好きなアーティストのガイド本を読みながら、その音楽を聴くのが大好きなので、本もいろいろと買い集めています。
大好きなアーティストのディスク・ガイドなどは、新刊を定価で買ったりもしますが、そんな感じの本はなかなか発売されないので、BOOK OFFなんかで、古いアーティスト本が安く売ってないかなあ、と常にチェックしています。
目当ての本がある場合は、Amazonでの中古の出品のチェックも怠れません。
『別冊カドカワ 総力特集 佐野元春』 790円(Amazonマケプレ・送料込)
佐野さんの大ファンになってから、佐野さんのガイド本が欲しいなと思ってたんだけど、佐野さんの本って、ありそうでなかなかないんですよね。
この本の存在はすぐに見つかったのだけれど、僕は、中古モノは新品の値段よりも安くなければ買いたくない、という気持ちがあります。
よほど欲しいものにプレミアが付いてる場合は別として、やはり中古なのに新品よりも高いというのは抵抗がある。
この本を見つけた時も、出品されているものは新品よりも高くついちゃってるものばかりで、買うには至りませんでした。
そしたら、ある日、ポンとこの値段で出品されているモノが見つかって、今だ!と思い即購入しました。
で、品物が届いてみてちょっとビックリしました。僕はコレ、『月刊カドカワ』と勘違いしてたんですね。『別冊カドカワ』だった。『別冊カドカワ』だったら、今までaiko、井上陽水、斉藤和義などを買っていて、どれも充実したアーティスト本で満足してたんです。それの佐野元春版だったのかあ。
実際読んでみて、その内容の充実度に大満足です。僕の好きなアルバム・ガイドはもちろん、インタビュー、活動年表など、佐野さんのそれまでの歴史がしっかり書いてあって、初心者の僕としてはとてもありがたい本でした。
僕が望んでたのはこういう本だよ!と嬉しくなりました。
『ザ・コンプリート・ポール・ウェラー』 2640円(Amazon・新品)
ジャムからスタカン、ソロに至るまで、デビューから現在までのポール・ウェラーの活動の歴史をディスコグラフィー中心にまとめたもの。
こういうのは絶対欲しい!...とは思ったものの、実はコレ、5年ほど前に出た『CROSSBEAT Special Edition ポール・ウェラー』の増補改訂版。新たな情報(アルバム3枚分)やインタビューは追加されているものの、ほとんどが旧版と同内容。そのうえで、値段は旧版より爆上がり。
これはどうしようかなあ...と迷いつつも、やはり大好きなポール・ウェラー、近々NEWアルバムが出るので気分も上がり気味で、やはり買わずにはいられなかったのでした。
届いた本は、旧版よりもサイズがかなり大きくなっていて迫力満点、値段が上がるだけの事はあるなと思ったのですが、旧版で不満だった、ソロ・アルバムの紹介が途中からモノクロ写真になるという点が改善されてなかった事が残念。せっかく値段上げるんだったら、オールカラーにして、アルバム・ジャケットをすべてカラーで載せてくれてたら満足度が上がったのになあと思ったのでした。
今回はこの2冊。
他に雑誌『レココレ』なんかも買ったりしましたが、それに合った音楽を聴きながらガイド本読む事が好きなので、なかなか読書も捗りません。
あ、でも佐野さんの本は、佐野さんの音楽にハマってる最中に買ったので、割と早く読み終わりました。
ポール・ウェラーの本を読み終えるのは時間かかるかな...。
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DVDは、1回観たらそれっきりになっちゃう事が多いので、高いお金出すのは割に合わないかなあ、と思ってたのですが、最近は、安いライヴDVDを見つけたら買うようにしてます。
これもマイ・ルールを設定して。
レコードは安レコしか買わない、というのと同じように、DVDも値段にこだわります。
値段が1000円以下だったら、ほぼ迷わず「買い」です。
もしハズレだったとしても、1000円以下だったら「ま、いっか」と思えますからね。
ローリスク・ハイリターンな感じがいいです。
1枚1000円、なので、2枚組だったら2000円、という基準です。
1枚モノなのに2000円以上する場合は買いませんね。よっぽど欲しいものは別として。
だから、1500円前後なのは悩み所ですね。割引セールやらないかなあ、と思いつつ保留が多いです。
ただ、CDと違って、DVDは流通量も少ないので、出会いはかなり大切で、ボヤボヤしてたら買い逃す、ってのもわかってます。
だから悩むんですよね。
それから、1000円以下になんて絶対ならないアーティストもいる事がわかってきました。僕の好きなアーティストは結構そうで。元の値段自体が高いDVDとかは、中古でも4000円以上するのは当たり前で、2000円台になってたら超ラッキー、みたいな。そういう値崩れをしないアーティストのDVDを買う時も悩みどころですね。どのくらいの値段なら買ってもいいと判断するか。結構戦いですね。
買うのは圧倒的にライヴDVDです。
PV集は、あんまり好きじゃないんですよね。
PVって、1回観たら満足しちゃって、もう観ない場合が多いんです。音源もCDと同じだから新鮮味がないし。
だから、CDとは違うヴァージョンで聴けるライヴDVDが好きなんです。
うちのTVのスピーカーは貧弱なので、ヘッドホンに繋いで音を楽しんでます。
というわけで、購入する機会は少ないですが、好きなアーティストのライヴDVDが安く売ってたら買いたいなと常々思っています。
以上は、中古DVDの話。
大好きなアーティストの場合、リリースされたばかりの新品のDVDも買う事がありますよ。高くても。
今回手に入れたのはこちら。
佐野元春 『MOTOHARU SANO LIVE ANTHOLOGY 1980-2010』 4351円(disk union)
佐野元春 『MOTOHARU SANO LIVE ANTHOLOGY 1980-2000』 2650円(disk union)
佐野さんの大ファンになって、佐野さんのライヴ映像がもっと観たいなあと思ってたわけですが、佐野さんのDVDって元の単価が高いものが多いし、既に廃盤になってるものも多かったりで、中古市場にもそれほど出回ってなく、あんまり気軽に手は出せないんですね。
そんな中で、ライブ映像のベスト盤とも言えるこの『ライブ・アンソロジー』は、やっぱりファンとしては必携だろうなと思ってました。
でもコレ、新品だと8000円近くするんですよ。そんでもって中古はというと、ほとんど新品と値段変わらなかったりする。うーん、なんとも手が出し辛かった。1回、中古で5000円くらいの出品を見つけた時があったんだけど、「今月はちょっと出費が多かったから、来月になったら買おうかな」とスルーしちゃったんです。でも、よくよく考えたら、その値段で出品される事は滅多にないんだし、中古は買うタイミングが大事だぞと思い直して、買おうと決心してアクセスしてみたら、売れちゃってて。
そんな感じで、なかなか買えなかったんですよね。
それが、他のCDを探してるついでで、普段はあまりチェックしないdisk unionのサイトを検索してみたら、この『ライブ・アンソロジー 1980-2010』が、この値段で見つかったのです。
今度こそは買わねば!
でも、disk unionのオンラインショップは、5000円以上買うと送料無料。あともうちょっと買えば5000円に届くんだよなあ、と引き続き検索してみると、『ライブ・アンソロジー 1980-2000』の方も出品されてるではないですか!
『1980-2010』は『1980-2000』の拡大改訂版だから、『1980-2010』を持ってれば『1980-2000』はいらなくね?と思うのですが、実は『1980-2000』の方にしか収録されてない曲が6曲あるんです。しかも、その中に、僕が佐野さんの曲の中でベスト30には入れたいくらい好きな「Vanity Factory」「ポップ・チルドレン」「GO4」があるんです。これらの曲のライヴ映像、すごく観たい!
というわけで、両方買うなんて、無駄が多いような気もしますけど、たぶんコレ、ネットで見つけたから迷ってるけど、実店舗で発見してたのならば、この値段だったら間違いなく買ってるだろうし、買わなかったらそれこそ後悔するだろうなと思えたので、両方買う事にしました。
両方買って7000円。まあ、『1980-2010』を新品で買ってたら8000円近くするわけだから、それを思えばお得かな、と思って。
今回はこれだけです。
欲しいDVDもだんだんなくなってきたかな~。
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ズッポリとハマっている、アナログ・レコード収集。
ただし、安レコ限定。
基本的に、買うのは100~300円のもの。上限は500円ですね。それ以上の値段のものは、よほど思い入れのあるレコードでない限り買いません。
中古モノは、いつ新入荷があるかわからないから、タイミングが大事、という事がわかってきました。
だから、近所のHARD OFFには毎週の様に通ってます。
それから、何ヶ月かに1回、隣町のHARD OFFに様子を見に行ったりとか、たまにライヴで東京へ行った際にレコード・ショップへ寄ってみる感じですね。
なので、そんなにレコードを買える機会は多くはないのですが、ボチボチと買っています。
今回も2ヶ月分の収穫をご報告。
地元のHARD OFF。
The Beatles 『Please Please Me』 330円(HARD OFF)
ジャンク・コーナーで見つけたビートルズ。
僕が持っている『Please Please Me』は、日本盤旗帯STEREOですが、コレはMADE IN ENGLANDのMONOでしたので、聴き比べてみるのも一興という事で。
僕はレコード市場には疎いのですが、コレのUKオリジナルのナントカ...って盤は、それはそれは凄い音で、価格も相当なものなんですってね?どれほどの違いがあるのか、いつかは聴いてみたいものですけど。
杉真理 『OVERLAP』 110円(HARD OFF)
杉さんは、最近ナイアガラトライアングルを聴いて、すごい評価が上がったので、オリジナル・アルバムも聴いてみたいと思ってました。
この店では、1年くらい前にもこのレコード見かけて、買おうかどうしようか悩んでスルーした憶えはあるのですが、いつのまにか無くなってたのでした。売れてしまった訳ではなくて、棚のあちこちに移動しまくって、また僕の目の前に現れたって事??
今回はたったこれだけ。
都会へ出掛ける機会がないと、店頭での出会いが生まれず、収穫はさっぱりです。
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昔から、「中古CDは買わない」というポリシーがあったのですが、近年その禁を破りました。
やっぱり安さには勝てません。
ただし、中古CDに際限なく手を出すと、収拾がつかなくなるので、マイ・ルールを設定してあります。
まずは、HARD OFFのジャンクCDコーナーにあるものだったら即購入OK。
なにしろ110円で買えてしまうんですからね。
それから、地元のBOOK OFFでは、稀に【500円以下のCD50%OFF】セールをやる時があるので、それが狙い目です(でも、もう2年くらいやってませんが)。
GEOでは、1番安いものは180円の値札が付いてますが、【180円以下のCDが2枚で110円】のセールを待ちます(こちらも最近全然セール情報がありません...)。
そして最近は、ライヴのために都会へ出掛けた際にはdisk unionに通うようになりました。
300円以下で買えるものも結構ありますし、ブートレグもありますし、セールをやってたりしたらなお嬉しいので楽しみです。
でも、余程のことがない限り、レコードと同じく500円以上のものはあまり買わないですね。特に1000円以上するようなものは、どうせなら新品で買った方がいいと思ってしまいます。
そして、Spotifyを導入してからは、中古CD購入の熱は少し冷めましたかね。
Spotifyで聴けるなら、わざわざCD買わなくても...と思ってしまうのが正直なところです。
当初は、聴いた事のないCDが安く売られていたら買ってもいいかなと始めた中古CD購入でしたが、今は、どちらかというと、レンタルやSpotifyで聴いて好きになったアルバムが安く売られていたら、CDで持っていたいと思って、買う機会が多くなりましたね。
あとは、Spotifyで扱ってないアーティストのCDとかね。
そうやって、マイ・ルールで自分を縛って、その都度よく検討しながら楽しんでいる中古CD購入ライフ、今回の収穫発表です。
地元のBOOK OFFで、110円ワゴン・セールをやってました。
欅坂46 「不協和音 (Type-C)」 110円(BOOK OFF)
欅坂46 「ガラスを割れ!(Type-D)」 110円(BOOK OFF)
シングルは買わない主義ですが、これらはDVD目当て。
メンバーにスポットを当てた映像が入ってるので。
NMB48 『難波愛 (Type-B)』 110円(BOOK OFF)
コレは劇場盤を持ってるのですが、収録曲が7曲くらい違ってそうなので。
あ、そういえばレンタルもしてあったんだっけ。あれはどのTypeだったんだろう...。
ネットでも買いました。
佐野元春 『Stones and Eggs』 339円(Amazonマケプレ・送料込)
佐野さんのCDはコツコツと集めていて。大半のアルバムはSpotifyで聴けるけど、大ファンのアーティストのアルバムはちゃんとCDを持っておきたい。だって、突然Spotifyで音源扱わなくなって聴けなくなる事態になる事もあり得るじゃないですか。だから、好きなアルバムはCD持ってた方が安心できます。
というわけで、佐野さんの中でも好きなアルバムのコレが、300円台で出品されてるのを見つけたので、捕獲しておいた方がいいかと。
今回はたったこれだけ。
欲しいCDが減ってきたというのもあるけど、都会へ出掛ける機会がないと、店頭での出会いが生まれず、収穫はさっぱりです。
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好きなアーティストのアルバムをランク付けするのって、非常に難しい。楽しいけど。
その日の気分によっても違ってくると思うし、はっきり優劣があるものもあるけれど、そもそも好きなアーティストの作品なんだから、どれも好きで、順位なんて紙一重のものが多いでしょう。
それでもやっぱり、ランク付けしてみたくなります。楽しいから。
そのために聴き直したりすると、新たな発見もあったりするし。ほら楽しい(笑)。
好きなアーティストと言っても、諸事情で、すべてのアルバムを聴けてないアーティストもいますが、とりあえず、現時点で僕が聴いた事のあるアルバムにおいてのランキングです。
オリジナル・アルバムは当然ですが、スルーする訳にはいかないライヴ盤やレア曲集なんかも入れる場合があります。でも、ベスト盤は入れません。ベスト盤入れちゃったら、どのアーティストも1位はベスト盤、なんて事になりかねませんから。それじゃ面白くないもんね。
好きなアルバムの定義ってなんだろう、と思います。
大好きな曲が入ってる、全体の流れや空気感が好き、ジャケットが好き、リアルの生活における思い出とリンクしている...など、いろいろあると思うんですが、僕が重要視するのは「ワクワク度」ですね。
そのアルバムを聴いている時はもちろんなのですが、「それを聴いてない時でも、そのアルバムの事を考えると、ワクワクしてしまう」ものが自分にとって上位なんだと思うんです。
考えただけでワクワクするから、またすぐにそれを聴きたくなる。それが魅力があるって証拠だし、ワクワクなんて直感みたいなものなので、そこには深い理由なんてないのかもしれません。
故に、おススメのアルバムというよりも、個人的に思い入れの深い順になっていると思います。
コメントの次には、各アルバムの中での1番好きな曲を、No.1 Songとして表記しました。
読んでくださる方に、そのような思い入れの違いを楽しんでもらえたら、と思ってます。
そんなわけで、大好きなアーティストのアルバムをランク付けするシリーズ企画。
今回は、佐野元春です。
第1位 『ZOOEY』当時、TVのCMで流れた「La Vita é Bella」を聴いた時、「あ、最近の佐野さんもいい曲作るじゃないか」と思いました。それで、アルバムを買おうかどうしようか、かなり悩んだのを憶えてます。でも結局、その時は買わなかったんですよね...。
COYOTE BANDともかなり馴染んできたこのアルバムは、とにかくポップ。冒頭の「世界は慈悲を待っている」から「La Vita é Bella」までの3曲でそのポップさにノックアウトされます。渋くてカッコ良く、そのくせポップさを忘れていない「ポーラスタア」は馴染みやすくて耳に残る。ジャジーでクールな「君と一緒でなけりゃ」、ドキッとする歌詞も登場する大らかな「スーパー・ナチュラル・ウーマン」等、バラエティ・起伏に富みながらも、とても聴きやすいものとなっていてワクワクします。
若い頃の初期衝動ではなく、歳を重ねてからこのような傑作を作った事に驚きです。
ああ、このアルバムをあの時買っていたら。もっと早くにこれを聴いていたら、もっと早く佐野さんのファンになってたかもしれない。そう思うと少しばかり悔やまれます。
若い頃の佐野さんしか聴いた事のない人には是非聴いて欲しいアルバムです。
No.1 Song 「ポーラスタア」
第2位 『BLOOD MOON』『ZOOEY』の続編的な感じで、前作が好きな人はきっと気に入るだろうアルバムです。実際、前作と甲乙付け難い。「境界線」「優しい闇」「新世界の夜」等のポップで優しい面は継承しつつも、緊張感がありながらノリの良いR&B「バイ・ザ・シー」、混沌とした「私の太陽」、ハードな「キャビアとキャピタリズム」等、前作より尖って攻めてる面もあって、こちらも大好きなアルバムです。
ヒプノシスだとすぐわかるジャケットも含め、カッコいい1枚です。
No.1 Song 「バイ・ザ・シー」
第3位 『SOMEDAY』コレを1位にしてもいいんですけどね。まあ、それはベタかなあ、なんて思っちゃったりしての第3位。
でも、コレは初期の佐野さんの、文句なく代表作と言えます。
甘さや切なさが絶妙にブレンドされていて、「Sugartime」「Happy Man」「DOWN TOWN BOY」と多幸感溢れる冒頭から、A、B両面終盤に配置されたバラード「SOMEDAY」「Rock & Roll Night」、強烈に攻めるロックンロール「Vanity Factory」など、アルバムの構成にも隙がないです。名盤。
No.1 Song 「Sugartime」
第4位 『Sweet16』華々しく、とことんポップで明るい感じに満ちている所が好き。
トランス状態に陥りそうな「ミスター・アウトサイド」、攻撃的なポップ・ロック「スウィート16」、包み込むような「レインボー・イン・マイ・ソウル」、言葉の割り振りが佐野さんらしい「ポップチルドレン」、キラキラしていて胸踊る「誰かが君のドアを叩いている」、体が疼く「ボヘミアン・グレイプヤード」、「エイジアン・フラワーズ」には後ろでオノ・ヨーコみたいな声が聴こえるなあと思ったら、本当にオノ・ヨーコだったし、「また明日…」には矢野顕子が参加と、「次は何が飛び出すんだ?」と期待感を抱かせるので、聴いてて楽しい。
佐野さんの作品の中ではかなり派手なアルバムだと思いますね。
No.1 Song 「誰かが君のドアを叩いている」
第5位 『Café Bohemia』タイトル、ジャケットにとどまらず、元ネタがすぐわかる「Young Bloods」「Individualists」や、実はこれもな「Wild Hearts」「Season In The Sun」に、ミック・タルボット的なオルガンが炸裂するインストの「カフェ・ボヘミアのテーマ」まで、アルバム全体を通して、スタカンからの影響をモロに感じさせる所が、スタカン好きの僕にとってはたまらないです。最初聴いた時は感激したなあ。こんなにパクッちゃっていいの?でも最高だぜ!的な。今でも聴いててニヤニヤしてしまいます。それに、サウンドはパクってても、メロディがしっかり佐野さんのオリジナリティであるわけだから批判の余地は無し。
それまでどちらかと言うとアメリカ寄りだった佐野さんが、一気に英国側に寄ってきたのも特徴的。
No.1 Song 「Young Bloods」
第6位 『ナポレオンフィッシュと泳ぐ日』初めはそれほどとは思わなかったんですけどね、でも、適度に肩の力の抜けた感じがあって、大袈裟な面と繊細な面とがあり、それまでの活動の集大成的な匂いを感じ取ってから好きになりました。
スタカンの次はコステロ・ファミリーへの接近、というのも後で知りましたが、嬉しい事でした。
佐野さんのテーマ曲と言ってもいいようなタイトル曲で華々しく始まり、走り出したくなる「陽気にいこうぜ」、こちらは雨を避けるために小走りしたくなる「雨の日のバタフライ」、怪しさと激しさが行ったり来たりの「俺は最低」、軽快なカントリー・ロック「ジュジュ」、存在感抜群・王道路線の「約束の橋」、しんしんと降り続く雪がイメージできる「雪 -ああ 世界は美しい」、希望を持って走り出す「新しい航海」、佐野さん独特のスポークン・ワーズ「ふたりの理由」で幕を閉じる。
ヒットした「約束の橋」が入ってるためか、佐野さんがJ-POPにカテゴライズされた最初の作品というイメージです。
No.1 Song 「雨の日のバタフライ」
第7位 『Stones and Eggs』突き抜けたロック感が心地良いです。「メッセージ」「エンジェル・フライ」「シーズンズ」などの爽快なポップ・ロックあり、「GO4」など切れ味鋭いラップあり、不安な気持ちを静めるかのような「君を失いそうさ」ありと、なにか吹っ切れたようにも感じるこのアルバムは、他の作品とはどこか毛色が違う感じがします。
No.1 Song 「メッセージ」
第8位 『自由の岸辺』COYOTE BANDとうまくいってるのに、あえてThe Hobo King Bandを再結集しての、セルフ・カヴァー集第2弾。とはいえ、僕が知らなかった曲もあるので、純粋なセルフ・カヴァー集ではないのかなあ、新曲も入ってるのかなあ?初心者の僕には謎。
前半はゆったりとしたカントリー・ロックを感じさせるサウンドで、「メッセージ」なんか随分アメリカ的な大らかさが増して、随分印象が違います。「エンジェル・フライ」もヘビーになったかな。原曲とかなり印象が変わってカッコ良くなった筆頭が「ブルーの見解」。クールでカッコいいです。「ナポレオンフィッシュと泳ぐ日」「グッドタイムス&バッドタイムス」も、いい感じで生まれ変わってる。元々はいつ発表したのかわからない、新曲なのかと疑ってるのが「自由の岸辺」。しかし、これがまたハード・ボイルドでカッコいいんだ。「ふたりの理由、その後」は枯れた感じで染み渡る。
前回のセルフ・カヴァー集よりもロック度が増し、貫禄十分の余裕あるサウンドが安心感を持って聴けます。
No.1 Song 「自由の岸辺」
第9位 『フルーツ』コレ、初めは全然好みじゃないなあと思ってたんですけど、5~6回聴いてたら突然キマした。
サイケな「インターナショナル・ホーボー・キング」「メリーゴーランド」「霧の中のダライラマ」、明るく爽やかポップな「楽しい時」「僕にできることは」「ヤァ!ソウルボーイ」「水上バスに乗って」、優しい「恋人達の卑航」、寂しく切ない「すべてうまくはいかなくても」、ゴージャスなサウンドの「十代の潜水生活」など。
The Hobo King Bandの結成となる本作、なんか、どこか渋谷系の香りがあったりします。
乗り物いっぱいの遊園地、種類たくさんのフルーツといった雑多で贅沢な気分にさせてくれる所がいい。
No.1 Song 「楽しい時」
第10位 『Heart Beat』デビュー後の勢いもあるんだけど、2作目にして風格が漂ってきている感じです。
ソングライティングも一段と洗練されてきている感があります。
初期の佐野さんのスタンスを代表するような「ガラスのジェネレーション」に始まり、若さ溢れる「NIGHT LIFE」「IT’S ALRIGHT」、拳を挙げて一緒に歌いたくなるポップ・ロック「悲しきRADIO」、The Who的な青春ロック「君をさがしている」、絞り出すような8分近い大作バラード「HEART BEAT」。
佐野さんのアルバムは、ジャケットがいいのが多いですが、コレも随分お洒落でカッコいいです。
No.1 Song 「悲しきRADIO」
第11位 『VISITORS』ジャケットにも表れてるように、近未来的なイメージ、時代を先取りしたシャープなサウンドが眩しい。
佐野さん流のラップ「COMPLICATION SHAKEDOWN」「VISITORS」「COME SHINING」、イントロがコミカルな印象の「TONIGHT」、明るい未来がやってきそうな「NEW AGE」。
日本初のヒップホップ・アルバムなどと評してる声も聞くのですが、これってヒップホップですか?僕がイメージするヒップホップとは違うぞ。たしかにラップと思われる曲がいくつかあるけれど、佐野さん流のラップであって、洋楽のラップとは違う気がするんだよね。ヒップホップ嫌いの僕が、コレを好きになるはずないし...。
No.1 Song 「COMPLICATION SHAKEDOWN」
第12位 『BACK TO THE STREET』個人的には、「80年代アメリカン・ロック!」という印象を受けます。発表したのは80年だから、影響を受けてるサウンドは70年代以前のものなのにね。僕には80年代を象徴してるように感じるんです。
若さ溢れる「夜のスウィンガー」「アンジェリーナ」「Back to the street」は疾走感たっぷりでいいし、歌い上げるバラード「情けない週末」「バッド・ガール」、ギルバート・オサリバンの「Alone Again」へのオマージュ「グッドタイムス&バッドタイムス」、「さよならベイブ」はどこか甘い感じだし、「Do What You Like(勝手にしなよ)」で渋く締め。
全体的なサウンドは、悪い意味じゃなく「軽い」んです。デビューしたての勢いが、フットワークの軽さに通じるのかな。
No.1 Song 「アンジェリーナ」
第13位 『Time Out!』サウンドは割とシンプル、ワイルドなノリで、まだまだ野心がある事が伝わってきます。
ただ、前作(『ナポレオン~』)のノリを引き継いだんだけど、乗り越えられなかった感があるよね(笑)。
「♪ とてもイカしてるぜ」が印象的な「ぼくは大人になった」、ストイックにビートを刻む「クエスチョンズ」、ジョン・レノンの作りかけの曲のような「君を待っている」、キャッチーな「ジャスミンガール」、ゴージャスな「サニーデイ」から秘密めいた「夏の地球」へのギャップも楽しい。バンド・サウンドが魅せる「ビッグタイム」「ガンボ」、歯切れの良いギターの心地良いカッティングから広がりを見せるアレンジが秀逸な「彼女が自由に踊るとき」、甘く優しい「恋する男」。
とてもいい雰囲気の曲が並んでいるので、いいアルバムだとは思うのですが、前作を超えられてないと思う理由は、間違いなくヒットすると思えるような、核となるキラー・チューンが無いところかな。
No.1 Song 「クエスチョンズ」
第14位 『MANIJU』COYOTE BANDとして『ZOOEY』『BLOOD MOON』という素晴らしい作品が続いたので、さあ次もと期待は大きく膨らんだわけですが、ちょっと期待すぎちゃったかな、というのが正直なところ。ただ、悪いわけではなくて。
コーラスの合いの手がムーンライダーズを思い出してしまった「白夜飛行」「悟りの涙」「新しい雨」あたりを聴いてると、COYOTE BANDが佐野さんの単なるバック・バンドではなく、バンドとしての一体感を伴ってきたのがひしひしと伝わってきます。LOVEの連呼が印象的な「天空バイク」、素朴な味のある「蒼い鳥」、佐野さんのポップ・ロックの真骨頂「純恋(すみれ)」、冒頭の「白夜飛行」と照らし合わせると面白い「夜間飛行」。
素晴らしい彩りのジャケットの様に、明るい感じはあるんだけど、華やかさよりも穏やかさの方を強く感じるアルバムです。
No.1 Song 「純恋(すみれ)」
第15位 『THE BARN』コレは結構土臭い、カントリー・ロック、ブルースのようなイメージが強いです。佐野さんにしては珍しく、コミカルな印象のサウンドもあったりして新鮮。
それから、ギター・ソロとかいい感じなのが多いかも。
逃亡者の不安を表すようなインスト「逃亡アルマジロのテーマ」、実質これがオープニング・チューンのような決意表明「ヤング・フォーエバー」、うらぶれた感のある「マナサス」「ヘイ・ラ・ラ」、The Bandみたいなカントリー「風の手のひらの上」「どこにでもいる娘」「ロックンロール・ハート」、フォーク・ロックの「誰も気にしちゃいない」、広い大陸のだだっ広い道を気ままに「ドライブ」は、軽快さと共に涼しい風を感じるよう。ラスト曲のインストはコミカル。
このアルバムだけSpotifyに存在してません。近所のBOOK OFFのワゴン・セール100円でコレを発見した時は、まだ佐野さんのファンじゃなかったけど、「安いから」という理由でなんとなく買ったのですが、今思えばホント買えて良かったなと思ってます。
No.1 Song 「ヤング・フォーエバー」
第15位 『COYOTE』現在に至るCOYOTE BANDとの出会い。でもそれはまだ助走、序章に過ぎなかったわけですが。
渋いロックンロール「星の下 路の上」で幕を開け、清々しさを感じるポップ・ロック「君が気高い孤独なら」、サイケな「Us」、馴染みやすい「夜空の果てまで」、CHANGEと訴えかける「世界は誰の為に」、ゆったりと流れる雲のような「黄金色の天使」で幕。
アルバム全体に静かな希望が垣間見えるのがいい感じです。
No.1 Song 「君が気高い孤独なら」
第17位 『THE SUN』太陽の下で、ポカポカのんびりと温かいものから、グツグツと煮えたぎったものまで、相変わらず幅広いロックが味わえます。ただ、1曲1曲はやや小ぶりな印象。
タイトルは「月夜を往け」だけれども、太陽の温かさを感じます。イントロのサックス・ソロからグイグイと骨太のロックンロールになる所がたまらない「最後の1ピース」。穏やかで温かい「希望」「レイナ」。スリリングな「観覧車の夜」。ロカビリーな「君の魂 大事な魂」。終盤のクライマックスが「DIG」「国のための準備」。
タイトルを眺めてみると、「月」「最後」「雨」「希望」「地図」「夜」「わが家」「魂」「明日」「声」「国」「太陽」と、それぞれ指針となるような言葉が並んでいて、それだけでもストーリー性を感じるし、なんとなくコンセプト・アルバムの趣があります。
No.1 Song 「最後の1ピース」
第18位 『月と専制君主』セルフ・カヴァー集第1弾。
原曲のイメージを損なわないものもあれば、結構変わったものもあります。
全体的にジャジーでアコースティック。爽やかさもあるし、渋さも感じるんだけど、トータル的なアレンジのせいで、どの曲もちょっと地味になってしまった感じはするかも。
No.1 Song 「ジュジュ」
第19位 『或る秋の日』タイトルから察するに、秋がコンセプトなのか、寂しい、枯れた味わいで統一された作品です。
サビのタイトル連呼がキャッチーな「君がいなくちゃ」。誰に宛てたのかなと考えさせられる「最後の手紙」。ちょっと強がりなのが切ない「いつもの空」。「新しい君へ」は、アドバイスを送る歌だが、ちゃんとその言葉は届くのかと、なんとも寂しい気持ちにさせられます。「みんなの願いかなう日まで」は、クリスマスの曲。秋がコンセプトなのではなかったのか(笑)。
ただ、全8曲30分というのは、フル・アルバムなのかミニ・アルバムなのか、どこか中途半端な気がして、なんとも扱いにくい感じ。
No.1 Song 「新しい君へ」
第20位 『The Circle』ポップな前作(『Sweet16』)から一転、やや苦し気な印象を受けます。
ヘヴィかつ抑えた演奏に佐野さんの訴えかけるようなシャウトが光る「欲望」。唯一ポップ作と言える「レインガール」。浮遊感漂うサウンドを佐野さんが押さえ込むように歌う「彼女の隣人」。レゲエの「エンジェル」はどことなく優しい。
しかし、アルバム全体は、ジャケットの佐野さんの無表情が物語ってるように、平坦で面白味に欠けるかも。10曲で60分というのもややダレる感じで...。
No.1 Song 「欲望」
第21位 『Spoken Words』スポークン・ワーズとか、ポエトリー・リーディングとか言われている、それはラップとも違う、クールなサウンドに乗せて語られるポエムのような楽曲の数々。それらは佐野さん独特の革新性を表しているし、そこには何とも言えない不思議な魅力があります。
ただ、メロディを重要視する僕にとってはこんな順位になるのだけれど。
No.1 Song 「リアルな現実 本気の現実」
番外編
『佐野元春&ザ・コヨーテ・グランド・ロッケストラ LIVE AT 国際フォーラム』ライヴ盤を1つ挙げろと言われたらコレ。
そもそも、この35周年記念ライヴのDVDが好きすぎるわけですが、DVDだけじゃなくて、音源としても聴きたいと思って買ってみたら、想像以上に良かった。DVDと違ってフル収録ではないし、演奏順も違うのですが、それがかえってライヴのベスト盤みたいな雰囲気にもなっていて、DVDとはまた違う感じでかなり楽しめました。
限定盤なのかなあ?是非とも聴いてみてほしいです。
『The LEGEND』佐野さんのベスト盤もたくさん出てますが、1番好きなのがコレ。
初期の佐野さんの良い曲ばかりが1枚に収まってます。
ホント、好きな曲ばかりが集まってる感じで、無駄がないのがお気に入りです。
さて、いかがでしたでしょうか。
みなさんの好きな佐野さんと僕の好きな佐野さんには、どれだけ違いがあったでしょうか。
同じアーティストを好きでも、同じアルバムが好きとは限らないのが面白い所だったりします。
いろんなファンの方の意見があると思います。
僕は、そういうファンの意見の違いを面白がったりしたいので、まずは自分の好みを披露してみました。
ただ、僕が佐野さんを熱心に聴き始めたのは今年に入ってからなので、まだ3~4ヶ月しかたってません。
つまり、まだまだ佐野さん初心者、にわかファンのランキングです。
聴きこみが足りないのは重々承知ですし、同じアルバムでも、聴くタイミングによって印象が変わったり、これから何度か聴き続けたりする事によって良さがわかっていったりする事もあるでしょう。
佐野さんを好きになった今の抑えきれない気持ちが走って、にわかファンでありながらこんなランキングを発表しましたが、これからもっと佐野さんのアルバムを聴きこんでいきたいと思いますので、またいろいろと変化してくるかもしれません。
それが、いい変化であれば、言う事はないですね。
もっともっと佐野さんを好きになっていきたいです。
初心者の僕に、佐野さんの事を教えてくださる方がいらっしゃいましたら、どうぞよろしくお願い致します。