先日リリースされた1stアルバム。
まず言わねばならないのは、これはType-N、Type-M、Type-Bと3タイプあって、CDの収録内容が違う、という事。
付属のDVDの内容が違うのは想像できてたけど、CDの内容まで変えてくるとはヒドイと思った。それぞれ3~4曲異なった曲が入っている。
ファンにどうしても3枚とも買わせようという意図である。
まあ、最初から全タイプ買うファンにとっては、内容が違うというのは嬉しい事なのかもしれず、ファン・サービスである、という見方もあるようだけど、シングルならいざしらず、アルバムまでこんな事をやられては、負担が大きすぎる。ファンの負担が大きいと、離れる要因にもなっていくと思うのだが。
アルバムって、ひとつの作品じゃないのか?ボーナス・トラックというのとも意味合いが違うし、同じタイトルのアルバムなのに、内容が違う3タイプあるなんて、そりゃ別物の作品に思えてしまう。
僕は3タイプ買うなんて事はしない。もちろん、そんな資金はないという事が大きいけれど、同じタイトルのCDを複数枚買うのはいまだ抵抗がある。
よって、どのタイプを買うか決めなければならなかったのだけど、予約の段階ではDVDの内容で判断するしかなかった。
Type-N、Type-Mともに、ライヴ映像が収録されているのだが、山本彩ファンの僕としては、彼女がソロでパフォーマンスする「ジャングルジム」が観たかった。渡辺美優紀のソロ「わるきー」は、Type-N、Type-Mどちらのライヴにも入ってるのに、どうして山本彩の「ジャングルジム」はType-Mだけなんだろう。ジャケットを観ると、山本彩がフィーチャーされてるのはType-Nなんだから、逆じゃね?と思いつつ、Type-Mを予約する事にした。
しかし、その後、CDの収録曲の発表があり、唖然。山本彩の「ジャングルジム」の音源が入ってるのはType-Nの方...。
予約を失敗したか、と思ったものの、Type-Mの方には渡辺美優紀の「わるきー」の音源が入る。
アイドルとしては、山本彩の方が好きだけど、曲の好みで言ったら、バラードの「ジャングルジム」よりも、ポップな「わるきー」の方が好き。
まあ、これは結果オーライという事で、Type-M購入でいいかな、と。
しかし、やはりこういう商売には腹立つな。どちらも欲しくなるじゃないか。
購買意欲をそそる商品を提供する、というのはビジネスとしてはいい事なのかもしれないけど、それでファンに負担を強いるのは、やはり先の事を考えると良くない事だと思う。
こんな売り方ではなくて、もっと「大盤振る舞い」をしてほしいものだ。
初週で30万枚を売り上げて1位を獲ったという事で喜んでいるようだけど、複数枚買いを強いての結果だから、あまり手放しで喜ぶのもどうかと思ってしまう。
1曲目「てっぺんとったんで!」。タイトル曲はNMBらしい、勢いと迫力のあるもので、見事にいきがっている。てっぺんとると、大きな事言うなあと思っていたら、歌詞を読むとどうやら「恋のてっぺん」との事らしい。「日本のてっぺん」というフレーズもあるけれど、あくまで、好きな人の気持ちを振り向かせるとの事らしく、そんな大それた事ではないのかも(笑)。でも、好きな曲だよ。
2曲目「絶滅黒髪少女」。ここからシングルが並ぶ。関西の女の子の集団というと、何かと派手なイメージが浮かぶけど、清楚な黒髪を守ると言って土下座するという、意外なデビュー曲だった。黒髪が好きな僕にとっては嬉しい曲。サビの「♪ぜっつめつ」の歌い方がいい。ラストの音もカッコいい。
3曲目「オーマイガー!」。これはなかなかポップで人気のある曲らしいけど、僕はサビの「♪オーマイガー!だってだって...」のメロディがどうも嫌いで(笑)。だから好きになれなかったんだけど、すっぴんで冴えない格好で歩いてたら好きな男の子に遭遇してしまった女の子の心情を描いていて、最後にその男の子に言われるセリフが歌われるラストがなかなか良かった。
4曲目「純情U-19」。女の子の貞操観念を歌った曲で、それを「♪鉄のパンツ」と表現するという。これも、派手なイメージをされがちなNMBに純潔を歌わせるというギャップがいいのかもしれない。サビがおニャン子クラブの「NO MORE恋愛ごっこ」の雰囲気を髣髴とさせていて、初めからお気に入りの曲だった。
5曲目「ナギイチ」。渚で一番を目指すという、夏の定番曲を目指して作られた。PVはもちろんの事、TVでも水着で歌った事があって、この曲で山本彩のファンになった。理由は...言わずもがな(笑)。アイドル・ソングの王道とも呼べるポップさで、シングルとしてはこれが一番いい出来かなと思ったのだけど、これだけ1位を獲れてないんだね。
6曲目「ヴァージニティー」。これまた純潔路線の歌だよ。これはキスさえ抵抗があると歌ってる。まあ結局はキスしちゃうわけだけど。AメロBメロはポップだけど、サビは古い歌謡曲の趣きがある。ホーンの響きも印象的。
7曲目「北川謙二」。派手なお祭り騒ぎな感じで、これが一番NMBのイメージに合ってるかも。人の名前をタイトルにする事で話題にもなった。
8曲目「HA!」。もともとはAKBのシングル「永遠プレッシャー」のカップリング曲。その時試聴した際には、たいした曲ではないなという印象だったのだけど、今回ちゃんと聴いてみたら、予想外にいい曲だった。威勢が良くて、燃えてくる曲だが、サビの「♪あんな奴の記憶なんかその上から書き換えて」の部分など、情にも訴えてくるメロディが良い。
9曲目「12月31日」。アルバム発売に合わせて、この曲をリード曲としてプロモーションしていた。12月31日は僕にとっても特別な日なので、タイトルを聞いた時は期待したのだが、蓋を開けてみたら、僕の苦手なバラード...。NMBにバラードというのもあまりイメージになく、うーん、やっぱイマイチ。それにしても、そんなに紅白に出たいのかなあ。
10曲目「With my soul」。ここから数曲がType別に収録曲が違う。ここではTeamMによる楽曲。根本的に僕はメンバーを知らないので、TeamMと言われてもまったくわからない。曲さえ良ければ誰が歌ってようと構わないと思う性質なので...。でも、これはあまりグッとは来ない曲かな。
11曲目「わるきー」。渡辺美優紀のソロ曲。「男の子の固い部分を触りたい」という曲だけど、これを男に例えたら、「女の子の柔らかい部分を触りたい」という事になる。なんだ、ただのスケベ歌か(笑)。「♪筋肉に抱かれたいの」と歌ってるので、ガリガリの僕としては疎外感を味わう曲でもある。まあ、でも渡辺美優紀の媚びたキャラを活かした、いい曲なんだが。「♪おねだりするの わるきー」の部分のメロディと歌い方がいいね。山本彩派の僕だけど、この曲を聴くと渡辺美優紀もいいと思えてしまうという、罪深い曲だ。
12曲目「結晶」。冒頭の「Uh~Yeah!Yeah!」はなんだかファンモンを思い出すので、あまり好きではないんだけど(笑)。でもサビのメロディなんかは綺麗で、こういうのをいい曲と言うんだろうなあ。
13曲目「なめくじハート」。なめくじをテーマに持ってくるというのもなかなか斬新で。コミカルな曲なのかと思いきや、意外とキャッチーなメロディで、アイドル・ソングの王道系かも。
14曲目「NMB48」。これはAKBの公演曲「AKB48」と同じメロディ・演奏で、歌詞だけNMB用に替えたもの。曲としては好きな部類だけど、どうしても聴き飽きた感も。大阪の事はまったくわからないので、歌詞の内容もピンと来ないし。まあ、こういうのはライヴでこそ盛り上がるんだろうけど。
15曲目「青春のラップタイム」。これはタイトルが好きだなあ。彼女を待たせてるので、とにかく走るという、いかにも青春の歌詞といい、ワクワク感を煽るリズムとメロディ。
16曲目「僕は待ってる」。最後はバラード...うーん、いまいち印象に残らないなあ。最後の曲は「アルバム買って良かった」と思える曲であってほしかったんだけど...残念。
前半は、シングルがリリース順に並んでいる。これはSKEの1stアルバムと同じで、オリジナル・アルバムとしての工夫が感じられない。こういう並べ方に意味が出るのはベスト盤だけだと思っているので、オリジナル・アルバムならば、もっと考えた作り方をしてほしいと思う。
それから、収録曲も、シングルだけでなく、予想外にカップリング曲が多く収録された。なので、純粋な新曲は3、4曲。これはいかがなものか。僕はシングル買ってないからいいんだけど、今までずっとシングルも買ってきたファンにとっては、アルバムとしての魅力は乏しいのではないだろうか。
DVDの内容がいいから、買って良かったというファンもいるだろうが、DVDはあくまで付属品。おまけで評価してはいけない。これはアルバムという商品なんだから、メインとなるCDの内容が満足できるものでなければならないと思うのだが。
収録曲のクオリティは、先日聴いたSKEのアルバムよりも良かったと思える。だから、個人的には満足できたんだけど、やっぱりシングル、カップリング曲で固められてて新曲が少なかったのがどうにも気になる。この内容に満足できたファンは果たして多いのか少ないのか...。
↑ 「純情U-19」
女の子の貞操観念を歌った曲で、それを「♪鉄のパンツ」と表現するという。これも、派手なイメージをされがちなNMBに純潔を歌わせるというギャップがいいのかもしれない。