71年リリースの3rdアルバム。
邦題は『イエス・サード・アルバム』。
メンバーは、
ジョン・アンダーソン(ヴォーカル)
クリス・スクワイア(ベース)
ビル・ブラッフォード(ドラム)
スティーヴ・ハウ(ギター)
トニー・ケイ(キーボード)
本編6曲+ボーナス・トラック3曲。
ギタリストがスティーヴ・ハウに替わり、いよいよイエス黄金期が近づいてきたという感じで、非常に聴くのが楽しみだったアルバム。
1曲目「Yours Is No Disgrace」。
やや明るい「Roundabout」という感じがした。印象的なコーラス部を経て緊迫感のある演奏、ハウのトリッキーなギターが早くも活躍、牧歌的な部分もあったりと、この目まぐるしい展開はイエスならではで飽きさせない。
2曲目「The Clap」。
スティーヴ・ハウのアコギによるソロ演奏はこれ以降のアルバムでもお馴染みとなる。やはりハウの加入は大きかったんだなあ。これはライヴ音源なんだね。
3曲目「Starship Trooper」。
まずタイトルがカッコいいね。組曲形式で、アンダーソン、スクワイア、ハウの曲の3部構成という事になっているが、明確に3つに分かれているわけではなくて、絶妙に入り混じっている感じ。ここでもハウのギターが各所で印象的。
4曲目「I’ve Seen All Good People」。
これは2部構成。カントリー風の前半。後半はガラッと変わってノリの良いブギ風。
5曲目「A Venture」。
シリアスにまとまっている。長い曲が多い中で、3分ちょっとこの曲は潔い感じ。後半のピアノのフレーズが印象的。
6曲目「Perpetual Change」。
アルバム本編のラストとして、非常に力の入った曲。イントロから繰り返されるリフ、ポップなメロディとヴォーカル。5分過ぎあたりからの間奏、ベースをフィーチャーした所がスリリング。
7曲目「Your Move」。
ここからボーナス・トラック。タイトルは「Your Move」となってるけれど、「I’ve Seen All Good People」の前半部分をシングル・カットしたもの。
8曲目「Starship Trooper」。
これも前半部分だけを抜粋したシングル・ヴァージョン。
9曲目「The Clap」。
アルバムに収録されたものはライヴ・ヴァージョンだったけど、ちゃんとスタジオ・ヴァージョンもあった。途中で、あれ?聴いた事あるぞ、というフレーズが飛び出してきてビックリ。タイトルなんだっけ...。
前2作よりさらにポップになり、ハウの加入によってギターのフレーズも印象的なものになったし、バンドが勢いを増してきているのがわかる。
でも、あくまでもこれは序章という感じ。まだ大きな核となる、イエスの代表曲と呼べるものは作り出せてない感じで、次の『Fragile』のプロト・タイプといったところ。
まあ、そう感じるのも、僕が『Fragile』の方を先に聴いてるからなのかな。リアル・タイムで順番通りに聴いてたら、また印象も違ったかもしれないけど。
バンドの飛躍の可能性を感じさせる作品。
↑ 「Yours Is No Disgrace」。
やや明るい「Roundabout」という感じがした。印象的なコーラス部を経て緊迫感のある演奏、ハウのトリッキーなギターが早くも活躍、牧歌的な部分もあったりと、この目まぐるしい展開はイエスならではで飽きさせない。