C-C-Bは、僕が中学生で丁度音楽に興味を持ち始めた頃にヒットしてたバンドだから、深く印象に残っている。
メンバー毎に違う色でカラフルに染めた髪、ドラマーが歌うというのも新鮮だったなあ。
「Romanticが止まらない」の印象が強いため、今では一発屋だったような世間の評価になってるけど、そんな事はない。
シングル曲はほとんどが作詞・松本隆、作曲・筒美京平の作品だから、悪かろうはずがない。オリジナル・アルバムは聴いた事ないんだけど、アルバムではメンバーが作詞・作曲してたのかなあ?
CDは随分前にベスト盤を買ってあったんだけど、弟に取られてしまって。聴きたくなったので弟の部屋から取り返そうと思ったら、見つかったCDは読み取り面が傷だらけ。さらに穴でも開いたかの様に黒い斑点がボコボコと...これではパソコンに入れられないよ。
でも、新たに買い直すのは悔しいし...という事でレンタルする事に。
レンタル店では、アーティスト別の「し」のコーナーに置いてなく、懐かしのメロディのコーナーにも置いてなく。
C-C-BのCDは扱ってないのかなと思ったんだけど、もしやと思い、アイドルのコーナーを見てみたら見つかった。若い店員さんからすると、C-C-Bはアイドルに分類されるのか...。
まあ、たしかに、当時も硬派なロック・バンドと言うよりも、アイドル的に扱われてたけどね。
03年リリースのベスト盤。
「Romanticが止まらない」以降の全シングルを収録。
その他、オマケとして12インチ・シングル・ヴァージョン3曲と、メンバー2人のソロ・シングルも収録。
1曲目「Romanticが止まらない」。何と言ってもC-C-Bの名を世間に知らしめた代表作。ドラマ『毎度おさわがせします』の主題歌として聴いていた。ドラマの内容とリンクするように、思春期のどうにも止められない衝動が慌ただしく表現されている。
2曲目「スクール・ガール」。いかがわしい匂いを放っていた前曲から一転して、爽やかな感じ。ビーチ・ボーイズ風のコーラスはもともとC-C-Bが目指していたものだろう。好きな曲なんだけど、「Romantic~」の後の曲としてこれがヒットしてたという記憶がないんだよなあ。リアルタイムでは聴いてなかったかも。
3曲目「Lucky Chanceをもう一度」。これは一番思い入れがあるかも。リアルタイムで聴いてて、「Romantic~」よりも好きになって、この曲があったからC-C-Bを好きになった。いろんなものに邪魔される恋人たちの歌。
4曲目「空想Kiss」。これがC-C-Bで一番好きな曲だなあ。タイトル通りに切ない雰囲気が漂ってて。僕の青春が詰まってる気がする。サビの待ってましたの笠浩二のヴォーカルやストリングス、コーラス。「♪そんな事ないやい失恋じゃないやいやい」の後の間奏のメロディは泣きそうになるなあ。
5曲目「元気なブロークン・ハート」。タイトル通り、元気な感じで攻めている。だけど、ブロークン・ハートだから空元気という...。チョッパー・ベースも効果的。
6曲目「不自然な君が好き」。これは作曲を関口誠人が担当した。でも、筒美京平作品に劣っておらず、C-C-Bらしさも出てるし、ドラマチックないい曲。サビに至るまでの前半を関口誠人が歌っていて、渡辺英樹の出番がない。
7曲目「ないものねだりのI Want You」。怪しげなイントロに導かれAメロがラップ。Bメロを関口誠人の低音ボイスが締めて、サビで笠浩二のヴォーカルでポップにもっていく。オリコンで1位を獲ったらしいけど、個人的にはこの辺りからはリアルタイムでの記憶が薄くて。だけど、今改めて聴いて好きになった曲。
8曲目「2Much, I Love U.」。前曲をもって関口誠人が脱退した。彼の低音ボイスを使う事ができなくなって、幅が狭くなってしまった感は否めない。
9曲目「原色したいね」。渡辺英樹の作曲。力強くまとめてるんだけど、関口誠人がいなくなってパワーダウンしたのをなんとかしようとしてる感じがちょっと痛々しさも。
10曲目「抱きしめたい」。新味を出そうという表れか、米川英之がリード・ヴォーカルを担当。よって、C-C-B作品としては異質な感じを受ける。
11曲目「恋文(ラブレター)」。スローな曲で、作曲した渡辺英樹がAメロをセクシーな感じで歌ってるのが印象的。
12曲目「信じていれば」。松本隆や筒美京平に頼る事無く、メンバーが作詞・作曲したシングル。いかにも80年代というサウンドだなあ。
13曲目「Love Is Magic」。ラスト・シングルは再び松本・筒美コンビによる作品となった。いかにもこれで終わりという感じのバラード。
C-C-Bの純粋なシングルとしてはここまで。
14曲目「Rockin’Roll Baby」。笠浩二のソロ・シングル。
15曲目「Private Lips」は米川英之のソロ・シングル。
16~18曲目は12インチ・シングル。既発のシングルをイントロや間奏を長くしてSEを加えたりしてリミックスするという、80年代中盤はこういう12インチ・シングルが流行っていた。ただ、長い曲は好きじゃないし、何度も聴きたいとは思えない。
決して一発屋ではなく、解散直前までシングルの売り上げはトップ10内をキープしていた。
C-C-Bのパターンは前半を渡辺英樹がポップに歌い、そこへ関口誠人の低音ボイスが効果的に入り、そしてサビで笠浩二のハイトーン・ボイスが美味しい所を持っていくというものだった。
しかし、関口誠人脱退以降はそのパターンも崩れ、試行錯誤するものの新しいパターンを確立する事が出来ず、段々とC-C-Bらしさを失ってしまい、解散に至ったという事だろう。
好きなバンドだったとはいえ、実はオリジナル・アルバムを1枚も聴いた事がなかったのだから、僕はファンと言える程ではなかったのだろう。
シングルは松本・筒美作品が肝だったけれど、アルバムの出来はどうだったのだろう。ちょっと興味があるな。
↑ 「空想Kiss」
これがC-C-Bで一番好きな曲だなあ。タイトル通りに切ない雰囲気が漂ってて。僕の青春が詰まってる気がする。サビの待ってましたの笠浩二のヴォーカルやストリングス、コーラス。「♪そんな事ないやい失恋じゃないやいやい」の後の間奏のメロディは泣きそうになるなあ。