00年リリースの9thアルバム。
スピッツのアルバムでは唯一、何故かこれだけリアルタイムで買ってあった。先行シングルが気に入って買ったんだと思うんだけど、実際には1~2回聴いただけで棚にしまいこんでしまったままだった。
それで、先日レンタルした『ハチミツ』が良かったので、このアルバムも改めて聴いてみようと思ったんだ。
1曲目「今」。
鮮やかなアコギのストロークに導かれるスピード・ナンバー。サビのメロディがキャッチーで、1曲目から心を掴まれた。でも短い!
3曲目「いろは」。
ノイジーなギターが特徴で、2曲目といいこの曲といい、このアルバムはロック色を前面に出すんだなという意気込みが伝わってくる。
4曲目「さらばユニヴァース」。
ロックというか、後半は特にサイケな感じ。
5曲目「甘い手」。
轟音ギターの中で爽やかに伸びる草野のハイトーン・ヴォイスの魅力が堪能できる。
6曲目「HOLIDAY」。
休日にウキウキと買い物にでも出かけるかのような軽快なリズムが楽しい。なにかいい事が待ってるかの様だ。
7曲目「8823」。
はやる気持ちを抑えたような前半から一転して、解放されて物凄い疾走感になるサビが素晴らしい。パンクなサウンドはやはりポリスに影響されたらしい。
8曲目「宇宙虫」。
インスト。何が宇宙虫なのかわからないし、インストは苦手なので、いらないなと思っちゃう。
9曲目「ハートが帰らない」。
ロック色の濃いアルバムの中で、これはゆったりとしたメロディ。女性ヴォーカリストとのデュエットで、すごく味がある。夕焼けとか帰り道とかを連想するなあ。
10曲目「ホタル」。
たぶんこのシングルが気に入って、このアルバムを買ったんだと思う。マイナーなメロディに間奏のハーモニカは鉄板だね。この曲に影響されたいきものがかりの曲ってない?
11曲目「メモリーズ・カスタム」。
オリジナルは「メモリーズ」というシングルで、その名の通り改作らしい。オリジナルを聴いた事ないので、どのくらい変わってるのかわからないけど。前半のヴォーカルはエフェクトかけまくり。サビでキャッチーにノリが良くなるのが心地良い。思わず体が動き出す。
12曲目「俺の赤い星」。
この曲はあまり好みじゃないなあと思ったら、草野の作曲じゃなかった。
13曲目「ジュテーム?」。
ロック・サウンド全開のこのアルバムの中で、これはシンプルな、アコギのみの弾き語り。そこへ後半入ってくる胡弓の音が印象的。
14曲目「アカネ」。
最後はノリのいい、極上のポップスといった感じで、楽しくもありホッともする。これぞスピッツ。
それまでのポップ路線からの脱却を図るべく、ロック色を強く出した作品。
軟弱なイメージが固まってしまう事を恐れ、本来はロック・バンドなんだという事をアピールしたかったのかもしれない。
今回、久々に聴いてみたら、とても良かった。何故これをたいして聴かないまま放置してしまってたんだろう。
『ハチミツ』、『ハヤブサ』と立て続けに聴いて、スピッツは思ってた以上に僕好みのバンドだった事に気付いて、残りの全アルバムをレンタルしてきてしまった。これからじっくりと聴き進めてみようと思う。
そして、タイミングのいい事に、NEWアルバムもリリースされるとの事。もちろん購入するつもりだ。
↑ 「8823」。
はやる気持ちを抑えたような前半から一転して、解放されて物凄い疾走感になるサビが素晴らしい。パンクなサウンドはやはりポリスに影響されたらしい。