[CAFÉ BLEU STYLE ARCHIVES] 2003年頃に書いた記事です
実はこのアルバムを買った事って、僕にとって非常に大きいのね。
今でこそジャケ買いとかタイトル買いとか、聴いた事のないアーティストのCDを買うのってちっとも珍しくはないんだけど、それまではやっぱり、ある程度気に入った人(曲)しか買う事はなかった。
でも、大学2年の春だったかな、バイト代でCDを買う事を趣味にしようと思いついたのは。知らないアーティストのCDを週に1枚くらい買ってみて、僕の趣味に合うアーティストにめぐり合うかどうか、っていうのを楽しみとする、というね。
で、じゃあまず何を、って思った時に候補に上がったのがレオン・ラッセルだった。
レオンを聴いてみようと思ったのは、やっぱり桑田(佳祐)さんが影響を受けた人だから、ってのが大きかったな。きっかけとしてね。TVで桑田さんが「ソング・フォー・ユー」を歌ってるのを聴いた事もあったし。たしか印象的な曲だったよなぁ、あの曲1曲だけでも気に入ればいいか、損はしないだろう、みたいな。
ただ、それでもさすがに不安はあった。こんな買い方していいのかなぁ、1曲しか知らないのに...他はすべてハズレだったら...とね。
でも、ベスト盤だから、それなりにいい曲が入ってるんだろう、という期待と、このCDは丁度発売されたばかりだったというタイミングの良さも重なって、思い切って買ってみた。
そしたらこれが大当たりで。いい曲がゴロゴロ。思いがけず好みの曲にめぐり合えた時の感動。それはもう快感だね。おお~、こんな所にこんないい曲が!!俺は見つけたぞ~っ!って(笑)。
こういう買い方してもいいんだ、間違いじゃないんだ、って。この時にそう思えたから、その後CDの買出しが趣味になって、月に何枚も買って、たくさんのアーテイストと出会える事になるわけだ。
もし、この時につかんだCDがハズレだったら、こういう買い方は今はしてなかったんじゃないかなぁ、と思えるんだな。
さて、肝心のそのレオンのベスト盤なんだけれど。
その時は桑田さんとの比較、みたいな部分があったんだけど、聴いてみて、その影響というものは感じとれたね。歌いまわし、って言うか、メロディのつぶし方とかそっくりだった。なるほど、って感じで桑田さんとの共通点を探しながら、かついい曲多かったみたいなとこもあって、僕にとっては2倍楽しめるアーティストだったんだね。
特に好きだったのは、レオンの特徴とも言われる、ノリのいい、いわゆるスワンプ・ロックものよりも、メロディ主体の「タイト・ロープ」「マスカレード」「マジック・ミラー」なんかだね。
クセがあるだの暗いだの泥臭いだの言われるけれど、やっぱメロディがしっかりしてるんだよ。カーペンターズが何曲もカヴァーしてる、ってのが何よりの証拠でしょ。
「ソング・フォー・ユー」は言うまでもなくホント名曲。
この曲もいろんな人にカヴァーされてるけど、やっぱレオンが一番。こんな風には歌えないよ。
それから、「ストリーカーズ・ボール」はあまり目立たないけど佳曲。
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