家入レオが出てきた時は、ああ、YUIやmiwaに続けとばかりにまた女性SSWが出てきたなあ、でもどうせすぐに消えちゃうんだろうなあと思った。とてもYUIやmiwaレベルには達しないだろうと。
それからTVのドキュメンタリーでやってた家入レオの発言。
「別に、好かれようと思って音楽やってるわけじゃないんで。」
この言葉に、僕はちょっと反感を持った。
これは彼女の反骨精神から来る言葉なのかもしれないけど、そもそも、たくさんの人に好かれなくちゃ、音楽で食べていく事はできないじゃないか、と。
なんだか、リスナーの事を大切に思ってないような発言に感じたんだよね。
だから、家入レオの事はちょっと冷ややかな目で見ていたんだけど。
でも、事務所やレコード会社の力が大きいのか、とにかくゴリ押ししてくる。TVでの露出も多く、いろいろとタイアップを取ってきて、彼女を売ろうとしてくる。
そんな中、出会ったのが、フジテレビの月9の主題歌になった「太陽の女神」。
あれ、ちょっといい曲なんじゃないか、と。
偏見は捨てて、アルバムが出たら聴いてみてもいいなと思った瞬間だった。
14年リリースの2ndアルバム。
1曲目「Lay it down」。
アコギの美しい調べに乗ってメランコリックに揺られる曲。おとなしめの曲かと思いきや、サビは結構派手に力強くなるし、歌上手いじゃん、と唸らせられる。掴みはOK。
2曲目「太陽の女神」。
ピアノによる美しいイントロ。前半はあまり僕好みじゃないなあ...と思っていたのだが、サビでグワッと力強くなって、心を掴まれた。とにかくサビの求心力。
3曲目「a boy」。
タイトル曲。家入レオって、反抗的なキャラで売ってるのかと思ってたけど、これはすごく優しい感じの曲で透明感がある。
4曲目「Too Many」。
サビが切迫感あって印象に残る。
5曲目「Message」。
これもドラマの主題歌だったのか。ドラマは観てなかったけど、聴いた事あった。
6曲目「Time after Time」。
シンディ・ローパーの名曲とはもちろん同名異曲だけど、これもなかなかの佳曲。サビのラストの消え入りそうな歌い方も見事。
7曲目「チョコレート」。
甘くストレートなラブソングで、ここまで女の子っぽい歌を歌うとは意外だったなあと。家入レオのイメージをガラリと変えたのではないか。
8曲目「Free」。
短いけどヘヴィな曲。
9曲目「イジワルな神様」。
2曲目の女神に引き続き神様の曲。Bメロが好き。これはもともと3rdシングルのカップリング曲。3rdシングルは1stアルバムに収録されてたので、この曲も1stアルバムに入っててもおかしくなかったのに、何故かこの2ndアルバムに収録。
10曲目「Kiss Me」。
このアルバムで一番好きなのがこの曲。これもサビのメロディが絶品なんだけど、特に「♪好きだと泣けたら」のメロディ、歌い方がハマッてて素晴らしい。
11曲目「カーニバル」。
たしかにタイトル通り、お祭りっぽいアレンジ。
12曲目「希望の地球」。
イントロとか、アレンジがユニコーンっぽかった。突き抜けた爽快感がある。
13曲目「Papa&Mama」。
これはすごくYUIっぽいなあと感じたロックチューン。
14曲目「君に届け」。
TVのCMでお馴染みの曲。でも、CMでチラッと聴いた時はたいした事ない曲だと思ってたけど、こうしてちゃんと1曲通して聴くと、なかなかの曲だった。サビの「♪めをそっらっさっないーでっ」のキレが良く耳に残る。非常に前向きな気分になってアルバムは幕を閉じる。
いやあ、思った以上に良かった。いいアルバムだった。
曲調もバラエティに富んでいて流れも絶妙、聴いてて飽きなかった。
歌も上手かったし、なかなかやるな、家入レオ。
YUIやmiwaのレベルには到底及ばないだろうと思ってたけど、相当のポテンシャルは秘めている事がわかった。
既に1stアルバムもレンタルしてきてあるので、聴くのが楽しみ。
今後、いいなと思えるシングルが出せたなら、3rdアルバムは買ってもいいかもしれない。
↑ 「太陽の女神」。
ピアノによる美しいイントロ。前半はあまり僕好みじゃないなあ...と思っていたのだが、サビでグワッと力強くなって、心を掴まれた。とにかくサビの求心力。