81年リリースのアルバム。
このアルバム完成後にツアーが始まる事が決められていて、とてもアルバム1枚作り上げる事は無理だと判断したメンバーが選択したのは、過去のボツ曲を再構築してアルバムにまとめる事だった。
約10年前からの曲も取り上げられており、ミック・テイラーのプレイも含まれてるという。このアルバムのために新たに書かれたのは2曲のみ。
1曲目「Start Me Up」。
アルバムやライヴを華々しくスタートするにはうってつけの1曲。この曲の存在感は大きいなあ。
2曲目「Hang Fire」。
なかなかのスピード・ナンバーで、冒頭の「♪ツールルッツル」というコーラスが楽しく、テンションが上がる。
3曲目「Slave」。
ヘヴィなサウンドに、軽いタッチのコーラスやサックスが見事に調和している。
4曲目「Little T&A」。
キースがリード・ヴォーカルをとるロックンロール。メロディがキャッチーすぎて早く飽きてしまう感がある。
5曲目「Black Limousine」。
ブルース・ロック。ブルースは単調なのが苦手なんだよなあ。これはロックっぽいからまだマシだけど。
6曲目「Neighbours」。
新曲。ミックのテンションが高い。パンクっぽいかな。
7曲目「Worried About You」。
ミックがファルセットで歌うが、あまりイヤらしさは感じない。
8曲目「Tops」。
ちょっとけだるくやるせない雰囲気がいい感じ。これのギターはミック・テイラーとの事。終盤のギター・フレーズは聴き逃せない。
9曲目「Heaven」。
新曲。ふわふわと浮遊感ただようサウンドは異空間と言うか、Heavenという気はするが、あまりいい所ではないような気がする。
10曲目「No Use In Crying」。
個人的には、バラードばっかりはやっぱり飽きちゃうなあと思わせられる曲。
11曲目「Waiting On A Friend」。
バラードなのにどこか明るい雰囲気。このサックスをソニー・ロリンズが吹いてるのは有名。
年代もバラバラな曲たちを、違和感なくちゃんとまとめられてるのかなあと興味津々だったが、これが意外にもよくまとまってて。アナログでいうところのA面がロック、B面がバラードとなっていて、前半・後半で雰囲気を分けたのも逆に功を奏したのかも。
だけど、所詮はボツ曲...という感じは拭えないなあ。
「Start Me Up」以外は小粒な印象で、特に好きな曲もあまりない。これも大ヒットしたアルバムらしいけど、個人的にはとても名盤だとは思えない。
↑ 「Hang Fire」。
なかなかのスピード・ナンバーで、冒頭の「♪ツールルッツル」というコーラスが楽しく、テンションが上がる。