渡り廊下走り隊は、学生ノリを前面に出していて、いかにもガキんちょ、いかにもロリコン向け丸出しといった感じで、好きにはなれないユニットだった。アイドル嫌いの人が見れば虫唾が走るタイプなんじゃないかと。
昔の渡辺麻友はあんまり好きじゃなかったんだけど、どんどん成長してきて素敵な女性になってきてる。王道のアイドルとして、来年こそは総選挙で1位を獲ってほしいと思うようになった。
だからまあ、昔の渡辺麻友のユニットも毛嫌いなんてしてちゃいけないなと思って。
というか、GEOで50円レンタル・セールをやった時に、丁度いいからと思ってレンタルしたわけだけど。
10年リリースの1stアルバム。
デビューからの6枚のシングルを収録。
1曲目「猫だまし」。
これは素晴らしいオープニング・ナンバー。メロディは爽やかでキャッチー。スピード感溢れる仕上がりで爽快感抜群。Bメロの、サビへ繋げる「♪私のハートは土俵際」の盛り上げ方がゾクゾクする。いい出来だからシングルだったのかと思いきや、アルバム用の曲だった。
2曲目「初恋ダッシュ」。
学生ラブソングでデビュー・シングル。元気もあるし「渡り廊下」というフレーズも入れているのは王道。
3曲目「完璧ぐ~のね」。
「ぐ~のね」というフレーズとか、シングルとして出た当初は、恥ずかしくて聴いてられないくらいだったけど、偏見を解いて改めて聴いてみると、いい曲。今では「ぐ~のね」も可愛く聴こえる様になった(笑)。最後の渡辺麻友のセリフも可愛い。明るくてノリがいいのはアイドルの王道。
4曲目「ドジ」。
ここにも
神曲発見。中島愛(ランカ・リー)の「星間飛行」が好きな人には是非聴いてもらいたい。ドラムの鳴り方とかベース・ラインとかアレンジ面もそうだし、メロディも高揚感たっぷりのサビなんか、「星間飛行」を意識したであろう作りに、こちらのテンションも上がる。まあ正直言えば「星間飛行」には及ばないんだけど、神曲と認定するには充分。だからアイドル・ソングはやめられない。「♪やっちまった」というサビは可愛い。
5曲目「青い未来」。
このユニットのイメージからしたら異色で、マイナー系のカッコいい曲。冒頭の4曲との落差もあり、グッと引き締まる。
6曲目「アッカンベー橋」。
フォーク・ダンス。これが、以前このユニットを好きになれなかった理由...。しかもこの曲だけ1位を獲ってるんだよね。みんなこんな曲が好きなのか、とドン引きしたんだよね。間奏で一瞬ビーチ・ボーイズの『スマイル』みたいになる所だけが救いかな。
7曲目「骨折ロマンス」。
部活中に骨折してしまい、不幸だと思ってたら、クラスのマドンナが毎日お見舞いに来てくれてラッキー、という曲。その心情を表すように元気になれる曲で、「ポキッ」という合いの手(?)も可愛い。
8曲目「麻友のために」。
渡辺麻友のソロ。「麻友のために」という曲があるらしいのは知ってたけど、AKBじゃなくて、このアルバム収録曲だったか。私のために元気を出して、という曲なんだけど、私のためじゃなくて麻友のためにと歌われる所がポイント。下手したら自意識過剰で上から目線になってしまう所だけど、そう感じさせない所が渡辺麻友のすごいところか。
9曲目「ギュッ」。
この曲のみ島田紳助の作詞・プロデュース。どういった経緯でそういう事になったのかは知らないけど。「ギュッ」というのは下手したら恥ずかしいフレーズになる所だけど、ぎりぎりセーフ。サビの「♪3秒間の宇宙旅行 足はガタガタ 心ドキドキ 嬉し涙ポロリ」のメロディが好き。
10曲目「やる気花火」。
このアルバムはいい曲ばかりだから、埋もれてしまってるんだけど、これも一応シングル曲で、それなりのクオリティを持ってる。...けど、やっぱ埋もれちゃってるかなあ。ラストのストリングスはいい。
11曲目「柊の通学路」。
唯一バラードっぽい曲。壮大な感じ。
12曲目「青春のフラッグ」。
シングル曲だけど、これをアルバムの最後に持ってきたのは大正解。スケール感大きくて前向きなこの曲は、僕にとっても最後のお楽しみ。いいアルバム聴いたなあと満足感で一杯になるし、また繰り返し聴きたくなる。タイトルに「青春」と付くのは名曲が多いね。
もともと嫌いなユニットだったから、まったくと言っていいほど期待してなかっただけに、いい意味で完全に裏切られた。
元気が出てくるアイドル・ソングの見本市といった所で、素晴らしいアルバムだった。
「アッカンベー橋」のインパクトが強すぎて毛嫌いしてたのはもったいなかった。こんなにいい曲ばかり歌ってたとは驚き。
アイドル好きなら必聴のアルバムだ。
↑ 「ドジ」。
ここにも神曲発見。中島愛(ランカ・リー)の「星間飛行」が好きな人には是非聴いてもらいたい。ドラムの鳴り方とかベース・ラインとかアレンジ面もそうだし、メロディも高揚感たっぷりのサビなんか、「星間飛行」を意識したであろう作りに、こちらのテンションも上がる。まあ正直言えば「星間飛行」には及ばないんだけど、神曲と認定するには充分。だからアイドル・ソングはやめられない。「♪やっちまった」というサビは可愛い。