年後半にリリースされたもの。
レコード時代の60~80年代にリリースされたアルバムを、後にCD化したものは安くならないですね。僕の大好きな、60~80年代のいわゆるロック名盤の類は高いのは残念です。
なので、最近リリースされたものやベスト盤、どうしても欲しいCDは、280円以上でも購入する場合があるかと思います。
だけど、余程のことがない限り、レコードと同じく500円以上のものはやっぱり買わないですかね。レンタルの方が安上がりと思えてしまいますし、特に1000円以上するようなものは、どうせなら新品で買った方がいいと思ってしまいます。
中古に関しては、マイ・ルールを設定せずに買っていったらキリがないので、その都度よく検討する必要があると思ってます。
そして当初は、聴いた事のないCDが安く売られていたら買ってもいいかなと始めた中古CD購入でしたが、いつのまにか、聴いた事のあるアルバムでも、レンタルなどで済ませてデータしか持ってないものが安く売られていたら、そのCDを手に入れたいと思い、買ってしまうようになってしまいました。
地元のBOOK OFFやHARD OFFには、毎週通っています。
GEOは1番品数が少ないので月1くらい。
中古品は、いつ誰がどんなものを売りに来るかわからない。
新入荷との出会いはいつ訪れるかわかりませんからね。収穫はないかもと思っても、チェックしに行かざるを得ません。
あとは、ライヴで東京へ出掛けた際に、道すがらの店に突撃するのが何よりの楽しみです。
というわけで、簡単に言うと、基本的に中古CDは、1枚500円以下が購入対象で、280円以下ならばすぐに買っても良い、というマイ・ルールになりました。
そんな感じで楽しんでいる中古CD購入ライフ、今回の収穫発表です。
柴咲コウ 『CIRCLE CYCLE』 453円(Amazonマケプレ・送料込)
柴咲コウのアルバムは、残す所このアルバムだけとなってました。
地元のBOOK OFFにて750円で売ってたのですが、マイ・ルールに照らし合わせると、もう少し安くなってくれないと。
通常盤の方が安いのですが、初回盤のジャケットの方がいいので、初回盤にこだわりました。
今の所、初回盤はBOOK OFFでは500円以下では手に入らないだろうなと判断、Amazonのマーケット・プレイスで探す事にしました。そしたら、本体が100円にまで値下がりしたものを見つけたので、ここが買い時と判断、買う事にしました。
今月もライヴのために何回か東京へ出掛けたので、その足で道すがらのBOOK OFFに突撃です。
松任谷由実 『FROZEN ROSES』 280円(BOOK OFF)
ユーミンの持ってないアルバムを見つけたのでGETです。
もうこの頃になると、ユーミンのCDバブルも弾けて、そんなに売れてない地味な印象となるのですが、そうなると、尚更安価で見つけられたなら買わねば、です。
佐野元春 『フルーツ』 280円(BOOK OFF)
佐野元春のアルバムも、なんとなく集め始めてしまいました。
これは地元のHARD OFFでも324円で売ってて迷ってたのですが、今回それより僅かながらも安い値段で見つけてしまいました。
で、よく見たら、ビニールのシールドが剥がされていません。どうやら未開封新品のようです。閉店したどこかのCDショップから流れてきたのかな?
新品なのはちょっと嬉しい事でもあり、買う事にしました。
Sting 『Ten Summoner’s Tales』 280円(BOOK OFF)
何枚かのCDを買おうと思ってレジに並んでいたら、レジ横に「これから棚行き」のトラックがあり、そこにこのアルバムがポツンと置かれていて、ビビッと来てしまいました。
コレは次に手に入れたいスティングのアルバムでした。売れたアルバムなので、もしかしたら後でもっと安く発見できるかも、とは思ったのですが、ここで出会ったのは運命、と縁を感じ、買う事にしました。
Eric Clapton 『Pilgrim』 280円(BOOK OFF)
大好きな「Circus」が入ってるやつです。
レンタルして何回かは聴いていて、好印象だったアルバムです。
これまたよく見ると、ビニールのシールドが剥がされていません。どうやら未開封新品のようです。これも閉店したどこかのCDショップから流れてきたのかな?そのCDショップで売られていた時の値札も付いたままでした(1680円)。
未開封新品でこの値段なら、買わなくちゃ、でしょう!
Donald Fagen 『Kamakiriad』 280円(BOOK OFF)
ドナルド・フェイゲンは『The Nightfly』が好きでしたが、それしか持ってませんでした。
コレも、リリース当時、買おうか悩んだのですが、結局やめたアルバムでした。
ずっと気にはなってたので今回捕獲しました。
今回、久し振りに秋葉原の街中を歩きました(10年以上振りくらい?)。
しかも日曜日で、歩行者天国でした。
そんな中、初めて秋葉原のHARD OFFへ行ってみました。
予想に反して、小ぢんまりとしたお店でしたね。期待してたより品数が少なかったのは残念です。
Red Hot Chili Peppers 『Stadium Arcadium』 108円(HARD OFF)
レッチリとの出会いとなったアルバムです。
て言うか、今の所レッチリで大好きなアルバムはコレくらいなのですが(笑)。
2枚組でこの値段ですから、買っておくべきでしょう。
THE YELLOW MONKEY 『TRIAD YEARS act II』 108円(HARD OFF)
コレを見つけたのはいいものの、TRIAD時代のベスト盤は2枚あって、以前買ったものが『act I』だったか『act II』だったか、記憶が定かでありませんでした。
僕が買ったのもこういうジャケットだったような気もするし。
でも、僕が買ったやつには「Jam」が入ってたような気がするのですが、これには入ってません。じゃあ、コレは持ってない方か?
同じものを2枚買ってしまうという結果を恐れず買ってしまおうか、悩みました。
結局、悩んだ末に、家に電話して、家族に僕の部屋のCDを確認してもらう事にしました。
結果、コレは持ってないやつでした。
たとえ100円でも、無駄な買い物はしたくないのです。
THE YELLOW MONKEY 『SINGLE COLLECTION』 108円(HARD OFF)
TRIAD時代のベスト盤、もう1枚ありましたね(笑)。
『act I』『act II』の両方があれば、コレはいらないかとも思ったのですが、コレには大好きな「TACTICS」が入っていましたので、それ目当てに買う事にしました。
Mr.Children 『SENSE』 108円(HARD OFF)
コレはリリースからまだ10年たってませんし、こんなに安く売られているとは思ってもみませんでした。
Mr.Children 『B-SIDE』 540円(HARD OFF)
コレはオリジナル・アルバムではない、カップリング集なので、安くは手に入れられないだろうと思ってました。
しかも2枚組でこの値段ですから、買っておくべきでしょう。
ミスチルのアルバムが、段々と揃ってきました。
いつも電車に乗っていて、とある駅に停まった時に、HARD OFFのお店が見える所があって、あんな場所にHARD OFFがあるんだ、いつか行ってみたいなあと思っていたのです。
主要な駅ではないし、普段降りて利用する駅ではありません。
ですが今回は意を決して、HARD OFFに立ち寄るために途中下車してみる事にしました。
初めてのお店はワクワクしますね。
ただ、品数の少ない、期待外れの場合もあるので、少々不安もあってドキドキです。
氷室京介 『I・DE・A』 108円(HARD OFF)
ヒムロックのアルバムで次に欲しいなと狙っていたのがコレでした。
地元のHARD OFFでは324円で売られていたのですが、もうちょっと安く手に入れる事ができるんじゃないかなあ、と思っていたのです。
なので、この店にあったらいいなあと思いつつ、ジャンクCDコーナーを漁っていたら、ホントにあったからビックリしました。
コレを見つける事ができただけでも、この店に来てみた甲斐があったと思えましたね。
L⇔R 『Singles & More』 108円(HARD OFF)
L⇔Rのブレイク前の初期ベストです。
コレは、AmazonのPrime Musicで何回か聴いていて、好印象だったのです。この値段で転がっているのなら、おさえておかないとね。
BOOK OFFの新宿東口店は、CD200円コーナーがあるので好きです。
たいていのBOOK OFFのCDの底値は280円なので、ここでは200円で買えるとなると、非常にお得感があります。
Elton John 『Love Songs』 108円(BOOK OFF)
200円コーナーの近くには、なんと108円のコーナーもありました。
もちろん、品数は少なかったですが、そんな中でコレを見つけました。
タイトルから察するに、ラヴ・ソングを集めたベスト盤という事なのでしょう。
エルトン・ジョンのベスト盤は持っているので、それと重複している曲がどれほどあるのかわからず...もしかしたら、すべて持っている曲なのかもしれませんが、まあ、108円なので、買っておいてもいいだろう、と。
結果的に持ってない曲が多く入っていればラッキー、と考えました。
Elton John 『The Big Picture』 200円(BOOK OFF)
エルトン・ジョンには詳しくないので、このアルバムの事もまったく知りませんでした。
でも、エルトンのアルバムが安く売ってたら買おうと思っている今日この頃です。
Elton John 『One Night Only』 200円(BOOK OFF)
ケースに【THE GREATEST HITS LIVE】というシールが貼られていたので、ライヴ盤だとわかりました。
知ってる曲が多く入ってますし、このライヴ盤獲得は何気に嬉しいですね。
僕が最近エルトンのアルバムを集めようと思い始めたのは、エルトンがツアー引退を発表したからです。その一環で日本公演が行われるなら、是非観てみたい。その時までに、今よりもエルトンの事を好きになっていたいからです。
Everything But The Girl 『The Language Of Life』 200円(BOOK OFF)
実際の所はどうかわかりませんが、僕の中ではEBTGの1番の代表作、というイメージです。
オムニバス 『Queen’s Fellows』 200円(BOOK OFF)
ユーミンの30周年記念のトリビュート・アルバムです。
僕はこのアルバムの存在を知らなくて、店頭で偶然見つけたのですが、参加アーティストがすごい!
スピッツ、aiko、井上陽水、原田知世、キリンジ、椎名林檎、槇原敬之、クレイジーケンバンド、田島貴男、大貫妙子、鬼束ちひろといった、僕が好きなアーティストがズラリ。
これは是非聴いてみたいと思いました。
さらに場所を変えて。
こちらの店は1番安くても280円コーナーなので、お得感は薄目ですが、地元のBOOK OFFではなかなかお目にかかれないようなものと出会ったら、買ってしまいます。
松任谷由実 『acacia』 280円(BOOK OFF)
売り上げが落ち始めてからのユーミンのアルバムと思われるので、地味な存在ですが、しっかり買っておきましょう。
松任谷由実 『そしてもう一度夢見るだろう』 280円(BOOK OFF)
コレはジャケットがいいですね。名画のポスターのようです。
リリースからまだ10年たっていないので、こんなに安く売られているとは予想外の収穫でした。
荒井由実 『The Concert With Old Friends』 280円(BOOK OFF)
96年に荒井由実名義で行った公演のライヴ盤です。
コレはあちこちのBOOK OFFで500円で売られているのはよく見かけてたのですが、今回このお店で280円で見つけましたので、つい買ってしまいました。
Everything But The Girl 『Temperamental』 280円(BOOK OFF)
どうやらこれがEBTGの最後のオリジナル・アルバムのようです。
初期の頃のネオアコ・サウンドとはかなり違っているような気がするので、怖いもの見たさの気分です。
Billy Joel 『КОНЦРТ』 280円(BOOK OFF)
ビリー・ジョエルがソ連で行った公演のライヴ盤です。
当時、僕がビリーに興味を持った頃に出たものなので、聴いた事はなくとも、なんとなく思い入れがあります。
近年、その公演の完全版も出たようで、ちゃんとビリーを聴くなら、そちらも気になる所ですけど、とりあえずこちらもこの値段ですから、買っておきました。
収穫発表はまだまだ続きます。こちらをクリックしてください!
2018年3月26日(月)@渋谷CLUB QUATTRO
再結成後のサニーデイはほとんど聴いてこなかったのですが、「青い戦車」や「クリスマス」が気に入って、ジャケットも含めて名盤の香りを感じた『Popcorn Ballads』を買いました。
そしたら、3月にライヴがある事を知って。
その時は、斉藤和義のライヴの抽選に申し込んでる最中で、同じ週に2回ライヴに行くのは辛いな(つまり、2回仕事の休みを入れる事になる)と思い、一旦サニーデイは諦めました。
けれど、その後、結局、斉藤和義のライヴは落選。
ならば、サニーデイ!と思い、抽選に申し込んでみたら、当たっちゃいました。
しかも、先行抽選なのに、いつも取られてる「特別販売料」が何故かかからずに、一般発売と同じ料金でチケット購入出来ました。ラッキー!
サニーデイは20年ほど前から聴いてますが、ライヴを観るのは初めてです。
てなわけで、3月に入ってからは、予習でどっぷりサニーデイにつかろうと、過去のアルバムを聴きまくってたのですが、12月に『Popcorn Ballads』がCDリリースされたばかりだったから、当然そのアルバムからが中心のライヴになると思っていたら、突如、NEWアルバム『the CITY』リリースのニュースが飛び込んできてビックリ。
となると、今度のライヴは『the CITY』の曲が中心になる可能性が高まりました。
知らない曲ばかりのライヴは辛いので、これは『the CITY』も聴いておかねばならないなあ、と、軌道修正が必要になりました。
でも、『the CITY』はCDリリースの予定はなく、ストリーミングかダウンロード。
これを機にSpotifyの導入も考えたのですが、やっぱりやめて、iTunesでのダウンロードにしました。
ダウンロードはあまり好きではなくて、できればCDが良かったのですが、今回は仕方ありません。
で、肝心の『the CITY』ですが、試聴した段階から、あまり良いとも思えず...と言うのも、僕の苦手なヒップホップ系、ラップやシューゲイザー的な要素が強まっていて、あまり僕の好みではないのです。
このアルバムがライヴの中心になるとしたら、これはチケット獲ったのは失敗だったか...と、不安が大きくなってきてしまいました。
ただ、ツアーが始まって、名古屋や大阪のセットリストが明らかになると、意外にも『the CITY』の曲は思ったほど多くなく、大好きな『DANCE TO YOU』の曲が多くて、ちょっと安心しました。
Twitterのフォロワーさんからも情報もらって、だんだんと、不安より期待の方が大きくなってきました。
そしてライヴ当日。
ようやく春らしくなってきて、暖かな良い天気です。
会場の渋谷CLUB QUATTROは、なんと早くも今年3回目です。
18時30分開場との事で、ちょうどその頃に着くと、入り口付近はたくさんの人が。
今年観たQUATTROでの前2回のライヴはソールド・アウトにならなかったので、開場時間10分後くらいに着いて余裕ですんなり入れたのですが、さすがに今回は即時ソールド・アウトになっていたライヴなので、様子が違いました。
僕の整理番号は327番だったので、呼ばれるまで少し待ちましたが、それでも早い方だったと思われます。
ドリンク代がいつもの500円じゃなくて、600円というのがね。それで交換したのが水ですから、ぼったくりにも拍車がかかってます。
ソールド・アウトになったのですから、混むだろうと覚悟はしてたのですが、予想以上でしたね。
僕はリュックに加え、買い物してきたCDや本、レコードまで抱えていたので、荷物が置ける最後方の壁際のポジションを確保する必要があったので、この混雑ぶりは焦りました。
でも、ギリギリで希望のポジションが確保できました。もう少し遅い入場だったらアウトでした。大荷物抱えてライヴを観る羽目になる所でした。ライヴハウスの時の買い物は気を付けなければならないと思いましたね。
開演の19時30分に近づくにつれ、会場内はさらに混雑してきました。この前のライヴの時とは大違いの混みようです。
しかも暑い。
こんな中でライヴを観なきゃならないのか。
やはりソールド・アウトのライヴハウスは嫌だな...久々に実感しました。
開演時間を10分ほど過ぎ、ようやくスタートです。
01. 泡アワー
02. ラブソング 2
03. ジーン・セバーグ
04. 青い戦車
05. 冒険
06. イン・ザ・サン・アゲイン
07. 青空ロンリー
08. 苺畑でつかまえて
09. Tokyo Sick feat. MARIA
10. 卒業
11. 花火
12. セツナ
13. さよならプールボーイ feat. MGF
14. 海へ出た夏の旅
15. 星を見たかい?
16. 金星
17. 抱きしめたり
18. 音楽
19. I'm a boy
20. シックボーイ組曲
21. 町は光でいっぱい
(encore)
22. 白い恋人
23. 東京
24. 桜 super love
1曲目は「ラブソング2」が来ると思ってたら違った!
なんか聴いた事ない曲だなあと思ってたけど、「泡アワー」でした。
CDでは、テクノ・ファンクなアレンジだったけど、ここでは軽快なビートのバンド・アレンジになってたからまったく気付きませんでした。
このライヴのもこもこビートのアレンジの方がいい感じでしたね。
ただひたすら「♪ Fuck you」連発の「ラブソング 2」から「ジーン・セバーグ」への流れは、シューゲイザー的な、重く、ねっとりと暗い。
暗いと言えば、ステージが暗い!
照明が、バックライトになる感じの演出で、メンバーの姿が逆光でよく観えないのです。
ビジュアルで売るバンドじゃないから(笑)なのかもしれませんが、それにしても。
だから正直言うと、この時点では、うーん、勢いでチケット獲っちゃったけど、このライヴに来たのは失敗だったかも...僕の聴きたいサニーデイではないかも、という不安でいっぱいでした。
でも、次に大好きな「青い戦車」が出てきてひと安心!
僕が、最近のサニーデイを聴くきっかけとなったファンク・チューンです。
この曲を聴かなかったら、今日この場所に来てなかったと思います。
けれど、これも、CDでのアレンジよりもややファンク色は薄く、よりロック的な感じになってましたね。
どちらがいいというわけでもなく、これはこれで別物の良さ。
ただ、ライヴで素直に盛り上がれるアレンジになってるなあ、とは感じましたね。
クールな「冒険」は、「♪ 僕は僕は僕は僕は僕はハ~ン」が印象的ですが、途中の「♪ パーパパパパー」というコーラスが、フレンチ・ポップに影響を受けた90年代渋谷系サウンドの匂いがして好きです。照明も、このコーラスの時に華やかになってましたね。
「イン・ザ・サン・アゲイン」が出た時はビックリしました!
名古屋と大阪のセットリストを確認していたので、まさかこの曲をやってくれるとは思ってなかったからです。
大好きな曲が少ない(笑)『the CITY』の中で、1番最初に好きになった曲です。
思わず踊り出したくなる、軽快なレトロ・ポップです。
ゆったりとした「青空ロンリー」は、青空の下、芝生の上に寝転がって聴く子守唄のようでした。
「苺畑でつかまえて」は、ライヴだとややテンポが速いですかね。
でもその方が、特にサビが際立って良かったかもしれません。
どうしてこの曲がシングルなのか、やや疑問に思ってたところもあったのですが、ライヴで聴いて納得。優しさが伝わってきて、大好きになりました。
ゲスト・ヴォーカルのMARIAが登場しての「Tokyo Sick」。
鬱な感じです。
この時、僕の3、4列前の人たちの間で揉め事が。
40代くらいのおっさんAが、隣の30歳くらいの青年Bの肩を掴んで、耳元で何やら叫んでいます。
初めは、2人は友人?と思ったのですが、そうでもない様子。
次は、おっさんAが青年Bの首根っこを掴んで、揺さぶっていました。
で、2人は離れて、収まったかと思ったのですが。
その後、青年Bは、曲に合わせて首をガンガンに振って、体を揺らせてライヴに没頭します。
どうやら、おっさんAは、そういう風にノリまくっている青年Bが鬱陶しかったらしいのです。
「迷惑だから、もっと静かにライヴを観ろ」とでも注意してたんじゃないかと思われました。
青年Bの振り乱した髪がおっさんAに降りかかって迷惑してる、というのならわかるのですが、おっさんAと青年Bの間には人1人分はスペースが空いていて、それほど迷惑ではないはず。
おっさんAは、お酒が入って酔っぱらってたんですかね。
おっさんAの視界に青年Bが入ってるだけで、おっさんAはイライラしてたようです。
おっさんAの友人らしきCがなだめてたのですが、いくら注意しても変わらずノリまくっている青年Bに対して、とうとうおっさんAはキレました。
青年Bの胸ぐらを掴んで、押し出して倒れ込んだのです。
当然、周りの数人が巻き込まれました。
こうなると、迷惑なのは明らかにおっさんAです。
ライヴでのノリ方は人それぞれで、楽しみ方も違うのですから、そこはお互い様で、出来るだけ許容して、みんなでライヴを楽しむべきだと思うのですが、おっさんAは、そこから逸脱して、周りに迷惑をかけました。
直後、スタッフの方につまみ出されたのか、それとも、「表に出て話をつけよう」となったのかどうかはわかりませんが、おっさんAと青年B、友人Cらはすぐに退場していきました。
それからどうなったのかはわかりませんが、せっかくのライヴで揉め事を起こすなんて、こちらも気分が悪くなりました。
ただ、その人たちがいなくなったお蔭で、僕の前方の人たちの配列が整理され、僕の視界が広がって、ステージがぐっと良く観えるようになりました。
それまで背伸びしたり、体を左右に傾けたりと、辛い思いをしながら観てたので、僕にとっては結果的には良かった事となりました。
さて。気持ちを落ち着かせて、またライヴに集中しなければ、です。
『the CITY』の中で1番好きな「卒業」です!
とにかく切ないメロディとサウンドに心打たれます。
娘さんの卒業式の日に作りましたと言ってましたね。
スケールの大きな「花火」。
サビはアンセムの様にみんなで大合唱でもできそうな雰囲気です。
「セツナ」はもともと大好きな曲でしたが、ライヴに来る直前に、ライヴ・ヴァージョンを耳にする機会があって、これはライヴでかなり盛り上がる曲なのでは?と、期待していたんです。
そして、それはその期待通り、いや、期待以上!
やや抑え気味だったCD音源とは違い、冒頭から演奏は力強く、切ないメロディを盛り立てています。
それだけでも興奮なのですが、CDとは違って、ライヴならではの迫力が増すのが、終盤の演奏です。
曽我部さんの熱いギター・ソロ。
曽我部さんをニール・ヤングみたいだと評している話をどこかで耳にしましたが、なるほど、やや拙くも聴こえるソロが、とにかく燃える、萌える。
いったいどこまで行くんだと思わせるアドリブのギター・ソロが延々と続きます。そして、それに呼応するかの様に、他のメンバーの演奏も高まっていきます。
メンバーそれぞれが自分の世界に入り込んでしまっているかのように見えて、それが徐々に高まるごとに演奏が一体感を持って行くという。
これこそが、今のサニーデイ・サービスというバンド。
いやあ、凄い迫力。素晴らしかった。
この「セツナ」のライヴ・アレンジを考え付いたのはお見事でしたね。もともと良い曲でしたが、ライヴで一層映える、見事なものに化けていました。
サニーデイのライヴにおける定番ソングとなるのではないでしょうか。
これが観れただけでも充分だし、サニーデイをますます好きになりました。
そんな大興奮冷めやらぬ中、始まったのは「さよならプールボーイ」でした。
実は、僕はヒップホップ系が大の苦手。
だから、ゲストにMGFの3人が出てきて、ラップを歌い出した時は、勘弁してくれよ、と思っちゃいました。
このヒップホップのノリは大嫌い。こんなのを聴くために僕は来たんじゃない、早く終わってくれ、と思ってました。
僕にとっては辛い時間でした。
気を取り直して、サラリと「海へ出た夏の旅」。
割と地味目の曲だと思うのですが、何故に今回これを採り上げたのでしょう。
今回披露された古い曲の中では、大好きな「星を見たかい?」が聴けて嬉しかったですね。
悲しく、侘しく歌われる前半から、「♪ カモン、ベイベー」と激しくなる展開の妙。
ゆったりと流れる「金星」。
名古屋や大阪では、「金星」からの「星を見たかい?」というストーリー展開だったらしいのですが、今回はそれが逆の順番になってました。この変更は謎。
ギターを置いた曽我部さんが、鍵盤的な小さな楽器(よく観えなかった)を奏でながらの、ほとんどセリフな「抱きしめたり」、その流れのままの寂しい「音楽」。
このパートは、バンドを離れた異空間を作ってましたね。
再びバンド演奏。
大好きで、元気が出てくる「I'm a boy」。
サビのリフレインは、思わず一緒に歌っちゃいました。
「シックボーイ組曲」は、その名の通り組曲で、どことなく捉えどころがない、ツギハギ感覚。
ライヴでは、ちょっと盛り上がりに欠ける、かな?
本編ラストの「町は光でいっぱい」は、ほとんど曽我部さんのギターと、キーボードによる演奏。他のメンバーはじっとしてるように見えました。
照明を浴びた曽我部さんが幸せそうに歌い上げる姿が印象的でした。
本編は、ほとんどMCなしで、ぶっ通しでの演奏でしたね。
アンコール前に、ようやくゆっくりMCが聞けた感じです。
最近の卒業式では、子供たちが一人一人みんなの前で、将来の夢を語る、との事。
「怖っ」と思いましたね。みんなの前でそんな事言わせるのって、結構恐ろしい事じゃない?幼稚園児なら微笑ましくもあるでしょうけど、思春期の子供たちにとってはある意味残酷な気がします。そんな学校ヤだなあ。
懐かしさいっぱいの「白い恋人」。
サニーデイの代表曲をやっとやってくれたか、という感じです。
うーん、甘酸っぱい。
拍手が巻き起こったのが「東京」。
みんな好きなんですねえ。
短くて素朴な曲。
最後は、自然と「待ってました!」の思いが出た「桜 super love」。
僕って、この曲こんなに好きだったんだ、と意外な発見。
季節的にもピッタリ、ポップで柔らかく優しい、素敵な曲でした。
この曲で幸せな気持ちでライヴが終えられて、とても良かったです。
こうして21時40分、約2時間のライヴは終了しました。
超満員で暑くて息苦しいし、ステージ暗いしよく観えないしで、好みでない曲から始まった序盤は、チケット獲って失敗したかなと思ったのですが、ライヴが終了した時には、そんな事すっかり忘れて、満足感に浸っていました。
サニーデイのライヴって、こんなに良かったんだ...。
初期の2枚のアルバムあたりのサウンドと比べると、まったく別物のバンドのサウンドになっていて、初期が好きな人からしたら面食らうと思います。
でも僕はこちらの方が好きだなあ。
あ、でも、コラボを多用したヒップホップ寄りの曲だけは受け入れられないんですけど(笑)。
まあ、でも、基本、骨太のロック・サウンドで、かなり熱くなれましたね。
再結成後のサニーデイを聴くようになったのは最近なのですが、ホント、聴くようになって良かったですね。
最近のサニーデイもかなりいい線いってる、というのが確認できました。
サポート・メンバーを含めたバンドの一体感が感じられる演奏もかなり良かったのですが、とにかく、曽我部さんのギターがいい。
テクニックうんぬんは僕にはわからないけど、カッティングもソロも、とにかく心地良い音色を奏でてくれるんだ。
ギタリストとしての曽我部さんの評価が急上昇しました。
それから。
僕の隣りでライヴを観てた美女。独りで来てたようです。気になりました。
こういうライヴに独りで来るような方と、お知り合いになりたいなあと思うんですけどね。
好きなアーティストのライヴなんですから、趣味が合うわけで、話も合うはず。
同じ趣味を持っている方と知り合いになりたいと常々思っている僕ですが、話しかける勇気もないため、なかなかチャンスは訪れません。
独りでライヴに来てるような方、たくさんいらっしゃると思うんですけどね。そういう方と、ライヴの感想とか、好きなアルバムや曲の話とか、してみたい...。
まあ、なんにせよ、とても良いライヴでした。
サニーデイは、思ってた以上にワイルドなロック・バンドでした。
ますます好きになりました。これからも目が離せません。
最近の曲もとても良かったのですが、古い曲ももっと聴きたいと思いますし、またライヴに来たいと思いました。
今回ライヴに来て大正解でした。
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『レコスケくん』でお馴染みの本秀康。
もちろん僕も大好きな本さんの個展が開かれると聞いて、行きたいなあと思ったのですが、そのためだけに東京にまで出向く気にはなれなくて。
入場無料の個展だから、小規模なんだろうし、わざわざそのためだけに行くのはなあ、と。
そしたら、丁度いい事に、個展の開催期間中に、東京にライヴを観に行く事になったので、そのついでで足を伸ばせばいいや、となったのでした。
そして3月26日。行ってきましたよ。
新橋駅から徒歩3分、リクルート・ビル1FにあるクリエイションギャラリーG8。
無料スペースでの個展ですから、たしかに小ぢんまりしてましたが、足を踏み入れると、本ワールド全開でした。
本さんの個展は、15年くらい前にも原宿に観に行った憶えがありますが、同じ無料でも、それよりも規模ははるかに大きいです。
最初のフロアは、カラフルなイラストレーションの世界。
今まで雑誌の表紙やCDのジャケットなどに使われたイラストがズラリと並んでいます。
ビートルズ関連はもちろん、ビーチ・ボーイズ、はっぴいえんど、ユニコーン、鈴木慶一、スピッツ、ザ・グッバイ、和田アキ子などなど、アーティストのイラスト。
それからもちろん、レコスケくんを中心とした、本さんオリジナル・キャラのイラスト。
どれもこれもポップな色彩です。
基本的には、どのイラストも、どこかで観た事はありましたね。
でも、イラストと言うと、過小評価されそうですから、ことわっておきますけど、どれも、紙ではなくて、大きなキャンバス(画板)に描いてあるんですよね。
キャンバスに塗られた絵具を見ていると、どうやってこのグラデーションを描き分けてるんだ...と唸らされますし、手抜きのない細やかな線には感心させられ、その圧倒的な画力にため息が出ます。1枚仕上げるのにも相当時間もかかったでしょうに。
イラストレーターと言うより、画家なんですよね。
ため息が出る、と書きましたけれど、これだけの数の大好きな本さんの絵に囲まれていると、自然と頬が緩むというか、幸せな気持ちになってきます。
やっぱ好きだなあ、この画風。
どの絵も大好きでしたけれど、一番気に入ったのは、ジョージ・ハリスンのバングラデシュ・コンサートの絵でしたね。コレ、すごくカッコいい。特にこの絵欲しい。絵は買えないからポスターにして売ってほしい。
もうひとつのフロアは、今度は漫画の原画が飾ってある部屋です。
漫画と言っても、意外な事に『レコスケくん』の漫画の原画はありませんでした。
4ページで1作品くらいのものが何作も並んでいて、じっくりと読んできました。
で、わかった事は、本さんの漫画って、意外とブラックなんだなあ、という事。
『レコスケくん』だけではわからない、本さんのシニカルな面を味わいました。
フロア内には、音楽が流れていたのですが、おそらく本さんが選曲したんだろうなと思われる曲の数々でした。
ジョージがたくさんかかってましたもの。
他にもキンクスとか...あ、タンポポの「王子様と雪の夜」が流れた時はテンションが上がりましたね。
そういう音楽も含めて、本ワールドでした。
それから、一番奥に小部屋があって、ここにはレコスケくんを中心としたキャラたちのAll Things Must Passワールドを立体パネルにして、記念写真が撮れるコーナー(他のフロアは撮影禁止)となってました。
ここで撮った写真をSNSにアップしたりすると、なにかあるみたいな連動企画です。
僕もTwitterで、いろんな人の写真を見てありました。
で、僕がこの小部屋の中に独りでいると、係の女性が入ってきて、
「よかったら写真撮ってあげますよ」
と言われました。
「あ、はい...」
とは言ったものの、僕はガラケーのショボいカメラしか持ってません。ほとんど使わないカメラ機能だし、たまに撮ってもほとんど見返さないし、ネットにアップしたりする事もできないし、あんまり写真撮る意味がないんですよね。
なので、
「あ、だいじょうぶです」
と、断ってしまいました。
ところがですよ。
それからも1時間くらい僕はその付近にいたのですが、その小部屋で「写真撮りましょうか」と話しかけてる係の人なんていないんですよ。
つまり、僕はさっきの女性を、係の人だと思い込んでたのですが、どうやら、個展を観に来てた一般のお客さんのようだったのです!
係の人がサービスで声かけてるのかと思ったので、サラリと断っちゃったのですが、お客さんだとしたら、僕はなんという事を。
この日に合わせて、僕はレコスケくんTシャツを着てたので、もしかしたら、それを見つけたその女性が、勇気を出して僕に声かけに来てくれたのかもしれない。それなのに、「だいじょうぶです」だなんて、冷たくあしらってしまった。
しかも思い出してみるに、なかなかの美女だったぞ。
もし、受け入れていたら、いや、写真は撮らないまでも、ちゃんと「ガラケーで写真機能はあまり使ってなくて...」と、正直に話してさえいれば、それがきっかけとなって会話が弾んだかもしれない。
なにしろ、「レコスケくんが好き、本さんの絵が好き、音楽が好き」と、同じ趣味を持っている事が明らかなシチュエーションなのだから、話題には事欠かなかったでしょう。
普段、同じ趣味を持ってる女性と知り合う機会がまったくないと嘆いている僕に訪れたチャンスだったのではないかしら。
まあ別に、友達になって、今後も付き合っていきたいとかまでは考えなくても、大好きなレコスケくんの話で盛り上がれたら、それだけでいい思い出になったのになあ...。
考えれば考えるほど、あれは失態だったと悔やまれてなりません。
話しかけてくれた女性に限らず、この個展に来ている人はほとんど女性でしたね。
僕がいた1時間強の間に20人くらいは一般客が来てましたけど、9割女性、といった感じでした。
しかも、若い女性が多い。
若い女性は、どこで本さんの存在を知ったのでしょう。
リクルート・ビルにある事と関係してるのかわかりませんが、リクルート・スーツに身を包んだ学生らしき若い娘までいましたよ。
気になって、ちょっと観察してしまったのですが(笑)、別に、リクルート・ビルに来たついでに覗いてみたという雰囲気ではなくて、どの絵も真剣に見て、漫画も読んで、小部屋で写真を撮ったり、アンケートにも答えてましたから、ちゃんとした本さんファンと見受けられました。
そういう娘とは是非お知り合いになりたいところなのですが、なにせ、先ほど、僕に話しかけてくれた女性を図らずもフッてしまった事が尾を引いていて、別の女性に話しかける勇気なんて出ませんでした。
そうそう、アンケートね。
最後に、受付らしきところで、タッチパネルでアンケートに答えると、しおりがもらえるんですよ。
なので、僕もちょちょいと答えて、レコスケくんのしおりをもらいました。
そんなわけで、本ワールドを堪能できた、楽しい個展でしたが、個人的には、自分のふがいなさに悔いの残る思い出となってしまいました。
せっかく、本さんが繋いでくれた縁だったのに。
逃した魚は大きかったかもなあ...。
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