13年リリースの4thアルバム。
前作から3年もたっていて、しかもその間メンバー2人が脱退しちゃったもんだから、新作なんてもう聴けないのかもとも思っていた。だからこれは待ちに待った、今年一番楽しみにしていたアルバムだ。まずは無事にリリースされた事を素直に喜びたい。
1曲目「上海an」。爆裂するドラムとチープな縦笛の音で幕を開ける。サビが「♪あんあん」なので、まるえつお得意の喘ぎ声かと思ったのだが、あんまり喘ぎ声に聴こえなくてガッカリ(笑)。しかし、曲はスピード感があって好き。
2曲目「BATACO」。イントロからして、今までの相対性理論らしさに溢れた曲。バタバタという歌詞通りに、慌ただしい感じが出ているのがいい。iTunes Storeでは先行配信になったから、この曲がリード・トラックになったのかと思われたのだが...。
3曲目「YOU & IDOL」。「BATACO」がリード・トラックなのかと思いきや、PVが制作されたのはこの曲。という事は、これが一押しという事か。非常にしっとりと、切ない感じが出ていて好き。ウェットなメロディがまるえつの新境地という感じ。
4曲目「キッズ・ノーリターン」。なんか曲名が馴染めない。旧タイトルの「べっぴんさん」でいいじゃないか。その「♪べっぴんさん」という所のメロディが鬼気迫る感じでいい。「♪一方その頃...」という所も、物語を聴いてるようでお気に入り。
5曲目「辰巳探偵」。この曲に限った事じゃないけど、東洋風のアレンジが相対性理論らしさではあるよね。「♪かなり天才だ 果ては日大駒大だ」の歌詞...天才なのに日大止まり...って、日大をバカにしてるのか!?と苦笑せずにはいられない。
6曲目「救心」。地味だけど、この曲もじわじわといいなあ。珍しく、ストレートなラブ・ソングっぽい。
7曲目「ジョンQ」。イントロからして胸を締め付けられるメロディ。サビは中毒性あり。ラストの左右に振り分けられるまるえつのささやきはヘッドフォンでの聴き所。
8曲目「ほうき星」。これは以前からライヴで披露されてた人気曲という事で楽しみにしてたんだけど、僕的にはグッとこなかった。「♪とまらない」のメロディが印象的ではあるけれど、ちょっとウザッたさも。
9曲目「帝都モダン」。このリズムは心に響いてきてクセになるなあ。
10曲目「たまたまニュータウン」。アルバムのラストを飾る曲としてはガッカリ。というか、相対性理論のアルバムのラスト曲って、いつもイマイチな気がする。
メイン・ソングライターだった真部脩一が脱退してしまった事で、楽曲がどうなるのか非常に心配ではあったんだけれど、全体を通して聴いてみると、さほど違和感はなく、いつもの相対性理論という感じだったのでホッとした。
でも、キワモノ感が薄れてきている気がするのは、こちらも慣れてしまったという事なのか。でも、以前なら、まるえつの声もいけないものを聴いてるかのような感じもしたものなのに。
このアルバム、ネットでの評判を見ると、イマイチ、ガッカリの声が多いような気がする。特に真部脩一がいなくなった事で、ダメになったとの評が多い感じ。
でも、個人的には結構満足できたけどなあ。特に前半は素晴らしいと思った。まあ、待ちに待ったアルバムという事を考えると、期待してたもの以上という訳ではなかったけど...それでも、合格点はあげられるでしょ。
↑ 「YOU & IDOL」
「BATACO」がリード・トラックなのかと思いきや、PVが制作されたのはこの曲。という事は、これが一押しという事か。非常にしっとりと、切ない感じが出ていて好き。ウェットなメロディがまるえつの新境地という感じ。