新潟のご当地アイドルNegicco。
「アイドルばかり聴かないで」にハマッたものの、こんなB級アイドルを追っかけてたらキリがないと思い、アルバムはスルーしてた。
だけど、続けざまに出された「ときめきのヘッドライナー」にずっぽりハマッてしまってね。
これではアルバムも無視できないじゃないか、と。
試聴してみたら、やはり結構いい感じの曲がある。何日か悩んで、ええい買おう!と思ってよく見たら、Amazonポイントが前日まで300ポイント付いてたのが30ポイントに減ってる...。Amazonのポイントは値引きと同じだから、この差は大きい。300ポイントは美味しいけど、30ポイントじゃハナクソみたいなもの。今買うのは妥当ではない。買うタイミングを失ってしまった。
しかし、1週間ほどたつと、また300ポイントに上昇。買うのは今だ!と即購入。
13年リリースの1stアルバム。
この前にシングルを集めたベスト盤が出てるけど、オリジナルのアルバムとしては初。
結成10年にして初のアルバムとは。ていうか10年て。アイドルと言っても、メンバーは意外と歳食ってるのか?
1曲目「愛のタワー・オブ・ラヴ」。
ややゆったり加減も、宇宙的な広がりを感じる。でもシングルとしてはやや地味かも。アルバム1曲目としても地味かも。でも嫌いじゃないよ。
2曲目「あなたとPop With You!」。
前曲から間髪入れず始まる極上のポップソング。これがシングルだったのは頷ける。でもやはりどこか地味というか穏やかというか、突き抜けきれてない感じもするんだよなあ。だけど、メロディ、サウンドとも基本的には大好き。まろやかな味がたまらない。
3曲目「アイドルばかり聴かないで」。
ピチカート・ファイヴの小西康陽プロデュースで、僕もこの曲でNegiccoを知った。ローカルのB級アイドルを全国区に近づけたという意味では、この曲の存在はやはり大きい。サウンドはモロにピチカートだから、ピチカート・ファンだった中年にとっては感涙もの。「♪ふつうの人はCDなんてもう買わなくなった」という歌詞にギクリ。そうなんだよなあ。せっせとCD買ってるのはアイドル・ヲタか音楽ヲタくらいのもんになっちゃったんだよなあ。そして、いくらアイドルに金積んでも、デートとかキッスとか結婚とかできないのよ、と歌われる。いや別に僕はデートやキスがしたくてアイドル・ソングを聴いてる訳じゃないんだよなと反論したくなる。でも、夢中になれるものがあるのはホントにステキな人生、というのは頷ける。「♪ざんねーん」で脱力感で一杯にさせられ、「♪トゥルットゥー」でテンションを上げられ。Negiccoを1段階上げた、素晴らしい曲だと思う。
4曲目「イミシン☆かもだけど」。
これがアルバム1番のお気に入り。ダンサブルながらもどこかせつなく胸がキュンとくる。Aメロ、Bメロ、サビとポップでキュート、完璧。さんざん意味深で思わせぶりな事を言っといて、最後に「♪ごめん今のナシ」と覆すところがいい。
5曲目「相思相愛」。
ダンス・ミュージックなんだろうけど、Negiccoが歌うとやはり脱力。
6曲目「恋のEXPRESS TRAIN」。
これもシングル。サウンド的にも歌詞的にも見事なウィンター・ソング。雪が降る中で聴くのが似合うね。
7曲目「GET IT ON!」。
「♪Get it on」の繰り返しは、やや単調な感じが。
8曲目「ナターシア」。
やっぱり僕はヒップホップが苦手。ラップが苦手。男性ヴォーカルがフィーチャーされてるしで、好きな曲ではない。しかし、こういう曲にも挑戦したという姿勢は評価しないといけないのかなあ。
9曲目「ルートセヴンの記憶」。
ボサノバ・タッチで、淡く、いい感じ。風を感じながらゆったりドライヴの風景が似合う。
10曲目「ネガティヴ・ガールズ!」。
これはモロにスタイル・カウンシルの「Shout To The Top」だ。スタカンの名曲をここまで見事にパクッたのは佐野元春の「ヤング・ブラッズ」以来か。スタカン・ファンの僕としては、こういうパクリは大好物で。「Shout To The Top」を明るくしたような感じで、僕にはポジティヴに聴こえる。セリフも印象的。アルバム後半のハイライトはコレ。
11曲目「Negiccoから君へ」。
アルバム本編ラストとなる曲...の割にはあまり印象に残らない、不満の残る曲だ。ややエフェクトのかかったヴォーカルやテクノっぽいサウンドはPerfumeを意識してるのかも。
12曲目「スウィート・ソウル・ネギィー」。
ここからはボーナス・トラックなのか、リミックス曲。元曲もチラッと聴いたけど、元曲よりもゆったりと力が抜けた感じがする。「♪踊るネギィー」というのは意味不明ながらもツボ。
13曲目「ニュートリノ・ラヴ」。
これもリミックス曲。これもPerfumeを意識してる気がする。メロディもPerfumeの某曲に似ていて...。
そもそもリミックスって好きじゃないんだよなあ。だから、この12・13曲目の2曲は完全に蛇足だったんじゃないのか。終盤でダラけてしまった印象だ。
いやあ、良かった...と言いたいところだけど、「ときめきのヘッドライナー」を聴いて、試聴もして、期待値がものすごく上がりまくってたから、それからすると、やや肩透かし。期待以上の満足感は得られなかったなあ。あまり期待しないで聴いてたら、充分満足できたんだろうけど。これは僕が悪いね。
文句なしの傑作...とまでは言い切れないもどかしさはあるんだけど、B級アイドルの作品としてはやはりクオリティが高いと言える。これだけのものを作れるスタッフを集められるという陣営の力に拍手だね。
アイドル・ファンならずとも音楽ファンに推せるアルバムではある。
しかし、まだNegiccoというのはつかみどころがないなあ。よくわからない。ていうか、メンバーの顔も名前も誰一人憶えてないし(笑)。
でも、今後もチェックは欠かせない。「ときめきのヘッドライナー」が収録されるであろう2ndアルバムは絶対買う。
↑ 「イミシン☆かもだけど」~「ネガティヴ・ガールズ!」~「アイドルばかり聴かないで」~「パーティについて。」
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