ミスチルは、リアルタイムでも何枚かアルバムは買ってきたのですが、昨年から、持ってなかったアルバムも中古で買い集め、オリジナル・アルバムはすべて揃いました。
となると、NEWアルバムが出るとなれば、それも買って、コンプリートの状態を続けたいものです。
なので、NEWアルバム・リリースの報と共に、予約注文をしていました。
けれど、落ち着いて考えると、正直、最近のミスチルの曲はあまり知らなくて、今回のアルバムに好きになれる曲があるのかどうかはまったくの未知数でした。
ドラマなどのタイアップになっている曲はいくつかあったのですが、ドラマ観てなかったから知らなくてね。
ネットで公開になっている曲があるかどうか検索してみても、ほとんど出て来ず。
なるべく節約を心がけようとしている今、好きな曲があるかどうかわからないアルバムに3000円以上つぎ込むのは危険なような気がしてしまいました。
今回はレンタルにしておこうか。
とりあえず様子を見るか...。
弱気になった僕は、予約をキャンセルしました。
ところが、です。
発売日と同時くらいに、「SINGLES」のPVが公開になったので、試しに観てみたのです。
そしたら。
一目惚れしてしまいました。
これです!
僕が聴きたかったミスチルはこういうのだ!
というわけで、1曲でも大好きな曲が入ってるとわかった以上、買わざるをえません。
数日前にキャンセルしたばかりなのに、翻して、注文を入れてしまいました。
結局購入のNEWアルバムです。
久し振りにリアルタイムで買うミスチルです。
1曲目「Your Song」。
「ワーン、ツー」と高らかな宣言のようなカウントから始まるこの曲が、アルバム発売直前に公開されたリード・トラックです。
ポップで、いくぶん爽やか。紛れもなく、ミスチルの奏でるポップスです。
「♪ そう君じゃなきゃ 君じゃなきゃ」と、運命的な、特別な意味を相手に見出している、希望の歌です。
2曲目「海にて、心は裸になりたがる」。
今までのミスチルにもスピード・ナンバーは多々ありましたが、これはありそうでなかった感じのビート・ロックです。
ゴリゴリと走るベースに絡みつくギター、そして跳ねるドラム。
サビの「♪ Oh Oh Oh」は、きっとライヴでお客さん大合唱で盛り上がりそう。
3曲目「SINGLES」。
もう、これは一目惚れですからね。この曲のためだけにアルバム購入決断です。
切なくて、胸がギュッと苦しくなる。それでいて、サビでは勇気が湧いてくるような。
こういうタイプのミスチルには目がありません。
4曲目「here comes my love」。
ピアノの弾き語り風に始まる、直球のバラードです。もちろん、途中から重厚なバンド・サウンドに。
ただ、緩急の付け方が上手く、飽きさせないですね。
サビ終わりのファルセットのヴォーカルが聴き所です。上手い。
5曲目「箱庭」。
イントロを聴いた瞬間、「ああ、初期のミスチルっぽいなあ」と懐かしくなりました。
6曲目「addiction」。
これはカッコいいですね。
シリアスなサウンドに、ラップにも似た、歌うのが超難しそうな桜井メロディ、そしてサビでの「♪ more more more」のシャウト。痺れます。
7曲目「day by day (愛犬クルの物語)」。
タイトルに愛犬クルの物語とあるように、詞はどこかほのぼのとしています。サウンドは結構硬派なサウンドですけど。
Bメロから段々と盛り上がって行って、ドラム連打からのサビ「♪ So day by day」に至る流れが「キタキタキター!」って感じで気持ちいいです。
8曲目「秋がくれた切符」。
優しい曲だし、詞を読むと幸せそうな感じなのですが、どこか寂しさを感じてしまうのは僕だけでしょうか。
9曲目「himawari」。
映画『君の膵臓をたべたい』の主題歌で、その映画は先日TVで観たばかり。その時に聴いた感じでは、「ああ、いつものミスチルのバラードだあ」というくらいで、特別な印象はなかったのですが、こうしてアルバムの中で聴くと、大きな存在感があり、サビの「♪ そんな君に僕は恋してた」に至るまでの歌詞を聴いてると、映画の内容が思い出されて、ああ、いい曲だなあ、と大好きになりました。
壮大で、渾身の力を込めて演奏されたバラードに感動です。
10曲目「皮膚呼吸」。
アルバムのラストを飾る、重要な曲だと思うのですが、唯一、僕にはこれだけはあまりピンと来なかった曲かもしれません。
好きな曲BEST 3
第1位 「SINGLES」
第2位 「himawari」
第3位 「addiction」
まずビックリしたのは、小林武史の名前がなかった事。
最近のミスチルは、小林武史から離れていたんですね。まったく知らなかった。
それでも、サウンドが大きく変わったという事もなく、いつものミスチルの魅力は備えていたんですけど、あえて言うなら、4人で奏でる「バンド・サウンド」が全面に出ている気がしました。
いや、正確に言えば、演奏しているのは4人だけではないのですが、イメージ的に、4人で「せーの!」と言って音を出している感じなのです。
そういう意味では、初心に帰るというか、バンドの楽しさを追求している気がしました。
歌詞をあまり重要視しない僕にしては、桜井さんの詞にはいつも注目してしまうのですが、今回は、それほど心に突き刺さる詞はなかったですかね。その点はちょっと空振り。
まあ、僕の読み込みが浅いだけなのかもしれませんが。
そして、欲を言えば、「シーソーゲーム」に始まって「youthful days」「エソラ」「marshmallow day」などに繋がる様な、とびきりポップで弾けるナンバーが欲しかったな、という思いがあります。
そうすれば完璧だったのに。
でも、全10曲48分という潔さ。
これも聴きやすく、何度もリピートしたくなる要素です。
前作が、USBメモリを使っての大量楽曲アルバムだっただけに、この揺り戻しも僕にとってはプラス。
USBメモリを使うなんて、ちょっと邪道な感じでしたから。
1度聴いただけでは、「あれ?こんなもんか?」と物足りなさがあったのは事実ですが、そういう繰り返しやすさも手伝って、リピートしていると、これはこれでいい感じで。
実は僕は最近のミスチルは、聴きこみが足りてないんですが、今でもこういうアルバムを作ってくれるミスチルには安心しました。さすがだな、と。
いいアルバムです。
ただ、そうやって、何度も聴いてたら、「あれ?ちょっと飽きやすいかも?」と思ってしまったりもして。
ちょっと集中して聴きすぎたかな。
しばらく後になってから、そう言えば、前作リリース後のシングルでもある、NHKの朝ドラ主題歌「ヒカリノアトリエ」が入ってない事に気付きました。
あれ、あんまり好きじゃなかったので、このアルバムに入らなかった事は、僕にとっては良かったのですが、何故入れなかったのかなあという謎も残りますね。
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