[CAFÉ BLEU STYLE ARCHIVES] 2002年に書いた記事です
オアシスの新譜がいい。
実際あちこちで好評。みんなが待ち望んでいたオアシスが帰ってきた、と。
前作『スタンディング・オン・ザ・ショルダー・オブ・ジャイアンツ』はガッカリだったもんなあ。2回くらいしか聴いてないし。
でも今回は、「そうそう、オアシスを好きになったのって、こういう感じだからなんだよ」と、出会った頃を思い出す。
で。オアシスというと、よく「ビートルズっぽい」と言われるけれど、じゃあどこがどんな風にビートルズっぽいのかと分析してくれる人(記事)って少ない。もしかしたら、みんな「ビートルズっぽい」という幻想に惑わされてるだけなんじゃないの??等と思ってたりもしたのだが。
しかし今回は、まさしくここがビートルズっぽい、とわかるものが多くて。
特に後半、「(プロバブリー)オール・イン・ザ・マインド」は「レイン」そのものだし、
「シー・イズ・ラヴ」は「アイム・ルッキング・スルー・ユー」と「悲しみはぶっとばせ」のアレンジを真似てるのは明らかだし、
「ボーン・オン・ア・ディファレント・クラウド」は「ハピネス・イズ・ア・ウォーム・ガン」にインスパイアされて作ったんだろうし、ギターはジョージ風スライドも入る。
「ベターマン」は「コールド・ターキー」あたりのジョンのリフを意識してるなと思わせる。
あそこは、ここは...と考えるのもまた楽しかったりするほど。
この「ビートルズっぽい」というのは、世間はどうみているのだろう。
若いファンは、口では「ビートルズっぽいよね」と言いつつも、実はあんまりビートルズを知らない子の方が多い気はするし、逆に、コアなビートルズファンは、「どこが似てるの?やっぱり格が違うよ」とあまりオアシスを認めないような気もするし。
両方をちゃんと聴いてる人はどれだけいるのかなあ...という気がしないでもない。
オアシスの新譜が出ると聞いて、そんな事を考えながらの購入だった。
前作の事もあったから、実はそれほど期待はしてなかった。
先行シングル「ヒンドゥ・タイムス」にもあまり心惹かれなかったし。
が、実はこのアルバムを通して聴くと、やっぱりオアシスの良さって「ビートルズっぽい」という事なのかもな、と言わざるを得ない所に魅力を感じる。
先に挙げた楽曲も、「おいおいパクリじゃん」では終わらない、すべて「お気に入り」となってしまう良さがある訳だ。
で、ベスト・トラックは、第2弾シングル「ストップ・クライング・ユア・ハート・アウト」。
これぞオアシスの泣きバラード。
是非、オアシスの代表曲となってほしい。
PVも、ビートルズを意識した、非常に60sな仕上がり。リアムがジョージみたいでカッコいい。是非PV試聴を。
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